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SO LONG GOODBYE 13.ぜったいパーセント

2020年2月4日 京都府立文化芸術会館にて


河井朗、なんだか体調が悪そう。体調が悪そうなのにマックを食べている。解せぬ。

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おしゃべりをしていたら元気になってきたようで良かった。

この部屋のときは、いつもカーテンを開けて稽古をする。
一面に5つある大きな窓からは、会館の入り口や、会館前の歩道や道路が見える。
二枚窓になっていて、一枚あけるとせりふの向こう側でバスが通る音や人の喋り声が聞こえてくる。窓の下のほうに、歩いている人の足や走る車のタイヤが見える。

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稽古の途中、久しぶりに、インタビューの音声をちょこっと聞いた。
いろいろな声がある。いろいろな喋りかたがある。声の感じ、発声の感じとぴったりなことを話す人もいれば、発語している内容や語彙がイメージとまったく噛み合っていない人もいる。

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これはわたしの偏見なのだが、人の声や語彙、発語法など、つまりその人なりの「喋り」というのは、総合的に見てその人の人間性をかなり正確に表していると思っている。

ところがテキストをずっと追っていると、言葉だけがクローズアップされてきて、その背後にある人やその生活のことを失念してしまう。
この言葉たちは、ひごろ私と同じように、ご飯を食べて、仕事をして、ものを考え生きている体の、その暮らしの中から滲み出たものなのだということを忘れないようにしたい。

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「この言葉を(実際に)言った人がいるという大前提」と河井朗が言っていた。その通りだと思う。
わたしたちは当事者ではない。だからわたしたちは想像することしかできない。この場に限らず、ふだん私生活で関わりのある人だってそうだ。他人のことなんか分かり得るわけがない、想像することしかできない。
想像すること、思いを馳せることが最低限の礼節であり、同時に最上の敬意であると信じる。

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おつかれさまでした。また明日。


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第41回記念Kyoto 演劇フェスティバル
〈U30支援プログラム〉採択作品
ルサンチカ『SO LONG GOOD BYE』

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「人は一日八時間食べてはいられないし、一日八時間飲んでもいられないし、八時間セックスしつづけもできない。八時間続けられるものといえば、それは仕事だ。それこそが人が自分も他の人すべても、こんなに惨めで不幸にする理由なのだ。」

第41回記念Kyoto 演劇フェスティバル
2020年2月9日(日)
ホール開場16:10 / 開演16:30  【※変更ありました。ご確認ください

京都府立文化芸術会館 ホール
【料金】
一般前売:1,000円(当日1,200円)
高校生以下前売:500円(当日700円)


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