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読書日記㉛結婚相手は抽選で/垣谷美雨

こんにちは。
今日は午後二時から二時間ほど、お昼寝してしまいました。昨日は10時前に寝たのに。なんでこんなに眠いんだろう?私ってほんとロングスリーパーだなぁ。

今日はこちら!ちょっと読んでから時間がたってしまいました。

結婚相手は抽選で/双葉社/垣谷美雨

少子高齢化の対策として、抽選見合い結婚法が施行された。25歳~35歳の未婚男女が対象で、無作為に見合い相手が決められる。相手が気に入らなければ3人まで断ることができるが、3人以上断ると、男女関係なくテロ対策活動後方支援隊(兵役のようなもの)に強制送還される。結婚法は幸せな運命をもたらすのかー。結婚法の対象となるお人よしの看護師鈴掛好美、プライドが高く美人の冬村奈々、非モテ男子宮坂龍彦の3人の運命はいかに。

2018年頃にテレビドラマ化されていたこの作品。ドラマタイトルだけ知っていたけど、まさか垣谷先生の作品とは。垣谷先生の作品は、時事問題とかと絡めて女性を中心にリアルな物語が多いけれど、この作品と「夫の彼女」は結構エンタメ性が強いなと思いました。ちなみに、「夫の彼女」は夫の浮気疑惑を発端に、夫の彼女(と思われる人)と妻の人格が入れ替わる話です。お互いの立場が分かれば見えてくるものもある。この作品も面白いですよ。

断られるのは何回でも可能だが、3人断ると罰則がある。このルールが、結婚相手を見合いで決める方法に、ゲーム性をもたらしていますね。つまり、自分がすでに2人断っている場合、3人目は自分から断れないんです。それなにモテてきた人は、見合いなんか絶対いや!とプライドが高く、お見合いを断りまくるけれど、3人目にあたった人がどんなに嫌でも断れない。そうなると、非モテが一気に優位になるわけです。いやーこのルール、キツイ。だから相手に断らせるよう仕向けないといけないし、3人目だと悟られないようにしないといけない。この駆け引きが面白いですね。

垣谷先生の作品は、これまで夫や義家族に支配されている話が多かったけど、この作品は、子どもが親に縛られているパターンが多かったです。母子家庭で生きてきた看護師、自分の夢を子どもに背負わす母親。どんなに関係が良好でも親と子は違う人間だし、子どもは自分の人生は思うように生きる権利があると思います。だけど、血のつながりってだけで離れられなかったり、縛られてしまう部分がある。もしかしたら、その縛りを強く意識しているのは子どもの方かもしれませんね。



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