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卒業生インタビュー:とにかく慎重な僕が、なぜキャリアサポーター・アカデミーの受講を決めたのか

キャリアサポーター・アカデミー(旧・キャリアカウンセラー養成講座)卒業生の岡田智志さん。キャリアコンサルタントの資格を取得し、「誰かのキャリアを支援できる人になりたい」という思いを抱いていたものの、動き出す自信を持てなかったそうです。

極力リスクを取らない「慎重な性格」だという岡田さんが、キャリアサポーター・アカデミーに飛び込んだ経緯は? 今振り返ってみて思う、講座で得られた一番のものとは?
一つひとつ、丁寧に教えてくれました。

▼岡田さんが受講したキャリアサポーター・アカデミーは、「実務経験に匹敵するカウンセリングスキルが身につく、実践重視のオンライン講座」です。

※本講座はミートキャリアに限らず、キャリア支援者として活動ができることを目指すものです。

キャリアコンサルタントを取得して、自分の価値観を知れた

——まずは、これまでのご経歴と、キャリアカウンセリングを学ぼうと思ったきっかけを教えてください。

新卒では、薬剤師として調剤薬局に勤務しました。
子供の頃、薬を飲むことが割と多かったのですが、薬と体のメカニズムを知るのが面白くて、漠然と興味を持ちまして。仕事に困らない分野かなという考えもあって、薬科大に進学したんです。

薬局の窓口で、患者さんにお薬の説明をする経験を通して、「人にわかりやすく伝える・教える」ことにやりがいを感じるなと気づきました。ここをもっとやりたいと思って、現職の製薬メーカーに転職し、営業(MR)部門の「教育研修」の仕事を10年ほど担当しました。

薬科大時代の岡田さん

10年やっていると、色々悩みもありました。同じ研修担当ですごく仕事をバリバリこなす同僚がいて、反対に僕はじっくりタイプなので、なにか気後れしてしまったり。せっかく業績を認めてもらって新たに担当した仕事が、なかなかうまくいかないと感じたり…。

自分は周囲の役に立てているんだろうか?
あのとき転職して、教育研修の道を選んだけど、本当にそれでよかったんだろうか?

そんなふうに漠然と悩んでいた時に、キャリアコンサルタントの資格を知りました。「これを勉強すれば、自分のキャリアに納得できるんじゃないか。キャリアに理由がつけられるんじゃないか。」そんな動機で、キャリアコンサルタントの養成講座に通い、資格を取得しました。

——キャリアコンサルタントの勉強をしてみて、実際どうでしたか?

理論を学べたのも良かったですが、価値観カードやライフラインチャートなどのワークを通して、自分を振り返る機会になったのが良かったです。自分がどんな価値観を持っているか、を認識することができました。

——それはちなみに、どんな価値観だったのでしょう?

ええと、「ほどほどに頑張る」…でしょうか(笑)
仕事だけをがむしゃらに頑張るのではなく、生活と仕事の調和をとりたいんだと。家族との時間、一人の時間、仕事の時間の「バランス」が取れたライフキャリアを描きたい。僕の中で、「バランス」や「調和」がキーワードになっているんだとわかりました。

だから、出世にだけこだわる必要もないし、「過去に気後れを感じていたバリバリ系の同僚とも、同じ土俵で戦おうとしなくて良かったんだな。比べても無駄だったんだな。」と今は思えます。

プライベートでは、中2・小1の二人のお子さんのお父さん。

失うものがある場合は、なかなか動けないけど

——キャリアコンサルタントの資格を取得された後は、会社の自己申告制度を使い、人事部への異動を叶えられたのですよね。これは岡田さんにとって、かなりの一大決心だったとか。

はい、一大決心でした…! 資格を取得してから、「人の成長やキャリアに携わりたい」「採用の仕事をやってみたい」と思っていたんですが、異動という決断をするまでに3年ほどかかっています(笑)

僕はすごく慎重な性格だと自覚しているんですけど、リスクヘッジの思考が強く働いてなかなか行動に至らないんです。
世の中には「ダメだった時考えればいい」という考えでどんどん動ける人もいると思うんですが、僕はできれば「ダメな状況を作りたくない」。動いた時、こんなリスクやデメリットもあるんじゃないか、って思うと、今あるメリットを手放してまで環境を変えようという気持ちにならなくて、どうしてもブレーキがかかります。

——このときは、どうして「異動しよう」という決心が着いたのですか?

このときは2020年で、ちょうど40歳になる年だったんです。自分の意思で異動できる最後のチャンスだと思いました。今異動をしなかったら、5年後、絶対後悔するだろうなと。「あれだけ悩んで考えたんだから、動いてもきっとバチは当たらないだろう」と自分に言い聞かせて(笑)異動しました。

——人事になってから半年ほど経った頃、キャリアサポーター・アカデミーに出合ったそうですね。

はい。人事の立場では「組織の中で個を活かす」という観点が重要である一方、自分には「100%個人に寄り添ったキャリア形成支援もしたい」という思いがあることに、やってみて初めて気づきました。

後者の部分を何かできないかな、と思って調べていた時に、ミートキャリアのキャリアサポーターの求人が目に止まったんです。「傾聴だけでなく、傾聴+提案型を目指している」という方向性にすごく共感し、興味を持ちました。

「でも、資格試験のとき練習した冒頭15分しかやったことないのに、自分にキャリアカウンセリングができるのか…? いや、できる気がしない」と、ここでまた慎重スイッチが発動。

それで、Webページをスクロールしたら、“キャリアサポーターに興味はあるが「実務経験が少なくて不安」という方は、キャリアサポーター・アカデミーがオススメ!”って書いてあって。これは! とビビビときました(笑)。しっかり準備して、ある程度自信をつけてはじめて行動に移せる自分には、ぴったりの場だなと。

——ということは、キャリアサポーター・アカデミーの受講に関しては、あまりブレーキはかからなかったのですか?

そうなんです、決断まで早かったですね。アカデミーの受講は、例えば転職や異動のように「引き換えに手放すことになるもの」がないので、リスクヘッジによるブレーキが発動しなかったんだと思います。

お金の面だけは少し悩みましたが、まあ、ないわけじゃないし…(笑)。
申し込んだときは、「これを受けて絶対にキャリア支援を仕事にしたい」とか、「かけたお金を回収したい」という気持ちは微塵もなかったです。僕はただ、人生において、人のキャリアや成長を支えられる存在でありたい。そんな自分に近づけるための場が欲しかった。そのための、人生の自己投資の一つ、という感覚でした。

講座から一番得られたもの

——卒業されて、3ヶ月ほど経ちました。キャリアサポーター・アカデミーを経て、「理想の自分に近づいていける」実感はありますか?

そうですね! 僕はガツガツいけるタイプではないので、せっかくこうして一歩踏み出しても、一人ではなかなか行動を持続できないところがあって。でも同期や講師の方に「次はこれをやってみます!」と定期的に宣言をすることで、「ありたい自分に近づく」ための行動ができていると感じます。

なので、講座を通して、60分フルでキャリアカウンセリングを行う感覚は体得できたと思うのですが、今振り返ると、得られたもので一番大きいのは「同期」だなと思っています。

ありがたいのは、このつながりを受講中の3ヶ月間だけでなく、卒業後も続けられているということ。
むしろ、卒業後の方が、同期から刺激を得ているかもしれません。同じ志をもった人たちが、みんな模索しながら、葛藤したりもしながら前に進んでいて、それを報告しあうことで、とても背中を押してもらっています。

実は先日、人事から新しい部署へ異動しました(これもかなり考えて、受講中に講師や同期に相談に乗ってもらったりしました)。
今後、もしマネジメントの立場になればキャリアカウンセリング力を活かし、メンバー一人ひとりの成長を支えたいと思っています。社内外問わず、自分らしい形で、キャリア支援をライフワークにしていきたいです。

——最後に、キャリア支援者を目指したいと思っている方に向けてメッセージをお願いします!

僕のように慎重派な方は、なかなか動けず足踏みして、ぐるぐる悩んでいたりするのではないかと思います。同タイプの僕から言えるのは、散々悩んで考えたら、最後は自分のインスピレーションを信じていいと思う、ということ。
「受講後は絶対にこうならなきゃ!でも本当に自分にできるのかな?」という「あるべき」思考に囚われず、「目の前の講義や課題を楽しみ、味わおう」という気持ちで飛び込んでみてください。

講義を聴いて「ほうほう!」と知識を得ている瞬間を楽しむ。
講師との模擬カウンセリングで「あちゃ~、やってしもうた…」という感触を楽しむ。
同期との模擬カウンセリングで、お互いにうんうん悩みながらも同志の交流を楽しむ。
いまその瞬間にしか味わえないことを楽しめれば、その先にいくらでもつながると思います。

僕もまだまだこの先、自分らしく、少しずつ、楽しんで進んでいこうと思います!

<取材・執筆=上林かずえ


※キャリアサポーター・アカデミーは、2023年3月開講期をもって終了しました。これまでありがとうございました!

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