パリのマミコさんとわたし【6】
※過去記事パリのマミコさんとわたし【1】〜【5】の続きです!
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2月の寒空に豪奢に輝くオペラ座を見たら全部どうでもよくなった
いつも通りブックオフで1€のお気に入りを見つけ
Kマートで食材を買って最寄りのピラミッド駅から7番線に乗って
自宅のあるMairie d'Ivry駅に向かう
自宅のあるMairie d'Ivry駅は7番線の終着駅だから楽だ
近くに激安中国系スーパーのタンフレールが2店舗もあるし
エースマートやパリストア等、その他の中国系スーパーがあるのもありがたい
そして何よりヨーロッパ随一とも言われるアジア人街がある13区に隣接しているので、すれ違う人がアジア人が多くて少し安心するところも住処をここに決めた決め手となった
place d'italie駅からporte d'Ivry駅にかけては、高層マンションが軒並み立っていて、パリとは言えないような景色なんだけれど
日本で育ったものの、日本が嫌で海外に出た私が、自宅からタンフレールや13区のエースマートに買い物に行くたびにそばを通るその高層ビル群に懐かしさを感じて、少し癒されていたりするから不思議だ
人間関係と同じで、適度な距離感があるからこそ日本への好感が生まれてくるもんなのかもしれないと思ったり
一方で、DNAにあの高層ビル群が刻まれているのかと思うとゾッとしたり
どちらにしても13区の高層ビル群は私に日本を思い出させる良い契機、景観になっている
そんなことを考えながら7番線に乗っているとあっという間に終着駅に着いた
地上に出ると風は冷たいけどまだ空は青く、高い
まだ14時だから、荷物を置いて、少し部屋で休憩してから
サクレクールで夕焼けを見ながらアペロできるんじゃないかと思いつき
アニスかラファエルが家で暇そうにしてることを願って
駅前のパン屋さんの焼きたてのパンの匂いを嗅ぎながら家路につく
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パリに住んだ作者がパリの日常と生活を書いていく短編小説です。場所などは実在の場所です。
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