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若手医師が感じる経験不足をE-コンサルで補う。迷ったら、まず気軽に質問してみることが患者さんのためになる。

E-コンサルにご登録いただき、日常診療に頻繁にご活用いただいているリウマチ膠原病内科医の多田医師に、「E-コンサル®」をどのように活用されているのか、実際のご意見や感想を伺いました。ぜひ、実際のインタビュー動画もあわせてご覧ください。

E-コンサルは、今後の診療にも役立つ学習ツール

ーE-コンサルをどのように知りましたか?
きっかけは何かのセミナーのSNS広告を見かけて、E-コンサルサービスを知りました。最初は無料でセミナーにも参加できるし面白そうだなぐらいの感覚で登録しましたが、そのセミナーで紹介されていた症例がタイミングよく自分の診療で困っていた内容で、すごく勉強になったことを覚えています。それをきっかけに、E-コンサルを利用するようになりました。

ーE-コンサルを利用してみての感想などをお聞かせください。
とにかく、回答がすごく早いのと、ものすごく丁寧で驚きました。回答への満足度はとても高いサービスです。また、専門医が根拠となる文献を添付してくれることもあるので、大変勉強になっています。その場の臨床疑問の解決だけではなく、今後の診療にも役立つ情報を得られるという、若手医師の学習ツールとしても非常に価値があると思っています。
また1対1でやり取りができるので、専門医の先生が解決するまでしっかりと疑問に答えてくださるところに魅力を感じています。

ーE-コンサルを利用するタイミングを教えてください。
専門外の症例や経験が少なくこの判断で良いのかなという場面や、院内にその領域の専門医がいない時などに、E-コンサルを活用して診療の助けにしています。
例えば、よくある感染症とかであれば対応できますが、まれな感染症や経験のない症例を診察した際など幅広く調べなければ判断できない場面に利用させてもらっています。
経験豊富な医師はどのような流れで治療方針を決めているのか、また、診断が難しい患者さんの場合、別の疾患の可能性をいかに否定するかと悩んだときにE-コンサルの専門医のご意見を参考にしています。

ーE-コンサルで質問する時に気をつけている点がありましたらお聞かせいただけますか?
E-コンサルを実際に活用する時は、回答医が患者さんを診察をしているかのように、詳しく情報を記載するようにしています。
E-コンサルを利用し始めた当初は、「この情報は不要だろうか」「どこまで書けばいいのか?」と悩むこともありましたが、どんな些細な疑問にも丁寧に回答いただけけるので、迷ったら質問したい内容を全て記載するようにしています。ただ、すべての情報を提示できていなくても、1回こちらの言いたいことを汲み取って回答してくれたり、不足している必要情報を丁寧にご教示いただける専門医が多く在籍しているように感じています。

ー今後、E-コンサルを利用してみたい場面はありますか?
例えば、「自分たちの施設に転院する前にクリニックで事前に抗菌薬や抗生剤が投与されている患者さんに対して、転院後に培養検査をするタイミング」など調べればわかることかもしれませんが、このような簡単な内容でも積極的にE-コンサルを活用すると、とても参考になる回答が返ってくるのではないかと思っています。


E-コンサルを利用することで、患者さんのニーズに応えた良い選択ができる

ーE-コンサルを活用して、診療業務で変化はありましたか?
わからない症例や結論が出ない症例などを、E-コンサルを活用して経験豊富な医師に質問した際、自分が予想もしない回答をいただいたことがありました。このような専門医の考え方や診断ロジックがあることを知れたことで選択肢の幅が広がり、これまで質問しなければわからなかった症例でも診断に自信が持てるようになったと思います。
また、患者さんに処方する薬の選択や、どこまで検査すべき、すべきでないかのアドバイスを得られることで、患者さんのニーズに応えられるようになったと思っています。医師が患者さんに対して正しい判断ができなければ、患者さんの予後や生活に大きな影響を与える可能性があるため、選択肢を増やすという点でもE-コンサルでのアドバイスは特に役立っています。

ーE-コンサルは、どんな先生にニーズがあると思いますか?
内科やリウマチ膠原病内科には、ガイドラインに載っていないような症例や様々な疾患を抱えている方が多く集まります。また、高齢の方は疾患が並存することが多くあります。そのように、社会的な問題も含め、総合的に判断しなければいけないことの多い医師に、E-コンサルは特に合っていると思います。
また、若手医師のキャリア形成にも役立つのではないでしょうか。専門性の高い丁寧な解説やアドバイスをもらえるE-コンサルは、治療方針の最善な方向に導くための専門医の考え方や経験を学べる貴重な機会ですので、高い専門的知識習得のできるツールとして成り立つと感じています。

E-コンサルは「オンラインの大学病院」、地域医療のインフラに

ーE-コンサルは社会問題となっている「医師偏在問題」に貢献し得ると思いますか?
今後の医療は、地域や医療機関ごとに独自性をもち、幅広いバリエーションで対応していくものだと思っています。各医療機関が同じ医療を実施しなくても良いと思いますし、そこに医師個人の見解や独自性があるものと思います。しかし、その土台となる標準的な知見や最新の医療情報はどの医療機関、どの医師でも違いがあってはいけません。
E-コンサルのような質の高い回答を得られるサービスがあれば、標準的な医療知識や最新の知見をオンラインで習得することが医師の間で一般的になり、現在の標準的な医療を保証しつつその地域やその医療機関にあった独自性を発揮する土台となり得るのではないでしょうか。E-コンサルが集学的医療と地域医療を繋ぐ架け橋のような存在になっていくのではないかと考えています。

ー患者さんが住み慣れた環境で診察を受け続けられるメリットを教えていただけますか?
遠方への通院は患者さんの経済的負担も増えます。ですが自院では対応できない専門性の病気の疑いがある場合は、どうしても患者さんを大きな病院へ紹介することになります。もちろん専門医や専門的な設備の整った病院で診療を受ける必要のある患者さんもいらっしゃいます。しかし患者さんがそこまでに行く時間やお金・身体の状態などを考えると、E-コンサルによる医師同士のコミュニケーションで診療疑問が解決でき、必要ではない紹介を減らすことができれば患者さんにとても良いと思います。その地域の主治医が診ることで地域特有の社会的処方なども考慮して診療ができますし、専門医療機関の負担が減り、本当にその専門施設、専門医でないと対応できない患者さんに十分に対応できるようになるのではないでしょうか。
またE-コンサルは「オンラインの大学病院」のようなサービスだと思います。地方の医療機関だけでなく、比較的大規模の市中の総合病院であっても、その領域、その疾患に特化した専門医が院内にすべて揃っていることはありません。専門医といつでも気軽にコミュニケーションをとれるようになることで医療全体の質が向上し、患者さんはどこに住んでいても専門性の高い医療が受けられるようになるのだと思います。

ー最後に、これからE-コンサルの利用を検討している医師へのメッセージをお願いします。
今まさに困っているときもそうですが、普段から何気ない疑問でもE-コンサルを利用しているからこそ、その有用性に納得感を持って、目の前の患者さんの対応についてもすぐに相談できています。自分が考えているよりずっと気軽に質問できる良いサービスだと実感していますし、質問した内容が他の症例にも活かされ、ひとつの質問から長く役立つ学びのあるシステムだと思っています。
よくある診療の疑問でも、思い悩むような症例でも、これ聞いても良いのかな?と思ったら、E-コンサルをひとつの選択肢として、まず使ってみると良いと思います。