見出し画像

ベルリン(少しソウル)

おはよう、ベルリン。今日も曇っているね。朝から雨を降らしていたらしいけれど、なにか悲しいことでもありましたか。私は、、、そうですね。悲しみや寂しさに暮れるよりも、あなたの曇り空とあなたの人々を知りたいと思っています。少し努力もしているんですよ?自分をいつもより少しだけ忙しくして、やることを詰め込んで、ソウルのことやそれにひっついてくる全ての慢性的感情を考えすぎないように努力しています。自分は本当にこの感情たちを忘れたいのでしょうか?いまいちわからないけれど。

この感情の波がくるとよく眠れなくなります。数週間前にソウルにいたことを思い出します。ふとしか瞬間にソウルの景色を思い出しては、あなたと比べてしまいます。あの人とこの人が全く違う人間であるようにソウルとあなたは全く別の、街。比べるだけアンフェアなのに私はソウルにあってベルリンにないものばかりみつけてしまうようです。韓国の亡霊を見ているのでしょうか。見慣れた東アジアの街並み、燦燦と降る太陽、真っピンクな夕焼け、ネオンの灯った飲み屋街。一方、ベルリン、あなたは曇り。窓からみえる斜め前のマンション、ベランダには若い一人の男性。もちろん手にはタバコ。もしかしたらタバコの煙が集まるせいでこんなに曇っているのですか?ソウルの喫煙率も高かったですが、ベルリン、あなたはさらに高い。冬のあなたの曇り空ソウルに後ろ髪を引かれている私にはちょうどいいです。あなたが太陽を燦々として、「ようこそ」としたならば、私は罪悪感の反動で別の人になってしまったかもしれません。

ベルリン。二週間で少しだけあなたのことを知りました。曇っているけれど、高貴なヨーロッパ文化が残っている。散りばめられたグラフィティー、テクノ音楽、クラシック、たっくさんの美術館。クラシックコンサートは少し遅れると入れてもらえないようですね。忘れていました。夜ご飯の前にサラミとチーズ、グレープ:ワインとご一緒に。ワルツみたいな文化の横で、治安も悪くなっていると聞きました。ベルリン新米の私は、まだ安心して電車で一人寝られません。

そうそう、今日は少し早くベッドから抜けることができました。太陽に頼らなくても、セロトニンと生活リズムを作ることを覚えたかもしれません。

四ヶ月後、去るときにあなたを恋しく思うかはわかりません。でも、ベルリン、今日も曇り空をありがとう。少しの太陽をありがとう。美味しいチーズとクロワッサンをありがとう。コーヒーと一緒に半寝の私を起こして、今日も1日もう少しだけあなたを知る日。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?