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論語と算盤(6)コロナ禍の今だからこそ読みたい

渋沢栄一のこの著書に出会ったのは、数年前ですが、読み返したり、輪読会で取り上げたりする際に、毎回、何かしら気づかされます。

当時、気づかなかったことでも、

・自身の経験値が増えた

・環境が全く変わってしまった

・他者の見方から新たな解釈が生まれた

などによって状況が変わっているからなのでしょう。数多くの事例がちりばめられていますが、そのベースとなる論語の影響力についても改めて驚かされます。

500以上の会社設立をはじめ、経済界や日本に大きな影響を与えた渋沢栄一の偉業は皆さん既にご存知だと思います。

その彼が1873(明治6)年に大蔵(現 財務省)官僚退官後、実業界に入ります。官僚時代に設立にかかわった第一国立銀行(現 みずほ銀行)の頭取としてです。

当時30代前半だった渋沢栄一がこれからの「志」を考える上で、その礎にと、ふと頭によぎったのが「論語」だったといいます。

論語は、「自分のあり方を正しく整え、人と交わる際の日常の教えを説いている」もので、「論語は最も欠点が少ない教訓だ」と言っています。

さらに、渋沢栄一は「商売をする上での原則」として活用できないかと考えます。その後の活躍は言うまでもありません。まさに論語をビジネス(算盤)に活かした先駆者ともいえるでしょう。

めだかの学校の生徒さんには、経営者の方もおられます。コロナ禍で大きくパラダイム(世の中の常識)が大きく変わろうとしています。これからビジネスをどうしていくかについて皆さん悩まれています。大きな「志」が必要な時です。

また、このような話も良く出ます。

「今までは、実務に直結する具体的な知識やスキルを吸収してきたけど、自分自身を振り返ったりしなかった」

「何が大切なのかは、人が決めるのではなく自分で決めるんだろうけど、あまり深く考えることなくここまできた」

「コロナ禍で、今まで見えてこなかったものが見えてきた。これを機会にもう一度、自分のあり方を考えたい」

今こそ、論語の教えに耳を傾けてみてはいかがでしょうか?



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