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【魔笛】 - タロンリリック - gstaad / la côte-saint-andré

バカンスで人が少ない8月のパリ。観光地に行かない限りとても平和に過ごせるので大好きなのですが、ヨーロッパ各地のフェスティバルに出演する音楽家はなかなかゆっくりできない季節でもあります。むしろ旅ばかりで一番疲れるシーズンかもしれません。私もありがたいことに1ヶ月で6か所でのコンサートに参加させていただいたので、思い出しながら記録していこうと思います。

大好きなタロンリリックの魔笛ツアーに参加しました。スイスのメニュインフェスティバルとフランスのベルリオーズフェスティバル、どちらも半分野外的なテントでプロジェクションマッピングを使ってのコンサート形式の魔笛でした。

モーツァルトの魔笛は初心者用オペラと呼ばれるコミカルなオペラで、ハイFで有名な夜の女王のアリアやパパパのアリア・・クラシックを聞かない人でも知ってる曲が多いので大人気。個人的には面白さがわからず“cringe”って感じるけど。ヨーロッパ(大陸)のユーモアは肌に合わないことが多いですワタシ。

演奏に関して私がコメントすることもないんだけど、最高にバランスの良いプロダクションの中でも、と👏🏼く👏🏼に👏🏼、ウィーン少年合唱団の3人のボーイズたちがびっくりするほど上手で、ただただ天使の歌声を聞かせてもらいました。3人の才能に大人たち全員の顎が床に落ちたよ😂

そして何と言っても初めて訪れたグシュタードという所が現実じゃないほど美しく、3泊4日の滞在で私自身も心身ともに清潔になった気分になりました。泊まったホテルが素晴らしくて、スケジュールもゆるめだったからプールに入ってサウナ行って、ジムで身体を動かしてから美味しいお寿司を食べて(日本人の寿司職人がいらっしゃった!)、夕日を見ながら木の香りのするお部屋で読書をして・・・「何しに行ったん?」っていうぐらい贅沢な時間を過ごし、こんな空気の綺麗な場所でスッキリした暮らしがずっと続けば・・・なんて思っていました。

フェイスタイムでマムが「マッターホルンだ!」というので
レセプションのお兄さんに聞いたら
「あんなのマッターホルンの半分もない」と失笑された🙈

が!実は3日目ぐらいには全てに飽きてしまいました。山の上から下まで綺麗に刈られた芝は虫一つ出ず、どのお宅も全て同じテイスト、飾るお花も決まっているぐらい全てが同じ。2022年にもなって白人しかいない街(日本もまぁまぁそうだけど)。オケの人と話すとほとんどのフランス人が「自然が人工的でオーガナイズされすぎてて嫌」というコメントでした。ちょっとわかる・・と思っちゃった。この土地で芸術は生まれないだろうなと思った。隣の国でテイストや考え方が極端に違うのがヨーロッパの楽しいところ✨

次に向かったLa côte-saint-andré(フランス)の、シャビーで臭い安宿に着いた瞬間「なんていう転落人生・・・」とうんざりしたけれど、同時に「あぁ、いつものやつや・・」って変な安心感も感じました。(ただ南京虫にやられてパリに帰った今も強烈な痒みと戦っています。ヨーロッパの田舎の安宿は本当に注意⚠️)
コンサート前に会場の裏のお庭でごはん食べてワイン飲んでタバコ吸って・・・っていう光景を見ていると、なんとなくフランス人たちが「池に戻ったサカナ感」があり、どちらも外国な私は楽しく観察させてもらいました。

これはこれで絵になる風景

5泊6日という少し長めの旅だったけど、優しくて楽しい同僚に囲まれていろんな会話をする中でまた新たに頑張ろうと勇気付けてもらえた旅でした。これから先もこの美しくてエキサイティングな景色を見続けられますように・・・✨


日本の家族・友人に送るために作った動画。私の転落人生をご覧ください😂


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