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ヴィーガン食は裕福な国々で栄養失調を増やしている(翻訳記事)

2018年12月13日の記事(The Conversation)の翻訳。著:Chris Elliott, Chen Situ, Claire McEvoy

隠れ飢餓は、全世界で20億人以上が罹患しています。その原因は、食事に含まれるビタミンやミネラルなどの必須微量栄養素が慢性的に不足していることです。栄養不足の影響はすぐに現れないかもしれませんが、深刻な事態を招く可能性があります。病気に対する抵抗力の低下、精神障害、そして死に至ることもあるのです。

隠れ飢餓の多くは発展途上国で見られますが、この現象は先進国でも公衆衛生上の懸念として高まっています。例えば、ヨウ素欠乏は予防可能な精神障害の最も一般的な原因であり、英国はヨウ素欠乏の多い10カ国のうち7位にランクされています。また、米国のデータによると、4人に1人以上の子どもがカルシウム、マグネシウム、ビタミンAを欠き、2人に1人以上の子どもがビタミンDとビタミンEを欠乏させていることが分かっています。

先進国における隠れ飢餓の原因はいくつかあります。特に社会の貧困層が、安価でエネルギー密度が高く、栄養価の低い、加工度の高い食品を消費していることが大きな要因です。新鮮な農産物が消費されても、利用できる微量栄養素はかつてより少なくなっているようです。これは、不適切な農業管理や気候変動によって引き起こされる土壌の健康などの問題が原因です。

ヴィーガンの増加傾向


急速に広まるヴィーガニズムの流れは、先進国における隠れ飢餓の新たな主要因となりそうです。ヴィーガン協会によると、英国でヴィーガン食に切り替える人の数は、この10年間で4倍以上に増えたといいます。ベジタリアン・リソース・グループの依頼による調査では、米国人口の5%近くがベジタリアンで、そのうち約半数がヴィーガンであることが明らかになりました。

植物ベースの食事は慢性疾患のリスクを下げ、環境にも良いとされます。しかし、肉に含まれる重要な栄養素を補わないヴィーガン食は、深刻な微量栄養素の欠乏を引き起こす可能性があります。

骨の健康は、長期的なヴィーガンの懸念事項です。ヴィーガンはカルシウムとビタミンDの摂取量が少ないことが常に報告されており、その結果、ビタミンDの血中濃度が低下し、骨密度が低くなることが世界中で報告されています。また、ヴィーガンの骨折率は、一般人口と比較して30%近くも高いことが報告されています。

また、オメガ3やヨウ素も肉食の人に比べて少なく、ビタミンB12も少ないです。ビタミンB12は動物性食品から摂取することが多いのですが、ヴィーガンは他の菜食主義者や肉食者と比べて欠乏症の割合が高いことが分かっています。その症状は深刻で、極度の疲労感や脱力感、消化不良、幼児の発育遅延などがあります。ビタミンB12の欠乏症は、治療しない限り、不可逆的な神経障害を引き起こす可能性があります。

ビタミンB12の欠乏は妊娠中によく見られます。

想定される解決策


ヴィーガンは、強化食品(ビタミンやミネラルを添加した食品)の摂取やサプリメントの摂取により、微量栄養素の欠乏を防ぐことができます。しかし、サプリメントの使用は、植物性食品を摂取している人には抵抗がある場合が多く、他の重要な栄養素の吸収を阻害することが報告されています。

また、植物由来のヴィーガンサプリメントは、ヒトでの生物活性が低い傾向にあります。例えば、ヴィーガン向けのビタミンD2サプリメントは、より広く使われているビタミンD3サプリメントに比べて、血中ビタミンD濃度を上昇させる効果が低いという研究結果が出ています。また、ビタミンB12のようなサプリメントは、体内でほとんど活性化されない可能性があります。

隠れ飢餓は広く認識されており、発展途上国の多くの地域では、よく組織された大規模な生物強化プログラムによって対処されています。欧米でも、隠れ飢餓に対処するために、同じようなことが必要なのかもしれません。


※機械翻訳を使用しているので、一部不自然な文章があります。ご容赦ください。

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