#10: ワーママ🇬🇧オリンピック女子体操から考える。私たちは許されない社会で生きているのか①

ChatGPTの画像

「うわ、Tちゃん。算数のテスト20点だよ？ママに怒られるよ！」
「大丈夫だよ。私のママは、Tちゃんは出来なくていいのって言ってるんだ」

小学1年生の頃、帰り路にTちゃんと話したことを思い出した。実は訳ありだったのだが、勉強が出来なくとも許される状態にとても驚いたのを覚えている。今思えば、こんなに小さな時から失敗を許されないマインドが染み付いていたのだ。

それから高校受験、大学受験、就活、社会人人生の川をどんぶらこ渡り歩いてきた。その度に失敗は許されないプレッシャーが強かった（そして大学1年で折れる）。気味の悪い同調圧力も私にとっては、兎に角息苦しかったのを覚えている。

こんにちは、まゆみっこです。今日はどうして私は日本から脱出したかったのかをちょっと考えてみました。

アフリカで学んだこと

きっかけは、X（Twitter）で見た1つのポストだった。

自殺するな日本人,
アフリカに来い pic.twitter.com/UQDdJDhRzw

— Kongbo (@letejada) February 10, 2024

ほんと、アフリカ一回行った方がいいよ！とこのポストを見て心底同調した。

・雨が降ったら大体同僚は仕事に来ない。
・雨が降らなくとも同僚は仕事に来ない。
・仕事で失敗しても上司は、「いいんだ、俺たちを踏み台にして沢山失敗して学べ。ここはアフリカだ、誰も気にしないから。」と大変おおらか。
・なお毎日こんな状態なので、仕事は全く進まない（ただし、海外大卒の超エリート上司たちが深夜残業して巻きで仕事をすすめている）。

彼らのおおらかさという人間性は、とても学ぶことがあった。一方で、私たちは仕事で失敗しないようにそれは細心の注意を払いながら生きている。失敗したら、それは面倒な始末書やら報告書が待っている。なぜ同じ地球上に住んでいて、こうも失敗に対する意識がちがうのだ。

オリンピック体操女子の喫煙問題と辞退について

そんな中、19歳の体操女子選手が喫煙が発覚し、出場辞退となってしまったのだ。まさに失敗したら、取返しがつかない象徴的なニュースである。

【パリ五輪・パラ】 体操女子の宮田主将、喫煙発覚で出場辞退 - BBCニュース

X（Twitter）を見ると、多くの著名人たちが、さすがにやりすぎだ。才能を持った選手がたった一度の失敗で出場できなくなったのか。しかも未成年ならなおさら失敗を「許す」態度が大人たちに求められるのではないか。と、大きな反響を生んでいる。

日本社会に「許し」がないのは何故なのか

根本的に日本社会には「許し」がないと私は思っている。だから絶対的な高品質とサービスが提供できるのだ。

一方で、他国はどうか。イギリスに住んでいるだけでも、「バグが多い社会」のほうがデフォルトだったのだと思い知らされる。

・電車やバスの遅延はしょっちゅう。乗っている途中でここが最終停車ですとか、行先が突然変わることもよくある。
・家が古く不具合がしょっちゅう発生する。その度にワークマンを呼ぶが、時間通りに来た試しはほとんどない。
・郵便配達やアマゾンもぞんざいな扱い。段ボールを開けたらモノが壊れていることもあるある。
・HPはあれどクレームをつける先がない。ようやく問合せ先の電話番号を見つけるものの、すべて音声案内でプッシュ式で進めると、「詳細はWebで」と言い残し終了。永遠のループにはまる。

アフリカだけかと思ってたけど、かつて産業革命がおこり、世界に名を轟かせた大英帝国なのかここは。サービスレベルは、日本＞＞＞＞イギリス＞＞アフリカなイメージだぞ。バグが多い社会はこれをどう解消しているんだ。

・実は、7割くらいのサービスをリリースするも、PDCAを回しながら改良を続ける前提
・非常に合理的な考えで、末端のどうでもいいクレームは拾わない
・そして困ったときは助け合う

不便が当たり前なので寛容であり「許して」いる状態なのだ。「もうバスが来ないんだけど」という愚痴すら、ブラックジョークを含めてこそイギリスである。

映画撮影による混雑をブラックジョークでアナウンスするUKの地下鉄

でも、日本はどうしてここまで、失敗に不寛容なんだろう。
というわけで、長くなったので次回に続きます。
まゆみっこでした。