そんな旦那は要らないのだ!
ある日、私の友人のお母さんが、入院してしまいました。
友人は、お金持ちのお嬢様です。
幸い、お母さんは、命に関わるような病気ではありませんでした。
大変、美しいお母さんです。上品で、可憐な方。とても、優しそうです。
友人が、私に言いました。
「お父さんが、お母さんを入院に追い込んだんだ!」
なんと、過労の末の入院でした。気分も落ち込んでいるのだとか・・・。
聞けば、彼女のお父さんは、大変手の掛かる人なのだそうです。
服は自分で着ず、お母さんが着せてあげているのだそうです。
入浴後の着替えも、自分で用意しないのだとか・・・。
さらに、靴も自分で履かず、お母さんが履かせてあげているのだそうです。
食事は、部屋出し。
「なんじゃ、それは?」彼女の話を聞いて、驚く私。「殿様かいな?」
さらに、姑にもいじめられているのだとか・・・。
彼女の家には、「地獄の家族旅行」というものが存在し、本当は行きたくない友人なのでしたが、お母さんが姑にいじめられるのを阻止するために、渋々、参加するのだそうです。
そこで、つい、友人に「お母さん、お父さんに何も言わないの?」と尋ねてしまった私。
すると、彼女が答えました。
「バーカ、そんな事、言ってみろ!」「離婚されっだろ!」
「お前、人の家庭を壊す気か?」「お母さん、路頭に迷うだろ!」
「・・・」その返答を聞いて、言葉が見つからない私。
さらに、友人が話を続けます。
「私は、お父さんの世話がちゃんとできないから、お父さんが(お嫁に行った)お姉ちゃんを家に呼び寄せてるんだよね!」
「はぁ?」さらに驚いてしまった私。確かに、友人は不器用ですが・・・。
「お母さんとお姉ちゃんは、苦労していたことが初めて分かったわ!」と友人。2人がかりで、お父さんのお世話をしていたのでした。
「お金持ちの奥様って、そんな感じなの?」と思ってしまった私。
「そんな自走できない旦那なら、お金持ちでも要らないぜ!」
つい、変な怒りを覚えてしまったのでした(笑)。
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