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クールな男に刺激をあげよう!

私の父。

一見、とても平凡に見えます。

普段は、まるで空気の様。

ところが…。

ある日、親子で写生大会に参加したところ、あっという間に父の周りに人集りが…。

この時まで、父がこんなに絵が上手いとは知りませんでした…。

また、ある時、数学の宿題に苦しんでいたところ、父がやって来て、スラスラと問題を解いてしまいました。

数学の先生は、父が示した式を見て、とても感激。

「技ですね~」

数学も得意だったのか…。

この後、英語や物理も教えてもらうことに。

「大学で教授が英語の成績が1番なのは、○○君(父)ですと言ったら、皆が驚いたと!」

(やっぱり、賢そうに見えないのだ!)

その後も、父はカラオケが上手いとか、運動神経が良いとか、想像もできない様な噂を聞かされることに…。

もう、子供の私としては、劣等感で一杯。

母に似て不器用寄りの私は、絶望でしかない!

そして、父はいつも上機嫌🎵

大変気性の激しい母が荒れ始めても、超冷静。

言葉少なに、そっと母をコントロール。

(何なんだ、このヘンテコな余裕感は?)

そんな父でも、ギョッとした事件。

通称、「網タイツ事件」(笑)。

「花甘露に似合うから!」と言って、母が私に網タイツを買って来ました。

それを履いた私を見て、とても満足げな母。

「やっぱり、よう似合っとる!」

(マジか!?)

「何でも自分に似合うモノを着たらエエんよ!」

「人がどう思おうと、自分の気持ちを大切にしたらエエねん!」

「ほんでな、皆、卑猥だと言って色んなモノを隠したがるけどな!」

「隠すから、卑猥になるねん!」

「人間誰しも持っているモノが、何で卑猥になるんかっ!」

「綺麗やったらな~、チチでも足でも何でも出しちまえ!」

(あっ、そう…)

渋い顔をする父を全く無視して、持論を展開する母。

父にはこれ位の刺激がないと、きっと人生、つまらないに違いないのでした(笑)。

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