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誰にでもプロポーズ

かつて、母が働いていた職場の上司。権力者に気に入られていました。

母が密かに、彼に付けたあだ名は「キューピー」でした(笑)。

母より、ふた回り以上、年上の彼。独身でした。

ある日、彼が唐突に母に言いました。

「ワシと結婚せえへんか?」

「・・・」黙り込む母。返答に困ります。

「なんで、キューピーと結婚せんかったん?」

「キューピーなんて、可愛いやん!」と私。

すると、母が答えました。「なんも、可愛くない!」

「あんな、気性の激しいオッサン、お断りや!」

「母と似ていて、いいんじゃない!」と思う私( ^ω^)。

「でも、『キューピー』なんやろ?」と私。

「ああ、そうや!髪型がキューピーなんや!」と母。

(なるほど、ギャングキューピーなのね。可愛くないのね。)

ところで、このキューピーさん、若い女性職員に手当たり次第プロポーズをしまくっていたそうです。

「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」という言葉がありますが、彼に関しても例外ではありませんでした(笑)。

めでたく、かなり年下の女性と結婚。母の先輩社員でした。

それを聞いた職場の皆は、大変驚いたそうです。

さすが、ガッツがあります。これぐらいでないと、出世できないのかも知れませんね(笑)。


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