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mediba編集部の中堅エディターが「タイトル作りの基本」をご紹介!

はじめましてmediba編集グループの吉田です。制作畑に飛び込んで20年あまり。スキルのほぼすべてが我流ではありますが、このような場がせっかくあるので、自分の経験を棚卸する意味も兼ねて、いろいろ書かせていただこうと思います。

今回は、記事タイトルの作成方法についてまとめさせていただきました。記事の本文をまとめるよりも簡単そうなタイトル作成。思い付きで決めちゃう方もいらっしゃるのではないでしょうか。でも実は、記事の良し悪しを出鼻で決めてしまう重要なものなのです。

ちなみに本稿は、あくまでも私の知見を言語化したものですので、「考え方が違う!」という方がいらっしゃるかもしれませんが、「こういうのもあるのか」と、大目に見ていただけると嬉しいです。

タイトルの役割とは

さて、そもそも「タイトル」ってなんでしょう。

『日本国語大辞典』では、“書物や映画・演劇などの標題。また、記事の見出し”と説明されています。標題と見出し(小見出し)が同じく「タイトル」と表されていますが、実は役割がそれぞれ異なっているのです。

【標題】の役割

  • 数ある記事の中から目を留まらせる

  • 記事を読みたくさせる

【見出し(小見出し)】の役割

  •  読み進めたいと思わせる

  •  拾い読みできるようにする

特に標題は、「読者に勘違いさせる」「作ってみたら本文内容とズレていた」などもある厄介なもの。本稿では、より注意が必要な標題の方を「タイトル」と呼び、そのつくり方をできるだけわかりやすくお伝えします。

ちなみに……、小見出しはわかりやすさが大事。目次にもできるようにまとめるのがベストです。

3ステップでタイトルを作る

それでは3つに分けて、つくり方を紹介していきます。

◆ステップ1:5W1Hで考える

記事の“目的(伝えたいこと)”を明文化しましょう。その方法として、5W1Hで考えるとまとめやすくなります。

本稿の内容の場合を例にすると……

  • Who(誰に)
    記事を書こうとしている初心者に

  • Why(なぜ)
    記事の良し悪しを決めてしまう重要なポイントなので

  • Where(どこで)
    『note』の「mediba編集部/クリエイティブセンター」ページで

  • What(なにを)
    ユーザーのアクションに繋がるようなタイトルのつくり方を

  • When(いつ)

  • How(どのように)
    できるだけわかりやすく伝えたい

まとめると……

記事を書く初心者に、

ユーザーのアクションに繋がる、

タイトルのつくり方をわかりやすく教えたい

となります。

◆ステップ2:言葉を置き換え整理する

タイトルは、短くてわかりやすいものほど、よくできていると言われています。人は、活字がめちゃくちゃ好きでないかぎり文字を読みたがりませんし、もっと言えば考えることも面倒くさがります。(編集者であるわたしもご多分に漏れません!)

ですので、パッと見てわかりやすく、いかに思考のアクション数を少なくして読者に理解させるかが重要になるのです。

タイトル作成で、一番時間をかけるのがこのステップ2。余計な言葉を削り、より良いワードに置き換えて整理していきます。

それでは、ステップ1でまとめた“目的(伝えたいこと)”を使用して作成していきましょう。

・記事を書く初心者に:記事を書こうとしている方に読んでほしい。でもベテランの方にではなく、はじめたばかりの人だ。 → ビギナー向け、初めての人に送る、ゼロからスタート、など。ただ今回の場合、伝えたい目的において優先度はそう高くはないか。

・ユーザーのアクションに繋がる:どのようにユーザーに感じてほしいのか。読後感は? → 心に響く、心にささる、ココロにグッとくる、琴線に触れる、胸にひびく、バズる…など

・わかりやすく:わかりやすい内容であることも伝えたい。 → 簡単!、わかりやすい!、サルでもわかる、たった5分でわかる、サクッと読める、すぐ使える…など。

・タイトルのつくり方を教えます:ターゲットにより伝わる表現はなにか。 → タイトルのつくり方、タイトルづくり1・2・3、タイトルはこう作れ!、タイトル作成法、作ろうタイトル!…など

◆ステップ3:推敲に推敲を重ねて、見直す

ステップ2で作ったタイトルを確認します。そこでのチェックポイントはだいたい下記のようになります。

□意味はわかるか
□ターゲットに響きそうか
□別の記事のタイトルにしても通じるようになってないか
□説明文のようになってないか
□方向性は間違ってないか
□最近見る人気ワードを乱用していないか
□字のバランスは良いか(カタカナやひらがな、漢字が続いていないか)
□ウソや大げさな表現はないか

本稿の記事の場合……

×バズりたいならこう作れ!究極タイトル作成法

 →バズるための要素を紹介していないので本文内容と乖離がある。究極や最高など、最上位表現を使用しているなどのためNG。

△あなたの知らないタイトル作成の世界

 →有名番組のタイトルのインスパイア系。ナシではないが、どんな内容なのかいまいちイメージできない。そんなに意外性のない内容なのでハードルを上げすぎている。

〇心にささる!タイトルつくり方 初級編

 →短くターゲットも明確。ただ初級とありますが、これはシリーズ化されていくならOKという感じでしょうか。

◎簡単3ステップ!グッとくるタイトルのつくり方

 →短くて、要素も詰まってわかりやすいのでコチラに決定。

最後に

タイトルに正解はありません。ステップ3の中で「説明文ぽい」というのがチェック項目になっていますが、「モブキャラだった僕が転生したら、異世界の王子様になってキャーキャーな件」(※わたしが勝手に作ったタイトルです)など、あらすじのような一文がタイトルになっている小説や漫画が最近多いですよね。



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