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豚は逃げるけど豚まんは逃げへん。

私の連休が終わった。 
お墓参りは3ヶ所行った。
明日からは通常運転。

さて、帰路に着く前に家族へお土産を。
そう思ってお店を見渡す。

それにしても今のご時世、百貨店では買えないものはないくらい。

全国の美味しいものは大抵のものが手に入る。 

「この土地でないと買えないもの」
一体何にしようか?

そう思って私が立ち寄ったのは
551の蓬莱の豚まんごーごーいちのほうらいのぶたまん
これはいまだに地元の百貨店では買えない商品だ。

数年前、その百貨店のイベントで短期間だけ大阪から蓬莱の豚まんが出店した時のこと…。
開店と同時にお客さんが押し寄せ、なんと豚まんを買うためだけに3時間待ちの大行列が発生したほどだった。
(この話しを関西の友人に話すと大抵喜ぶ。なので最近は鉄板のネタとして隠し持っているくらいだ)

今日も私なりに余裕を持ってお店に着くと列の最後尾に並んだ。(ここは穴場で私の前には7人くらい)

それにしても流れが遅い。

私には新幹線に乗るという大きな予定があると言うのに…。
あと3人くらいで私の番。
そこに来てようやく流れが遅い理由がわかった。

豚まんの蒸し上がり時間を店員さんがお客さんに告げているではないか。
それを聞いた人は
「良いですよー」
と快く応じている。

そして、店員さんに言われるがまま差し出された紙に自分の名前と電話番号を書いていた。

「え〜っ。ちょっと待って。
私にはこの後、新幹線に乗る用事があるねんー」

ようやく自分の番になり
待ち時間を告げられた。 

「あと10分ほどかかります」

ガーン。それは無理。
時間の読みが甘かった。
もう待てない。
待ってる場合では無い。
これは新幹線に完全に乗り遅れる。

「なら、いいです〜」

私は財布をカバンにしまうと
大急ぎで改札に向かった。

それにしても関西の人ってせっかちとちゃうのん?
前もって店頭で待ち時間を表示されなくても、美味しい豚まんを食べる為なら、自分の番が来て初めて待ち時間を告げられても素直に待つことが出来る人種やったん?


私はそのことに対して驚きを隠せなかった。

豚まんよさようなら。
今回は断念します。

家族にも
「買って帰るね〜」
とLINEをしたけど
「今回はごめんなさい」
と送り直す。

昔ならムキーッと(小さく)イラついていた私だったけど
今回は

「豚は逃げるけど
豚まんは逃げへんー」

なーんて名言めいたことをLINEに残し新幹線乗り場に向かった。

また帰省しなさい。
両親に顔を見せなさい。
きっとそういう意味なのね。

私はそう受け止めることにして帰路に着いた。
それにしてもお腹が空いた。

だって新幹線に乗った途端…。
あちこちから551の豚まんの匂いがし出すんですもの〜。

「かまへんねん。
今度こそ、豚まん買って帰るんやから」





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