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第30話 忘却の向こう側

↓大きな大きなうねりの時。
選択するのはあなただよ↓

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忘却の向こう側



 十月の満月。ライオンズゲートから、およそ二か月経っていた。
 ちょうどその日けーこから、「ひみ最近どうしてる?」と電話がかかってきた。
 なんでも運転中の私を偶然見かけて、なんとなく気になって思わず電話してきてくれたとのこと。

 不思議なことに真っ先に感じたのは、お互いに色々抜けたなという感覚。
 けーこ自身も悩みが少し進展したらしいし、私も久しぶりにけーこと話をしてみて、自分でも驚くほどわだかまりなく話せたので、その流れにのって結局二時間近く喋ってしまった。
 ツインレイという存在のことも、天河弁財天や玉置神社での出来事も、旦那のことも、それに不動さんのことも話した。

「神様たちの切り絵を作ったのも、最初は松葉杖のあきらの切り絵がきっかけでしょ?
なんか、ひみが不動さんと一緒になったら、切り絵の中でなりたい自分の姿になったりやりたい夢を叶えたり、希望持てる患者さんがたくさんいそうな気がするよね。」

 けーこにそう言われて、漠然と、そんな未来もあるのかもしれないと思う。



 あんなに意気込んで決別した割に、こんなに簡単に何でも喋れてしまう自分に少し嫌気もさしたが、けーこと話していると、やっぱり楽しい。
 本当はその勢いでもう少しおしゃべりを続けたかったが、夜には用事があったので、適当なところで切り上げさせてもらった。
 その満月の日は、まおちゃんの「子宮ワーク」の遠隔ヒーリングに申し込んでいたのだ。



 ワーク自体は巷によくある、アファメーションを唱えてリラックスしてヒーリングエネルギーを受け取るという、やること自体はシンプルなもの。

 あとは時間になったら軽く横になって流れに任せればそれでいい。開始時刻を待っている間になんとなく、おへその下に軽く手を当ててみる。
 本当に、相も変わらず私の下腹部はひんやりしているなぁと思う。第二チャクラ自体も無言を貫いているけど、それ以前に手で触ってわかるほど、お腹の中に氷の塊でも入っているみたいな異常な冷たさがそこにある。慣れてはいてもゾッとするし、もはや諦めの感覚のほうが強い。

 開始と同時に体の中に、エネルギーが入り込んでいくのがわかる。子宮を中心に、チリチリと、さわさわと、微弱な暖かさが感じられる。
 10分くらいぼんやりと、気持ちよく身体を行き来するエネルギーにされるがままになっていて、思わずうとうとしそうになったその時、突然体の内側から「ギャー!」という声が聞こえた。


 すぐにわかった。子宮の悲鳴を聞いてしまった。


 自分の子宮の奥底で、頑丈に蓋をしたはずの記憶が大きな悲鳴をあげている。


 一体過去の私になにがあったんだろう……
わからないけど、きっとこれでようやく膿が出たんだろうな……

 いろいろと思考の整理が追いつかないが、ヒーリングエネルギーでぼーっとしてきて、その日はそのまま寝落ちしてしまった。



written by ひみ


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実話を元にした小説になっています。
ツインレイに出会う前、出会いからサイレント期間、そして統合のその先へ。
ハイパーサイキックと化したひみの私小説(笑)、ぜひお楽しみください。

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今日はここに書くことあんまり思い浮かばないので、

「本当に、本当に、子宮は大事!」

とだけ。

子宮とは地球なんだよ。いやマジで。

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