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読書日記㊱駒子さんは出世なんてしたくなかった/碧野圭

こんにちは。
昨日3回目のワクチンを打ってきました。1,2回目と比べてそんなに副作用はありませんが、今日は12時に起床、朝昼兼用のごはんを食べてからまたソファでごろり。

あーあ、何もせずに一日が終わってゆく。副作用を言い訳にしつつ、自己嫌悪だなぁ・・・。

こんな日もあるさ。

駒子さんは出世なんてしたくなかった/キノブックス/碧野圭

駒子さんは出版社に勤め、管理部の課長を任されている。専業主夫の夫、高校生の息子と3人暮らし。ある日、新規事業部の次長に昇進の内示が。同期で同じ女性の岡村さんも同じく昇進し、成果を上げた方が部長になるという。どうして私が?岡村との差、曲者メンバーに翻弄されながらも必死で仕事をこなしていく。夫の仕事復帰、息子の不登校など家庭でも問題が盛りだくさん!仕事も家庭も、上手くやっていけるのかしら?

これは”ジャケ買い”ならぬ”タイトル読み”でしたね。「出世なんてしたくなかった」良いですね~。最近の若い世代だけなのか、出世したいという人あまり聞きません。私の友達でも出世欲のある人はあまりいません。給料変わらなくてよいから、責任ある仕事はしたくないー。私もどちらかというとそう思う一人です。

主人公の駒子さんと夫の達彦さんは、奥さんが働くタイプの1馬力家庭。家事や子どものお世話も、これまでは達彦さんが中心にやってきました。息子も高校生となり、達彦さんが仕事復帰をすることで、家庭生活も変わり駒子さんはストレスを抱えます。「仕事するのは構わないけど、家のことも今まで通りやって欲しい」駒子さんの本音があらわになる部分。夫と妻の立場が逆でも、同じ話が起きそうですよね。やっぱり外でばりばり働いて、家のことはパートナー任せの状態が続くと、男女関係なくついこう思ってしまうものなのかな。あ、あと関係ないけど、達彦さんがつくるご飯の描写がすごくおいしそう。

この物語は、出版社に勤める駒子さんが昇進し、新規事業部を任されるところから始まります。部下の裏切り、仕事をしない老害など、それぞれの戦略や思惑が見え隠れします。「あー会社ってこういう場所だったな・・」ってちょっといやーな気持ちになっちゃいました。笑 こんなんで社会復帰できるかしら。

駒子さんも昇進してめちゃめちゃ大変そうです。しかし、少しずつ解決策を見つけていきます。そしてなにより部下を大切にする。特に子持ちの女性が恐縮して働く様子を見て、彼女が無理なく働けるようにフォロー体制を整えます。それに対し部下が「自分の個人的な状況を考えてくれる人がいるなんて」と感激します。そう、実現しなかったとしても、自分の状況を分かって助けようとしてくれるだけでも、力になりますよね。

給与が増えたり、肩書が変わったりするのは嬉しいことです。でも仕事の大変さは比例して増すわけで。過去の私の部長や上司も、昇進したい!と思ってなったんだろうか?なんだかそんなことを思いました。

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