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新聞屋の年末は大忙し

新聞販売店は毎年12月29日から1月4日まで、夕刊が休刊となります。配達がないので余裕があると思いきや、年末は結構やるべきことが多いです。
新聞奨学生の頃の年末は忙しかったです。

まず、29日は販売店の大掃除でした。普段あまり掃除をしない箇所を掃除しました。窓拭きやフロアの隅などを掃除していました。
朝刊配達終了後、朝食を食べてから、9時頃から掃除します。この日は社員総出で掃除をしていました。

掃除はだいたい午前中に終了しました。そして昼食を食べ、少し休憩をとります。毎年、店のおごりで出前を取っていました。

普段、午前中は学校に行っている時間帯なので目は冴えていましたが、学校が冬休みで時間にゆとりがあるせいか、眠くて仕方ありませんでした。
眠気には耐えられないので、夕方まで仮眠を取りました。

夕方起きると、集金に行きます。集金は毎月25日~翌月5日までの期間に集中的に行っていました。29日はまさに集金の真っ盛りの時間帯でした。
年末となると帰省で家を空けている所が多かったので、効率は低かったです。そして冬なので、寒くて仕方ありませんでした。

翌30日は元日の朝刊の折込作業です。朝刊配達終了後、朝食を食べ終え、9時頃から作業に入ります。

元日の朝刊は凄く分厚いです。広告が沢山掲載されているので結構厚めです。ただでさえ分厚いのに、それに輪をかけて五部くらいの構成になっています。
二部から五部までは事前に販売店に送られていました。前もって準備するためです。それらの新聞の梱包を見ると、「今年も沢山あるなぁ」と、いつもテンションが下がりました。

折込チラシも沢山入っています。様々な店の福袋や新春セールなどのチラシが積み重なっていました。
チラシを挟む作業を元日当日にしてしまうと時間がかかってしまい配達が遅くなってしまいます。
そのため、どこの店舗も前もって作業をしています。

作業の流れとしては、チラシは2セットになっているので、それを合体させて1セットにします。そして、チラシを第二部の新聞に挟みます。それを第三部に挟み、第四部、第五部へと同じ順番で挟んでいきます。同じような作業を繰り返していると、「いつまで続くのだろう」と、ため息が出てしまいます。
この作業はメインの本紙だけではなく、日経新聞も同様の作業が必要でした。

五部の新聞紙に厚めの折込が加わり、メチャクチャ分厚くなります。これに第一部が加わるのを想定すると、「当日はこれを配達しないといけないのか」と思うと、気分的に疲れてしまいました。

かなりかさ増ししているので、保管するにもかなりの場所を取ってしまいます。作業をするにも場所が小さくなってやり辛かったです。

時間はかかりましたが、なんとか12時前には作業が終了しました。その後、昼食を摂ってから、前日と同様に仮眠を取りました。

夕方起きると、また集金に行きます。効率は悪かったですが、早めに終わらせたいので、時間のあるうちに回りました。

大晦日は時に作業的なことはありませんでした。この日は午前中と夕方に集金に回りました。
この頃になると約90%は回収し終えていました。しかし、残っている所はいつ行っても留守している所が多かったので、根気よく何度も訪問していました。空振りが何度も続くと、気が滅入ってしまいます。

集金終了後は元日の配達に備え、体力を温存してゆっくり過ごしました。紅白歌合戦を見ながらお酒を飲みたい気分でしたが、翌日に響くので我慢しました。

年末の3日間はハードなスケジュールでした。新聞屋にとって、一年で一番忙しい時期でした。


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