自己PRが苦手で就活失敗したわたしは、転職の方がスムーズにできたよ、って話
こんなことを書くのは、恥ずかしいのだけれど・・・わたしは、学生時代から数えてかれこれ10年近く、エントリーシートを「ゆるやかに」、書き続けています。
もはや、「人生=就活」って言っていいレベル。(ほんと、恥ずかしい)
しかも、すんごく要領悪い系の就活からスタートしているので、まあまあ苦労しているんです。ちまたでいわれているエリート向きの就活&転職活動よりは、身近に感じてもらえるんじゃないかな。
だから、noteで何書こうかなと考えたんですが、わたしの就職&転職活動の話は人の役に立つんじゃないかと思うんですね。とくに、「最初の就活失敗した!」って人には、転職でどう挽回していくのかというサンプルの1つにしてもらえればと。
あと、「わたしみたいな人、あんまりいないな」って、思ったんです。リアルの友だちはもちろん、友だちの友だちも探したし、ネットでも探したんですけど、なかなか自分に似たようなキャリアとか、似たような境遇の人がいない。
わたしみたいな人=「女性、既婚、子持ち、30代半ば、転職3回以上、総合職、正社員」。30代に入ったときに、自分のキャリアをどうするか悩みました。でも、周りを見渡してもいない。
ほとんどが、業界が同じで転職3回以上の「男性」か、「未婚女性」。
出版社の女性は、独身が多い。最近は、子どもがいて編集職の人も増えていると思うけれど、スキルがあって自由が利くからフリーランスになる人もそれなりに多い。
そして、わたしの悩みの根っこでもある「編集から広告の仕事をしている人」っていうのが、いるようでいない。編集畑の人は、ずっと編集だから。
雑誌編集出身だと雑誌が減っていることもあって版元の同世代・女性編集者があんまりいない。むしろ、いらっしゃるならお話をしたいです。というのもあり、モヤモヤしているので似たような人がいたら、このnoteも役に立つかもしれません。何回かに分けて、キャリアネタを書きたいと思います。
今回は、「自己PRとか自己紹介が苦手な人は、就活よりも転職活動の方がしやすい」という話です。
●就活歴(長いですが、就活ネタはディテールが大事なので書きます)
22~23歳)エスカレート式のお嬢様女子大卒(頭脳は、サブカル文系のこじらせ)
→マスコミしか受けず出版社・編プロ含めて50社エントリー。書類は通るけど筆記で落ちる要領と頭の悪さ
→4年の春休みまで就活して、たまたま紹介された出版社のアルバイトでなんとか社会人生活をスタート
23歳)たった1ヶ月のアルバイトを経て、超幸運にも契約社員に(新卒採用してない大手出版社)
24歳)零細出版社へ転職(正社員)(この時は、1社だけ)
28歳)大手WEBメディア転職(正社員)(この時の転職活動が、ものすごく大変だった。エージェント使って5社受けたけど、そもそも受けられるところが限られていた)
30歳)大手出版社(正社員)(この時は、1社だけ)
33歳)産休育休
34歳)今
さて。「新卒」というキラカードをうまく使いこなせなかったわたしが、どうやって今まで転職してこられたのか?
新卒の就活のとき、一番苦労したのが「自己PR」でした。自己紹介は、大人になっても苦手だけれど、学生時代が一番つらかったです。だって「わたしは全国レベルのことは何もしてないし、仕事のことも知らないのに入社後のことをアピールなんてできないよ」「やったことがないことを、やれるって言うのムリ」って本気で思っていました。(面接はそれを言うメンタルと思想を見ているんだよ、って話なんだけども)
そのおかげで、思考がまったく深まらなくて、ドツボにハマってました。
あと、集団面接(学生3人、面接官3〜4人)ってのも、本当に向いてませんでした。わたしは、「1対1」の関係で魅力が発揮するタイプなので、圧倒的に転職活動の方が有利でした。超大手でなければ、中途面接は1対1のケースが多いんです。
だから、「実際に働いてきたこと」を話す中途面接って、すごく気がラクでした。もし、わたしのように「ハッタリ苦手」「1対1が得意」な人は、ベンチャー企業でインターンをしてそのまま入社、みたいなルートがいい気がします。
わたしは、転職する上でいつも気をつけていたのは「いつでも辞められる人でいよう」ということでした。そして、新卒時には50社分(しかも全部手書き!!!)もエントリーシートを書いているし、その後も「ゆるやかに」エントリーシートを書いていたのもあって、もう頭が「エントリーシート脳」になっていました。
「どんな仕事をすると、エントリーシートに書けるだろうか?」
「この仕事は、どんな工夫をしたと面接で言えるだろうか?」
いっつもこんなこと考えて仕事してました。つまり、「転職バックキャスト思考」ですね。
例えば、雑誌の編集者1年目は、仕事らしい仕事の実績は作れません。基本的には、雑用が重要な仕事です。そして、一番下っぱがやることは山のようにあります。編集長に毎朝コーヒーをいれるのも仕事でした。
なんで雑誌作るのに編集長の機嫌を取らねばいかんのだろうか? とよく思っていましたが、そこで思考を止めたら負けなんです。ここで重要なのは、「雑用仕事をいかに、本来の仕事に結びつけて考えられるのか?」ということでした。
わたしは下っぱ時代、マンガの主人公になった気分で「超有能な編集者の下積み時代編」を演じていました。それとセットで、才能が開花して「編集長にコーヒー淹れていたから、企画をひらめきました」って誰かに答えている数年後の自分の姿ももちろん妄想して。
で、実際に働いていると、むちゃくちゃ無駄と思われる「編集長への献上コーヒー」が、撮影現場で生きる瞬間が来るんです。
撮影現場で一番偉い(とされている)のは、カメラマンさんです。次にモデルさん、ライターさん、編集者の順番。編集者がやれることは、みなさんが仕事しやすいようにするくらい。
みんな立ち仕事していると欲しくなるのが「コーヒー」なんですね。いつも編集長の機嫌に神経を尖らせているので、現場でスタッフの人たちの気分と機嫌が手に取るようにわかるようになるんです。企画力も超大事なんですが、新人編集者は「気が利く」ってことも結構、大事なスキルだったりします。
この現場で「気を配る」ことが、誌面作りにも生きてくるからまた不思議。写真の見せ方一つとっても「わかりやすくする」ことへの視点とか、感度が上がっていく。そして、気が利くと気に入られるから仕事を教えてもらいやすくなる、というメリットもあるんです。
転職する気がなくても、いつかやめるかもっていう覚悟を持って「転職バックキャスト」思考をしながら働くと、だんだん、視座が上がっていき、「転職しよう」って考えになるんです。
●つまり、思考の流れはこうです。
現場レベルでの自分の働き→それを見ている上司の視点→業界における自分の仕事の評価→自分の市場価値を考える→会社に対する自分の評価→業界への評価→転職の検討
仮説思考に近いですが、ざっくりと行くべき方向を定めてから行動していると、「点」が「線」になり、超つまんない仕事も次につながっていくんだとわたしは思います。
実際、その積み重ねでアルバイト→契約社員→正社員とわかりやすくステップアップしています。さらに、零細出版社→大手版元へとちょっとづつ条件がよくなるように転職してこられました。
エリートじゃなくても、最初につまづいても、気力があれば本当にどうにでもなります。若い方がいい、っていうのは「頑張る気力がむちゃくちゃある!」ってことなんだなって。
そして、いつでも、今日が人生の中でいちばん若い。
自分に言い聞かせて、明日も書きたいと思います。
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