詩『誰かの育休』

吹いてきた風の中

立てる

聞き耳。

髪を

荒らしながら

ささやく|噂《うわさ)。

新しい命を

迎えると

勤労を

育児に変えることを

すすめているらしい。

夜空を

光で塗りたくるような都会から

離れているからだろうか。

勤労を

産声にささげた父親との

鉢合はちあわせなんて

まるで

虫の息。

最低限の

少数精鋭。

誰が抜けても

完成しない

パズル。

空想上の

伝えたときの

反応など

夏の夜空に

冬の星座を見つけた

操縦士パイロットのよう。

共に勤労の中

席に着くなら

家事も

育児も

シェアするのが

テーブルマナー。

育児にまわれば

勤労にも

生まれる

不具合。

望まれるのは

まるごと

受け入れてくれるような、

全体を覆《おお》う空気を変える

疾風しっぷう


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