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ヨルダン レンタカー旅(6):地球でいちばん低い場所

死海より前はこちらにまとめました。

基地トラブルで中東エリアが不通だったWi-Fiですが、無事に復旧して一安心。
これでGoogleマップさんも使えるし、レンタカー移動に怖いものなしよ。

到着したレンタカー屋さんでは、店員のお兄さんとおじさん(店員ではない)が仲良く談笑中。旅友ちゃんが手続きをし、車を選びにお兄さんと出て行ってしまったので、店内は私とおじさんのふたりきり。つたない英語でちょっとした談笑をしていると、おじさんの生まれはシリアだけど今はヨルダンに住んでるらしいということが分かった。

「シリアに帰りたいって思う?」
「いや、帰りたくない。帰っても仕事がない」

シリアが不安定な情勢であることはもちろん知っていたけど、デリカシーのないことを聞いてしまったな、と反省。でも「生まれた国に帰りたくない」と即答されたことは私にとって衝撃だったし、同時に悲しさも覚えました。
自分の国に帰りたくないなんて、欠片も感じたことない。いろいろあるけど、日本人に生まれてこれて幸せだな、と改めて思う(というか、割と日本最高と思ってる)。

そうこうしているうちに車も決まり、いよいよドライブ開始。
ドライブのお供は「NOW ARABIA」。アンマンの街で「ドライブに備えてCDでも買う?」と購入していたのです(帰国後は友人にお土産としてあげた)。

旅の相棒。給油口のフタ?が閉まらない以外は問題なし。

レンタカー屋さんに軽く道を教えてもらいつつ、まずはアンマンの街を抜けることが最優先。
旅友ちゃんを応援しつつ、「地球の歩き方」さんの広域地図とgoogleマップさん、たまにiPhoneさんのマップを使い分けて街を抜ければ、砂漠の真ん中を南北に貫く「キングス・ハイウェイ」を進むのみ。
レンタカー屋さんでおじさんが「死海までは1時間ちょっとだよ」と教えてくれた通り、アンマンから死海までは遠くない。

今日のホテルは「モーベンピック リゾート & スパ デッド シー」。死海は欧米人に人気のリゾートでもあるらしく、じゃぁリゾートホテルに泊まろう!と。プライベートビーチ(もちろんプカプカできる死海)もあるからホテルから出ずともすべて賄える!しかも1泊3万円弱とリゾートホテルにしてはコスパよし!

アンマンからちょっと走るだけでこんな荒涼たる大地に。

道中はほとんど車も走っておらず、景色のよさそうな場所で休憩したり、道路標識(道路標識ってなんで万国共通で青なんだろう)のアラビア文字ファーストに戸惑ったりしましたが(クセで上から確認しちゃうから欧文にたどり着く前に通り過ぎてしまう)、順調にモーベンピックさんに到着。

ここに書かれている70km先のカラクで苦しめられるんですよ。

チェックイン後は、さっそく水着に着替えて死海プカプカ体験へ!
部屋からビーチへ行く途中、ある看板を発見しました。

「You are at the lowest point on earth」

世界で一番低い場所にあるスーパーリゾート、死海!

え?そうなの??
ここ、地球でいちばん低い場所だったの!!?

プカプカだけかと思ってたのに、さらに地球でいちばん低い場所だったとは!二度おいしいお得体験!さらにテンション上がる~。

モーベンピックさんのプライベートビーチには監視員のおじさんが常駐していて、「死海に入るのは5分まで。泳ぐのはダメ。顔もつけちゃダメ。海からあがったらここの泥パックを塗って、10分後にまた海で泥を落とす」とレクチャーしてくれた。なんか厳しいのね。

死海の水は海水の10倍の塩分濃度。だから人もプカプカ浮くし、長時間入っていると肌がやられてしまうらしいです(実は私もしばらく入ってたらブツブツが出た)。確かに生物が生きられないから「死海」なわけだしね。
ごつごつした岩場+塩の塊を抜けて、恐る恐る水の中に入ってみると……

これ、バランス取るの難しいぞ!!!

死海は気持ちとろみのある海水。ひざ下くらいの水深でしゃがんでみると、そのまますぅーっと体が浮きはじめる。でもYogiboみたいに支えられている感覚はない。だけど足がつかないし、プールで浮いているのとも、なんかまたちょっと違って体に力を入れても沈まない。今まで体験したことがない感覚。そして内海とはいえ水の流れはあるので、気づくと音もなく沖に流されていく。

え、なんかちょっと岸から離れていくの怖いんだけど……(小心者)。

「対岸まで流されたらイスラエルだね」なんて話しつつ、旅友ちゃんと写真を撮りあいっこしたりと遊んでいたら、監視のおじさんから「お前たちもうあがれ」とタイムアップの指示が。
も、戻るの難しいよおじさん……。うっかりバランス崩して顔つけちゃいそうだよ……。

無事に死海からあがったあとは、泥パックタイム。大きなツボに無造作に汲まれた泥を、これまた無造作に取って体に塗りたくる。しばらくすると、またおじさんが「流してきなさい」とタイムキープしてくれた。おじさん、親切に指示出ししてくれてありがとう。

ひとしきり海で遊んだあとは、ホテルのプールに移動してダラダラタイム。

プールサイドのビーチチェアでゴロゴロしたり、死海と同じ塩分濃度のプールに入ったり。
死海は地球上でいちばん低い場所ということで、酸素濃度もいちばん高いらしい。それに死海の泥はリウマチなどにも効果があるらしく、それもリゾートとして人気の理由のひとつとか。

今度行くときは長期滞在したい!

あー、こりゃ最高のリゾートだ。
欧米人に人気があるの、よーく分かるわ。

「1泊じゃもったいなかったね」「1週間くらい滞在したいね」と、翌日からのアドベンチャーに備えて、英気を養う我らでした。


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