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生理とともに生き、使い物にならない私を受け容れるための葛藤


一か月のうち半分、私は使い物にならなくなる。

半分というのは、「生理前の一週間」プラス「生理中一週間」の、合計二週間こと。
何がつらいって、仕事ができなくなるのがつらい。
できる期間がある分、さらにつらい。「ほんとはこんなはずじゃ……」って思っちゃうから。

生理前、私は、息をするように(頻度としてはため息と同じくらい)ケアレスミスをする。いつの間にか、やらかしてしまっている。
そこまで体調不良というわけではなくとも、わりと快調で、比較的自分では集中しているつもりでも、ミスをする。
意識的に、いつもより気を付けていたとしても、やっぱりミスをしている。気づいたときには。
もうほんとに、びっくりする。

生理期間に突入してしまえば、ミスの頻度はぐっと減ってくる。
しかしながら悲しいかな、この期間は体調不良との戦いとなる。
頭痛吐き気胃痛腹痛生理痛、体は1.5倍くらいは重くなる感覚がするし、気分の落ち込みに引きずられないよう気を付けなくてはならない。
なのでミスに関しては、頑張れば、意識的にすっごく気を付けてれば、なんとか大きく減らすことはできる。

ただしそこらへんに神経とエネルギーを使いすぎると、別のところに不調のしわ寄せが来てしまう。
頑張りすぎて翌日ばたんきゅー出勤できない、となったら仕事できる出来ない以前の話になってしまうので、本末転倒だ。
そうなるとやっぱりこの期間も、働くうえではある程度のミスは受け入れざるを得なくなる。

仕事が販売業なので、業務にはレジ操作やシーズン商品の返却などが含まれる。
店頭接客も好きなのだけれども、レジと返却のふたつはなんだか「仕事してる!」という感じがするので、すごく好きな業務。
たぶんどちらも私の苦手な計算が含まれる業務なので、だからこそ終わったときに達成感があって「仕事してる感」となるんだと思う。
そしてどちらも、私の苦手な計算が含まれる業務なので、それが故に、おそろしいあの二週間中にはできなくなってしまう。

今日はまさにそんな日で、昨日一昨日でカウントして作った商品リストが間違いだらけだった。
確認したはずなんだけど……。

商品のカウントが違うということは、合計金額も違うということで、間違ったカウント数の分、金額を足したり引いたりしなければならない。
リストをExcelに保存してたらそれもサクッと済んだんだろうけど、あほなことに私は印刷して気が済んでしまい、保存せず消してしまった。
なので最初から計算しなおしー、となり、それも早い時間に最優先でやればよかったのに、ぼーっとして後回しにしてしまったので、帰り際、何度も間違えながら計算し、結局終わらず上司へ引継ぎとなってしまった。
同僚のお姉さんからは「言ってくれれば手伝ったのにー。」と言われた。その通りだ。頼るなんて発想、全然思いつかなかった。

くやしい。というか、自分の能力の低さを実感させられてつらい。
計算もできなくて、効率よく仕事を進めることも出来なくて、人を頼ることもできない、ってだめだめじゃん。
ちょっと泣きそうになった。
そして、「生理じゃなければ……」という考えが、くやしさへ更に拍車をかけているように思う。嫌だなあ。

実際ある程度は生理のせいなのだけれども、この考えにはちょっと気を付けなければ、という思いもある。
だって、「一か月の半分は使いものにならない」という私は、変えようがないんである。
だから、「生理じゃなければ」というのはもっともなんだけど、「生理である」私を含めて、私の能力として考えなければならない。

「生理ではない、仕事もそれなりにできる私」が、「本来の私の能力」と、ついつい思ってしまう。思いたくなってしまう。
でもいい加減、「生理で、仕事のできない私」だって変えようのない私の能力なのだと、認めていかないと。

「できるときもできないときもある。しゃーない。」というのは、けっこう受け入れるのが難しい。
「生理中はできない」って諦められたらどんなにいいだろう。

できないことを気にしない、できない自分をできないと思わない、ってすごくうらやましいし、そんな同僚や知人もいたりしてかっこいいと思うこともある。
ただ、まだちょっと「ここは全然できない」って諦めるのは早い気がする。
好きだから、もうちょっともがいてみたい。

とりあえず明日は、急に引き継ぐことになってしまった上司に謝って、めげずに明日できることをしよう。
ミスはできる範囲で気を付けつつ、やらかしても必要以上に考えすぎない、感情にも引きずられないように頑張ろう。
それから少しづつ、業務に慣れよう。
まだ一年目なんだし、経験はこれからいくらでも積める。
レジだって返品だって、まだ余裕なくて気づいていないコツがいっぱいあるかもしれない。
今日の「Excelに残しておく」もその一つなんだろうし。
業務の全体像と、私のミスしがちな部分が把握出来たら、きっとずいぶん違うはず(と、思いたい)。

経験に勝る宝はない、ってほんとだと思う。
色々やらかして、それから諦めるのがいいだろう。
無理をしないということも含めて、「今できること」だけを精一杯、しっかり向き合いつつ、取り組んでいきたい。
よし。前向きになってきた。
がーんばろ。

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