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残されたつぶやき/山本文緒







図書館から借りた山本文緒さんのエッセイ集
「残されたつぶやき」を拝読しました📖´-
(2022,11,7 読了)






山本文緒さんの著書はいつか拝読したいと思っていたら、それが叶う前に亡くなられてしまって。
慌てて「自転しながら公転する」を図書館で予約するも、予約数が多くいつ手元に届くやら。
そんな状態のところ、読書メーターのお気に入りさんがご紹介されていた一冊が目に留まりました。
すぐにまた図書館で予約したら、こちらは直ぐに手元に届きました。
それが本書です。




2008年から13年間、SNSでつぶやかれた日記などをまとめたエッセイ集です。
等身大の山本文緒さんがそこに存在しました。
うつで苦しまれた時期もあったようですが、静かに淡々と語られる中に生きる強さのようなものを感じました。
そして、生きる希望が溢れていました。



うつ病にかかれば、そういう普段は至れないところまで連れていかれてしまう。
だからこそ、治ったときには必ずや、新しいスタートが切れると思うのです。




私はうつっぽくなったことはありましたが、うつ病と診断されたことはないのでイマイチ理解はできていないのでしょうが、山本文緒さんの言葉にあることは少し分かるような気がします。



まず、自分の心がSOSをだしていたことにやっと気づける。
そして自分の内なる声に耳を傾け、本当に自分が望むことを知る。
ここまでたどり着くまでが苦しくて大変なのでしょうが、ここにたどり着けたらもう抜け出す道は見えてきて新しい自分に生まれ変わっていく。




こんな風に書いたら簡単なように思えますが、それがなかなか難しいんですよね。
全部シャットダウンして蓋をした状態になってしまうから。
蓋を開けるのを恐ているとなかなか回復しないのだけれど、それを1人でなんとかしろと言うのはあまりにも残酷。
信用のおける誰かの力が必要です。



山本文緒さんは完全にうつを克服できたのか本書でははっきりわかりませんが、生きたいという希望がところどころに湧き出ているようには感じました。
そんな山本文緒さんがもうこの世にいない矛盾に寂しくもなりました。
ただ、残された作品の中では山本文緒さんがずっと生き続けている。
そう思うとやはり早く他の作品も読まなければと思うのです。




なんかね、私のつたない言葉では上手に表現できないのがもどかしいのですが。
書くことって大切だなと思うのです。
この世に自分の存在が無くなったとしても、生き続けていく手段になるというか。
私も言葉を残して生き続けていきたいなと。
私の残されたつぶやきがいつか誰かの心を掬うことができたらいいなと思います。












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