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【吉良式 右脳力向上法❹】発想だけでなくマーケティングの基本、状況設定

どうもどうも、吉良です。

「吉良式 右脳力向上法」の4回目です。
第1回目はアイデアや企画を生むための「右脳力(創造力&発想力)」の重要性について、第2回目は「質問を自分にする」ことについて、前回は僕が広告会社の採用面接官をしていた際の質問を使って、「状況」について質問することの重要性についてお話ししました。

あなたはA地点(山のふもと)から山に登っています。
B地点まで登り、あともう少しで頂上だと思ったところ、なんとさらにその先に山がありました。このときあなたはどうしますか?

この状況設定が全くされていない状態の問題に対して、動詞だけを答えてしまう方が大半だったと思います。そして、時間や場所、人などの「状況」によって行動が変わるということをお伝えしました。

「状況」について自分に質問をして答えを出していくことが創造力&発想力の向上につながりますが、どのようなことを自分に質問して、状況を設定していけば良いのでしょうか。
それは、次の最大3ステップで進めていくと設定しやすくなります。

●1ステップ
 ・When(いつ)
 ・Where(どこで)
 ・Who(だれと)

●2ステップ

 ・What(なにを)
 ・How(どうした)

●3ステップ

 ・Why(なぜ?)

僕は状況設定に必要なこれらの設定語を用いた発想法を「5W1H発想法」と呼んでいます。この気付きは、僕の長男が小学校の低学年の時にやっていた公文式国語から生まれました。「いつ」「どこ」「だれ」「なに」「なぜ」「どのように」の「5W1H」を見た時にまさにこれだ!と感じました。「5W1H」の学びは問題を解くためだけの学びではなく、創造力を向上させるための考える力を向上させるものでもあると感じました。

皆様は学生時代に英語の授業でも聞いたことがあるかもしれません。ビジネスでも物事を具体的に明確に伝えるためのフレームワークとして使われています。しかし、そのすべての学びは偏差値学習の学びにしかなっていないため、面接試験などではまったく活かされずに状況設定のない答えを乱発してしまうわけです。本当に残念ですね。

状況設定をしっかり踏まえてあらためて山の問題を考えてみてください。
あなたの設定した状況で、とるべき行動は迷うことなく自ずと決まったのではないでしょうか。状況によって行動を決めることができれば、衝動的な行動ではなく、意味のある行動を取れる人にもなれます。

また、創造力・発想力が必要となるアイデアは主に「なに」を「どうする」の「2番目のステップ」で生み出されるものですが、その上流にあるマーケティングのベースである「いつ」「どこで」「だれが」の「1番目のステップ」が設定されていなければ良いアイデアは生みだせません。
つまり、マーケティングと企画アイデアは連動していることがよくわかります。これについては5回目で詳しく説明していきます。

状況について自分に質問をして、自分で設定して行動を考える、この繰り返しができるようになればあなたの創造力・発想力は向上していくはずです。普段の生活から少しずつ取り入れてみてはいかがでしょうか。

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最後に、僕が面接官をしている間に得た最高の回答を紹介します。

面接の最後の時間に来た彼女は、なぜかたくさんの受験生とは異なるファッションで、言ってしまえば非常にラフな姿でしたが、不思議に意識的にも見えませんでした。しかし、それについて一切言い訳をすることもなく、面接を続け、最後に山の問題を出題した際にこう答えました。

まずは、このような格好で来てしまい大変申し訳ございません。本日は教育実習の最終日で、時間に余裕を持つために面接時間も最後にさせていただいておりました。
授業後に実習先の生徒たちがお手紙をくれました。私は返事のお手紙を書きたいと思いましたが、書いていたら面接に遅れてしまうとも思い葛藤しました。そして、最終的に生徒ひとりひとりへの返事を書くことを選択しました。そのため、帰宅して面接用のスーツに着替えることもできず、このような格好で参りました。

そして彼女は山の問いに対して僕の創造力をはるかに超える答えを出しました。

私はこの山に今日教えた生徒たちみんなと登ります。どこまで登るのかは重要ではありません。この子たちと一緒に登ることが重要なのです。

僕は山の問題については、上記の1番目のステップについて何かを設定できていれば良いと考えていました。しかし、彼女は2番目のステップの目的まで設定して答えたのです。

もちろん僕は合格点を出しましたが、彼女が入社することはありませんでした。後日、彼女は教員の道を選んだと聞きました。きっと状況に応じて最良の判断ができる素晴らしい先生になっていることでしょう。

次回は、「5W1H発想法」の実践的な使い方についてお話ししていきます。

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