棚卸と伝票計算

ヒロのお姉さんからの紹介で、棚卸の仕事の声がかかりました。

閉店後の書店の本を数える仕事でした。

今のように機械などを使うのではなく、普通に1・2・3…と数えて、紙に数を記入していきました。
どのくらいの時間がかかったかは忘れてしまいましたが、高校生が可能なバイトだったことを思うと、3時間程度だったのかもしれません。

また、本の数を記入したその紙の数を合計する、という仕事も引き受けました。1枚1円とか2円とかだったような気がします。
でも、母がしていた内職は、けっこう手間がかかるのに『1個50銭』とかだったので(50銭なんて硬貨はもう存在していなかったのに)、ちょちょっと計算するだけで1円以上もらえるのは、すごいことのように思いました。

私はそろばんが得意だったので、やらせてもらえたのだと思います。

何百枚も渡されたその紙を、学校にも持っていき、休み時間にも計算しました。友達も珍しがってみんなでのぞき込んできました。
「私、バイトやってます。」と堂々と言っているようなものでしたが、先生に告げ口をするような意地悪な人は、幸いいませんでした。

…というか、私は「変わった子」と思われがちだったので、
「またこの子変なことやってるわ。」っていう程度だったのかもしれません。

何日かかったか忘れましたが、はっきりと覚えているのは、計算ミスが多いとの理由で、お給料を引かれた、ということです。

結局検算するなら、お金を払ってまでバイトに頼む必要があったのかな…

不思議に思ったので、それも忘れられない経験となりました。

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