詩『終結の美酒』
空や
瓦礫に
生きていた
炎。
すべて
老いて
今では
白煙。
戦いの火蓋なら
深い
水の中。
始まりは
いつも
絢爛な
業火。
憎しみ合うには
充分な
体力と
大義。
何メートルかも
聞かされないまま
走り出す
民衆。
自分の弾が
弾く
相手の頭。
置き去りのままの
仲間。
半信と
半疑の中を
泳ぐ
号令。
脳の中を
飛ばす間もなく
服従する
両足。
敵と
呼び出したのは
いつから。
嫌になるほど
取り憑かれ
やっと
終わりを教える
盃。
始まる前は
描かれない
長距離や
敗走。
血の香りを
封じる氷が
溶けるまで
あと
どのくらい。
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