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夢のかたち~夢をかなえるための発想法~【吉良式発想法&視点】

どうもどうも、吉良です。

みなさんの子どもの頃の夢は何でしたか?
その夢がかなっている方はどれくらいいるでしょうか。
自分の子どもの頃の夢の通りに人生が進むことも、自分の思った通りの未来がやってくることも簡単なことではないとわかりますね。

そして、現在のみなさんには次の夢がありますか?
子どもの頃には夢があったけど…と思っている方もいるかもしれません。
今回は「夢をかなえる」ための発想法を紹介します。

【1】僕の子どもの頃の夢

僕の子どもの頃の夢は、当時の多くの子どもたちも夢見ていた「プロサッカー選手になりたい」でした。
「僕とオリンピック」で書いたように1964年の東京オリンピックでサッカーを初めて見て、「このスポーツをやろう」と子ども心に決めてから、目標に向かって練習を続けていました。

中学生のときはまだJリ-グはなく、大学サッカーが非常に注目されていたため、大学サッカーで活躍して、そのままプロになるという未来のストーリーを思い描いていました。中学生までは、順風満帆にサッカーをやり続けられていたのと、世間をまったく知らなかったので、自分ではこのまま夢がかなうと勝手に思っていました。

しかし、高校時代には自分自身で現実に気がつき始めていました。絶対に僕は大学からサッカー推薦をもらうことはないと。だとすると、大学に入学するためには受験をしなければならないという現実に直面したわけです。

子どもの頃からサッカーに明け暮れ、もともと基礎学力がないうえに勉強不足が露呈し、2年間浪人しました。その間にすっかり体力が落ちてしまい、大学に入学したときには体育会サッカー部でサッカーをすることさえ、まさに夢物語になっていて、同好会サッカーを楽しむことになっていました。

【2】夢のかたちを変える

みなさんはここで僕の夢はかなわなかった、と思うかもしれません。
しかし、僕の夢は破れていません。「プロサッカー選手になる」という夢は確かに破れましたが、僕は夢のかたちを変えることにしました。プロサッカー選手になることだけがサッカーではありません。

僕は夢を「サッカーにかかわる仕事をしたい」に変えました。
W杯に出場する夢がかなえられないのであれば、W杯に関わることを夢にしようと考えをシフトさせました。ずっと持ち続けた夢を変えるなんて恥ずかしいと思う方もいるかもしれませんが、現実を客観的に見ることができるようになるのも成長です。

自分のサッカーレベルがプロレベルではないと自覚したとき、サッカーから完全に離れるよりも、それまでに学んだことを生かしてサッカーに関わる人生を送ったほうが遥かに豊かになるとは思いませんか?

夢のために努力した過去があるからこそ、新たにかたちを変えた夢の実現率は上がります。そう、まさに「好きなことを仕事にする」未来設計です。

その後、僕はW杯サッカーに関わることを目標に電通に入社し、W杯の仕事に携わることができました。つまり「好きなことを仕事にできた」わけです。詳しいことは改めてnoteに書こうと思っていますが、1990年のイタリア大会から電通卒業直前の日韓大会まで、好きなサッカーを仕事にしつつ、尊敬する人々に出会うことができました。

例えば、自分の代では最高峰のサッカー選手で日本代表主将の加藤久さん。鹿島アントラーズ創設やジーコ招聘に並々ならぬ努力をした野見山篤さん。中学生の時に対戦したことがあり(覚えていないと思いますが)今でも懇意にしていただいているサッカー協会会長、田嶋幸三さん。など数え切れないほどのサッカー人脈が生まれました。

文化人との出会いもたくさんありました。大学時代からの憧れ、村上龍さん。スポーツライターの山際淳司さん、永谷脩さん。サッカーはいったいどれだけの恩恵を僕に与えてくれたのだろうと思うと「サッカーの神様に感謝」という言葉が陳腐になってしまうほど、まさに僕の人生はサッカーがなかったら成り立っていませんでした。

だからこそ、この経験を自分の子どもたちや近隣でサッカーが好きな子どもたちにも伝え続けたいと考え、僕は夢を「サッカーに関わり続ける」に変えました。

自分の子どもたちがサッカーをしてくれたり、地元の少年サッカーチームの監督をしたり、マンガデザイナーズラボで川崎フロンターレと仕事をしたりと大好きなサッカーに関わり続けることができています。

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夢はかなわなくてもかなっても、その先で自分は何がしたいのかを考えて、どんどん夢のかたちを変えて生きていくことで成長し続けられるのではないでしょうか。夢のかたちは変えていって良いのです。夢を変化させながら理想の未来は自分で創っていくのです。

10月5日には、ものすごく嬉しいニュースが飛び込んできました。
眞鍋淑郎氏が日本人29番目のノーベル賞を受賞しました。気象物理学という我々の日常にもかかわる研究分野で画期的なできごとのようですね。話を聞くと、真鍋氏は大学1年までは医学を目指していたそうですが、その時点で物理学の研究に目標を変え、ノーベル賞という「大きな夢」をかなえたそうです。まさに「夢のかたち」の変更ですね。

【3】夢の妨げになるもの

夢をかなえるための妨げになるものは何だと思いますか?
SNSやゲームなどの誘惑?家族や周りの理解?練習する環境?
僕は一番の妨げはみなさん自身の中にあると思います。

僕は「趣味」という言葉が大嫌いです。
僕はサッカーを趣味にしたことは一度もありません。プロサッカー選手になれなかったときも、体育会ではなく同好会サッカー部に入ることになったときでさえも、サッカーを趣味にはしませんでした。

みなさんには趣味はありますか?もしもあるとするならばそれはあなたが一番やりたいこと、やりたかったことではないですか?ただ本当に好きなこと、やりたかったことを「夢」ではなく「趣味」というジャンルに閉じ込めているだけではありませんか?

よく「お菓子作り」が趣味という方に会いますが、話を聞くと家族の理解が得られなくて夢をあきらめたという方が多いです。しかし、趣味として力をつけていき、社会人になってから自分のお金でお店を出して趣味から脱却し、子どもの頃の夢の実現を成し遂げたという話もよく聞きます。

実は、趣味こそ自分がやりたかった仕事である方が多いのではないかと思います。なぜ、自分の思った通りにできなくなったからといって好きなものを自分の夢の世界から外してしまうのでしょうか。

みなさんにはそれぞれ複数の才能があります。しかし、世界トップランクの才能までにはほとんどの方が届きません。トップランクになれないのが当たり前のことだといえます。

「趣味」のなかに自分の大好きなことを閉じ込めてしまうのは、非常にもったいないことです。大好きなことや努力してきたことは趣味ではなく、人生にどんどん活かしていくべきだと思います。

自分自身で自分の能力や考え方を限定してはいけません。自分のやりたいことを「夢」としてかたちをどんどん変えてやり続けることが何よりも大きな成長につながります。

今から「夢」に向かって行ってもまだ遅くはありません。
ずっと遠い未来に目を向けて「夢のつづき」を創っていきましょう!

(サムネイル制作:大阪芸術大学デザイン学科2年 山口 桃佳さん)

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