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マーケター視点で考える「地下アイドルがフォロワーを増やす方法」~Twitter編~

アイドルオタクの言う「オタク引退」は信用できない(特大ブーメラン)
宮前めい(@miyamae_games)です。

「アイドルやってるけどSNSのフォロワーが伸びない・・・」
「ライブに来てくれる新しいお客さんを増やしたい!」

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- いや、さすがに段ボールに乗って歌うのは危ない -

こんな感じの悩みを持ってるアイドルさん(特に地下)は星の数ほどいるでしょう。某ウイルスの影響をモロに受けた業界のひとつであり、従前のような「街中でのビラ配り」や「対バンイベントの物販中に声かけ」、「路上ゲリラライブ」といった直接的に大きな効果を得られる活動が非常に難しくなっています(というかほぼできない)。そこで、SNSや配信といったインターネットを軸とした広報活動を展開していくという手法がこれまで以上に主流となりました。

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とはいうものの、567禍でも知名度を伸ばすアイドルさんとそうでないアイドルさんでは、特にSNS運用において雲泥の差があるように感じます。運営スタッフが少なかったり予算の都合等さまざまな事情があると思うので一概には言えませんが、それでも個人的には「もっとやり方あるやろ・・・」とげんなりしてしまうことがしばしばです。

というわけで、今回は「地下アイドルがTwitterのフォロワーを増やすにはどうすればいいか?」というテーマを考察しました。

1.そもそもお前誰やねん?

とはいえ、どこの馬の骨かもわからないようなクソDDオタクがゴチャゴチャ御託を並べたところで信ぴょう性がないと思うので、はじめに軽くではありますが筆者が何者なのかを自己紹介しておきます。

デデンネ

- これは「デデンネ」 -

前職でSNSマーケティングを中心に従事、某有名化粧品ブランドの公式Instagramアカウントのコンサル及び実運用をしてたり、インフルエンサーを起用したイベントの企画運営とかを仕事としてやってました。他にも企業向けにTwitterやInstagramの運用定義書を作って提案したり、結果的には大人の事情でボツになりましたが、みんな大好き株式会社ポ〇モンさんの本社に訪問して企画提案したこともあったりします。エントランスがありえんほどステキ空間でした。あとは経営企画(データ分析)とか経理業務みたいなバックオフィス系も複数の会社で通算7年くらいやってました。

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- 次はポケモン実況者として呼ばれたい(遠い目) -

今は退職してYouTubeやったりアフィリエイトやったりしてフリーでギリギリの生計を立ててる身ではありますが、それなりにSNSマーケティングに関する知識と経験はあると自負してます。なので、Webマーケティングやバックオフィス関連のお仕事がございましたらしっぽを振って飛びつきますのでオファーをお待ちしております(ガチトーン)。信じるか信じないかはあなた次第ですが、この記事がSNS運用に悩むアイドルさんや運営さんの参考に少しでもなればうれしいなという気持ちです。

また、自身のTwitterのメインアカウントも現在4000フォロワー近くいますが、何も考えず好き勝手つぶやいており運用方法があまりにも雑すぎるので参考になりません。

- こんな意味のないツイートばかりしてるとフォロワー増えないので注意 -

2.Twitterは最強の新規ファン獲得ツール

さて、いよいよ本題に入ります。「SNS」と一口に言ってもインスタやらTikTokやらいろいろありますが、今回は特に重要な「Twitter」に絞りましょう

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- みんなの主現場ツイッテー -

まず、さまざまなSNSが存在する中で、Twitterの最大の特徴は「圧倒的な拡散力」です。そのため、新規ファンの獲得が何よりも急務であるアイドルさんがTwitterに最も力を入れるのは理にかなっているといえます。そして、もうひとつ「アイドルオタクはほぼ確実にTwitterをやっている」という点もありますね。インスタの方が自撮りたくさん載せられるし良くね?と思われがちですが、残念ながらアイドルオタクの大半はInstagramをメインでやってません(むしろ自撮りを見るためだけにわざわざ登録するオタクもいる)。インスタという媒体は既存ファンの満足度を高めるという点では優秀なSNSですが、ここでの目的である「新規ファンの獲得」には向いてないということです(インスタライブもフォロワーしか見れない内向きのコンテンツ)。

これは私が以前作ったやつを抜粋した表になりますが、各SNSの違いはだいたいこんな感じです(企業向けに作ったやつだからTikTokは入れてない)。

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アイドルオタクのコアとなるのは10代後半~20代後半の男性(地下だともうちょい年齢層上がるかも?)であり、近年こそ女性ファンの層も地下界隈で増えてはいますが、メインターゲットとして狙うべきは間違いなく「それなりに財力とフットワークがある男性」になってくるわけです。

とまぁここまでは「そんなことお前に言われんでもわかっとるわ!」という声が聞こえてきそうではありますが、基本的な情報として抑えておくべきポイントだったので改めて解説しました。この記事を読んでくれているあなたが知りたいのは、「じゃあどうやったらフォロワーが増えるのか」という具体的な方法ですよね。それをこれから解説するために、まずTwitterを活用することの利点をしっかりと共有しておく必要があるんです。

で、次にTwitterの利点をざっと挙げてみます。

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上記の表を見てもらったらわかるように、「拡散性を高める機能に優れている」のがTwitter最大の利点です。まだ自分たちの存在を知らない人に気付いてもらうツールとして、かなり大きな効果を発揮します。なので、この「拡散力」をいかにして大きくすることができるかというのがTwitterを攻略する重要なポイントとなるのです。

3.「ファンマーケティング」という考え方

そもそも、どうして「Twitterのフォロワーを増やす必要がある」のでしょうか。フォロワー数が多いと見栄えが良いから?単に数字上の「フォロワー」が欲しいだけなら、ひたすらフォロー→フォロバ返ってきてある程度増えたら一斉にリムるとかやってる「インフルエンサーもどき」をチラホラ見かけますよね(昔のブロガー界隈はだいたいこれでした)。あれやれば2000人くらいは一瞬で増えます。しかし、そんなハリボテのフォロワーに何の意味もないことくらい、この記事を読んでる賢明なあなたであれば十分に理解しているはずです。

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- あの人、フォロワー数は多いけどいいねとかリプほとんどないよね -

フォロワーを単なる数字として扱うのは、非常にもったいないことです。仮にたった1人であっても、その1人は立派な「あなたのファン」ですよね。こちらからは顔が見えなくても、向こう側にいるのは何かしらあなたに魅力を感じてフォローしてくれた大切な「1人の人間」なわけです。

マーケティング業界で使われている用語に「ファンマーケティング」という概念があります。ファンマーケティングとは、ざっくり言うと「ファンの愛をじっくり育て、ブランドとの関係を成熟させる中でいっしょに成長していく」というブランドコミュニケーションの手法のひとつです。ここでいう「ブランド」はグループ、あるいはあなた自身ととらえてもらっても大丈夫です。めちゃくちゃ雑に言ってしまうと、ファンの口コミを通してあなたのことを拡散してもらえるようにしよう!みたいな感じだと考えてもらえるとわかりやすいかもしれません。

Twitterを見てると、よくアイドルさんや運営アカウントが「拡散お願いします!」とファンに向けてダイレクトアタックしているケースが散見されます。うん、きっと重要な内容なんでしょう。でも、私が言いたいのはそういうことではありません。「ファンに拡散をお願いする」のではなく、「ファンが勝手に拡散したくなる仕組みをつくる」ことがファンマーケティングの本質です。

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- 熱心なファンは言われなくても勝手に拡散してくれる -

まあドーンと言ってはみましたが、そんな全自動たまご割り機のような便利なシステムが誰でもカンタンにつくれるわけではありません。なぜなら、大きく分けて3つのステップをしっかりとこなしたうえで、熱量の高いファンを育成していく必要があるからです。というわけで、ファンの育成に重要となってくる「3つのステップ」を順番に説明していきます。

4.ファンマーケティングで大切な「3つのステップ」

(1)ターゲットの「分析」
もはや説明不要、基本中の基本。漠然と「こんなファンがほしい」といっても、そんな都合良くファンを自ら選ぶことはできません。しかし、狙いたいターゲット層の需要や行動パターンをしっかりと分析して狙い撃ちすることで、ある程度はほしいタイプのファンを獲得しやすくなります。たとえば、「中高生の若い女の子層」を狙うのであればメイク関連のツイートや自撮りを増やしてみるとか(かなり雑な例えだけど)。

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- データは嘘をつかないが、正確に読み取れないと意味がない -

とはいえ、このへんは相当具体的に練らないと効果を実感しづらいのが難点です。そのため、「自分の武器(特徴)は何なのか?」を客観的に把握したうえで戦略を考えなければなりません。何かトガったアイドルさんの方が日の目を浴びやすいことは言うまでもないですよね。しかし、無理やり作ったキャラを押し通すのはメンタルを滅ぼすだけなので、素のあなたを伸ばすことがもっとも重要なことです。現状ついている自分のファンはどんなタイプの人が多いのか、どんなツイートをよくリツイートしてくれているか、改めて分析してみると新しい発見があるかもしれません。

(2)あなたへの「愛着」
心理学の用語で「ザイアンスの法則」というものがあります。別名「単純接触効果」と呼ばれるもので、繰り返し接した相手には好意を抱きやすくなるという現象のことを言います。アイドルオタクが1度ハマってしまうと沼から抜け出せなくなるのはまさにコレですね(追加でサンクコスト効果の影響もかなり強いんだけど話が逸れるからこっちは割愛)。実はこの「ザイアンスの法則」、おもしろいことにインターネットやTwitter上だけでもしっかりと効果があります

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- これは「ソーナンス」 -

たとえば、フォローすらしてない知らないアイドルさんの画像が誰かしらのリツイートによって自分のタイムラインに流れてくるとします。もちろん、最初のうちは興味すら湧かないしスルーするのが普通の反応でしょう。しかし、同じアイドルさんの画像が頻繁にリツイートで流れてくると、イヤでもその顔と名前を覚えてきますよね。そして、気付いた頃には自分もそのアイドルさんに興味を持っていたというのはアイドルオタクあるあるだったりします。実際に私の周りでもこの現象が多々起こっていることを確認してますし、嬉しいことに私の投稿したライブ写真を何度もタイムラインで見かけてアイドルさんに興味を持ってくれたということもありました(カメコ冥利に尽きる)。また、いわゆる「おはようツイート」や「ライブありがとうございましたツイート」のようなアイドルツイートあるあるもこの法則をフル活用しているので、普段なかなかライブに来れない人も含めファンの愛着を育てるために「自撮りツイート」を頻繁にするという行為は非常に理にかなっています。文章だけでバズるのは今の時代誰がやっても死ぬほど難しいので、画像は添付し得です。

(3)ファンとあなたの「共創」
さて、ここが最後の難関。あなたのためになるよう、ファンに行動を促すことが必要です。といっても、最初の方でも述べたように「拡散お願いします!」みたいなノリで強制したり、ファンに「やってもらう」というのはファンマーケティングの観点でいうと本筋からズレてしまいます。何のために築いた信頼関係なんや?ってなりますよね。それでは、どうしたらファンはあなたのために動いてくれるのか?ということを考えてみましょう。答えは、一言でいうとカンタン。でも、一筋縄ではいきません。あなたとファンが同じ目標の達成を目指すこと。つまり、

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アイドル「もっとたくさんの人に私のことを知ってほしい」

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ファン「もっとたくさんの人に自分の好きな〇〇ちゃんを知ってほしい」

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ファン「同じ夢を持つ仲間!〇〇ちゃんの良い所をもっと拡散するわ!」

わかりやすく言うとこんな感じ。すっげーシンプル。でも、実際はこれがめちゃくちゃ難しくてうまくできていないアイドルさんが非常に多いです(最低限、運営さんとアイドルさんは方向性を合わせようや・・・)。

これは「アイドル×オタク」の組み合わせに限った話ではなく、「企業×ユーザー」に置き換えても共通する重要なポイントです。化粧品メーカーを例に挙げるなら、

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メーカー「韓国風メイクを中高生でも手の届くよう気軽に楽しんでほしい」

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ユーザー「高価な化粧品は買えないけど韓国風メイクを試してみたい」

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ユーザー「よっしゃこれ買うわ」

こんな感じですね。要は、コンテンツの提供側と享受する側のメリットを一致させることで「共創」が成り立ちます。なので、(1)の「分析」で得たファンの隠れた声がすべての基礎になり、(2)の「愛着」を育てることによってあなたとの共感を生み、(3)による行動、すなわち「共創」につながるといった具合です。

アイドル業界に限らず、コンテンツが溢れすぎている現代において「まっさらな新規ユーザー」を取り込める確率は非常に低く、特にメディアへの露出機会の少ない地下アイドルさんにとってはあまりにも効率が悪すぎるのです。そこでカギとなってくるのが「既存のファン」という存在であり、口コミ戦略によって「アイドルは好きだけど自分のことをまだ知らない人」を自分の良さをよく知っているファンに引っ張ってきてもらう方が確実であると私は考えています。「アイドル現場初めて来ました!」って人よりも、ある程度アイドル現場を知っているオタク経験者の方が継続してライブに遊びに来てくれる可能性が高まります(友達の紹介とかだと特に)。ただし、「〇〇一筋!」みたいに一途すぎるオタクは主現場以外あんまり見てくれないので、いわゆるDD(「誰でも大好き」の略)的なフッ軽オタクをたくさん味方につけるのがオススメです。オタク同士の横のつながりも広い(拡散力がある)上に、ワンチャン主現場にしてくれる可能性があります。

ここまでありえんほど長々と話してきましたが、Twitterでも活かせる「ファンマーケティング」の大まかな考え方としてはこんな感じです。

5.今すぐ実践!「価値があるツイート」3選

さすがにそろそろ「とにかくコレをすれば手っ取り早くフォロワー増える方法を教えろや!」という怒号が聞こえてきそうですが、安心してください。いよいよここからは実践編

が、その前にもうひとつだけ。「どうやったらフォロワーが増えるか?」という根本的な疑問を解決しておきましょう。答えは、あなたのことを「フォローする価値があるアカウント」だと思わせればいい、ただそれだけ。以上。

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- 常に自分磨きをがんばるアイドルさんなら絶対できる -

は?なんやそれ?と思われるかもしれませんが、これが真理です。あなたはどんなアカウントならフォローしたくなりますか?そこから逆算すれば、答えはすぐに出てくるでしょう。もっとわかりやすくいうと、「あなたをフォローすることで得られるメリット」が必要なわけです。といっても、概念的な話はもう飽きましたよね。なので、アイドルさんのTwitterをフォローするメリットとなる具体的な例と、それに対する答えを合わせて見ていきましょう。

(1)かわいい自撮り画像が見たい!
   解答例:自撮りやコスプレ写真等の画像、ショート動画ツイート

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結局顔。かわいいは正義。アイドルさんなら避けては通れない道ですね。もちろん中には顔面クオリティの高さだけで勝負する強気すぎるアイドルさんもいますが、ぶっちゃけ顔面なんて好みでしかないのでどんなタイプのルックスの子でもチャンスはあります(アイドルやってる時点でみんなある程度はかわいいと思ってる)。また、最近は数秒だけのショート動画を載せるのも流行っている模様。

☆ワンポイントアドバイス☆
単に自撮り写真をドーンと載せるのではなく、加工の雰囲気やテーマを統一してみたり、オリジナルのハッシュタグと一緒にツイートすると「らしさ」を演出できるのでオススメ。

例:イノリ エマ/SHIKASHI(@SHIKASHI_ema)
  →ハッシュタグ「#どこ見たか言ってみ」をつけて自撮りツイート

(2)いつ会えるの?ライブ情報が知りたい!
   解答例:スケジュールまとめツイート

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ライブハウスでの活動を主とする地下アイドルさんのファンにとって、もっとも重要な情報がライブスケジュール。当然ながら大半のグループが公式アカウントを用いてライブ情報をツイートしていますが、ぶっちゃけた話「アイドルさんはフォローするけどグループ公式はフォローしないファン」もたくさんいます(というかこれ私です)。グループ公式のツイートを引用リツイートするアイドルさんも多くいる中、アイドルさん独自でスケジュールをまとめてくれてる場合は「この子・・・できるッ・・・!」となるので、過密日程になりがちな週末等は特にツイートする価値大。

☆ワンポイントアドバイス☆
引用リツイートばかりがタイムラインに並ぶとゴチャゴチャして見づらいので、上手く絵文字を混ぜたり1枚の画像としてまとめたりすると情報が把握しやすくてかなり助かります。イラストやデザインが得意なアイドルさんなら更にポイントアップ。

例:真島 紬/メルクマールメルマール(@MERMALMASHIMA)
 →「#ましまの予定表」として直近のイベント情報を画像でまとめる

(3)結局どんな子なの?キャラクターを知りたい!
  →解答例:日常ツイート、エモーショナルな長文ツイート等

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最も自由度高い分、めちゃくちゃ難しくてアイドルさん自身のセンスとキャラクターが問われる内容です。むしろ、考えすぎず好きなことをツイートする方が良いまでもあります。いつ見てもライブの宣伝ツイートや公式のリツイートばかりのアイドルさんは結局どんな子なのかよくわからず愛着が薄れるので、一見しょーもないツイートをすることも実はかなり重要です。ただし、無意味に短文を連投したりとか不穏なツイートは避けるようにしましょう。シンプルに怖いので。もちろん、自撮り画像はあるに越したことはありません。

☆ワンポイントアドバイス☆
「おはよう(おやすみ)ツイート」と絡めてみたり、アイドルらしさよりも身近な生活感が伝わってくる雰囲気だと親しみやすくより愛着が沸くでしょう。また、ライブや配信の前後とかにファンへのメッセージとして思い切って長文で熱い気持ちをぶつけてみるのも、心を揺さぶり「共創」を生み出しやすいのでかなり有効です。

例1:桃姫もえか/ラテラルアーク(@moeka_141221)
  →「おやすみツイート」で画像付き日常報告(更にライブ日程画像も同時に組み合わせてる)

例2:盃 美麗/メルクマールメルマール(@MERMALSAKAZUKI)
  →深夜(ここ重要!)に自分の素直な想いをぶつける熱いツイート

6.あなたへの愛着を高める!2つのTwitter裏ワザ

ここまで3つの具体的な「フォロワーを増やしやすいツイート内容」を紹介しましたが、日頃のツイート以外にもまだまだTwitterを使ったフォロワーの増やし方はたくさんあります。最後に、アイドルさんが使うと特に有効な「ファンの定着を促すちょっとした裏ワザ」として、2つのTwitterの使い方を実例と一緒に紹介しましょう。

(1)ひと味違う「プロフィール&固定ツイート」

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- コーナーではなくファーストインプレッションで差をつけろ -

アイドルさんに限らず、Twitterを開いて最初に表示されるプロフィール画面の情報はフォローするか否かの基準としてかなり重要です。とはいえ、このへんは「こういう書き方が良い!」みたいなテンプレートがあるわけでもないですし(一応あるっちゃあるんだけどみんなそうなると正直おもんない)、ある程度は自由に考えた方がキャラクターを伝えやすいでしょう。ヘッダーに関しても、グループで統一するとか各々の自撮りにするとか別になんでもいいです。とりあえず、下記の情報が簡潔にわかるプロフィールなら個人的にはオッケーだと思っています。

・所属しているグループ(公式アカウント)
・自分の特徴(メンバーカラーでも見た目でも趣味でもなんでも)
・Twitter以外で使ってるSNSのリンク(インスタやTikTok、配信サイト等)

そして、プロフィール文以上に活用すべきなのが「固定ツイート」。おそらくですが、半数近くのアイドルさんは直近のワンマンや生誕祭など重要なライブの告知ツイートに設定しているケースが多い印象でした。もちろん、「今一番知ってほしい情報」を固定ツイートに設定することはアイドルさんのアカウントとして正解だと私も思います。他には、自信があったりいいね数が多かった自撮りツイートを固定してるアイドルさんも割といました。

では、当面の優先事項を「フォロワーを増やすこと」と仮定した場合はどうするべきでしょうか?そうです。「固定ツイートで自分のことを知ってもらうこと」が重要となりますよね。それでは、個人的に面白いなと思ったプロフィール及び固定ツイートの実例を幾つかピックアップします。

例1:ツクヨミ ケイコ/SOMOSOMO(@SOMO2_keiko)
 →「Linktree」を使用して他のSNSアカウント・コンテンツに誘導

プロフィールに各SNSへのリンクをひとつひとつ貼らず、「Linktree」というツールを使ってアクセスしやすくしています。プロフィール本文をスッキリさせつつ他の載せたい情報を書くことができますし、固定ツイートにはライブ写真も添付されていることでどんな子なのかイメージがつきやすくてとても良いです。英語版のみのツールではありますが、これはガチで便利なのでオススメ。

例2:アルティメット ミキ/SOMOSOMO(@SOMO2_miki)
 →ファンが撮影した自分のライブ写真をまとめて固定

続けて、またもやSOMOSOMOから(というか、OFFICE BIT所属のアイドルさんはみんなSNSの使い方がありえんほど上手いので個人的にいつも参考にしてます)。最大の武器である表情の豊かさを知ってもらうため、ファン撮影による写真をピックアップし固定ツイートとしてまとめた例。ライブでの雰囲気が知れるだけでなく、変顔(しかもかなりハイレベルなやつ)も交えることでキャラクターの濃さが一層伝わりやすい固定ツイートです。

(2)ファンとの相互コミュニケーションを図る「リプ返&いいね」

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- 時間がある時にささやかな幸せを届けよう -

アイドルさんのTwitterにおいてよくある暗黙のルールとして、「ファンとのDM禁止」「関係者及び共演者以外のフォロー禁止」というものがあります。まあこのへんの理由等はさすがに説明する必要がないと思うので端折りますが、要は「SNS上におけるアイドルとファンとのコミュニケーション手段はある程度制限されている」という前提があるのです。それはそうといえばそれはそうなんですが、そんな制限を逆手に取ってインセンティブに昇華させた例が「リプ返」というシステムです。

まだファンの総数がそこまで多くない地下アイドルさんだとがんばって日常的に返しているケースも多々ありますが、ある程度人気が出てくるとすべてのリプライ(コメント)に対して返信する時間がなくなります。そこでよく使われる方法が、「リプ返は1日1回まで」といったルールを定めたり、「普段はリプ返しないが不定期でリプ返タイムを実施」のような企画として実行するケースです。とはいえ、オタク側が想像している以上にアイドルさんの日常は本当に忙しいでしょう。無理してまでリプ返を「優先してこなす」必要はなく、気が向いたタイミングでのんびり返してあげるだけでも十分すぎるくらい効果があります。むしろ、わざわざ合間を縫ってリプを返してくれているアイドルさんには感謝しかありません。いつもありがとうございます(何目線?)。

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- ありがとうを込めて歌った この気持ちに嘘は無いと(以下略) -

また、リプ返に似た手法として、「ファンのツイートにいいねをつける」という行為もあります。前述した通り、アイドル側から個人のファンをフォローすることは原則しないので、大半のアイドルさんは常連のファンを「リスト機能」でチェックしてたり、いわゆる「エゴサ」をしてファンの声を知ることになります。そこで、自分や自分のグループに関する好意的なツイートがあれば「いいね」をつけるというアイドルさんも多いでしょう。もしくは、どうでもいい日常的なファンのツイートにも「見てるよ」アピールとしていいねをつける場合もあったりします。特にアイドルオタクはこの「いいね」を気にしている人の割合が比較的多く、それがもし知らないアイドルさんからであっても「いいねをきっかけに気になってチェックした結果フォローした」というパターンも意外とあったりするのです(「どうやって検索してわしのとこまで飛んできたんや!?」って感じのアイドルさんも実際います)。

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- アイドルさんは意外とオタクのことをちゃんと見ています -

そう。これらの「アイドル側から個人のファンに向けられたアクション」は、かなり強力なエンゲージメント(愛着)の増加につながるのです。「直接物販で話せばいいしリプ返とかいいねなんて別に・・・」と強がるオタクもたまにいますが、結局内心うれしいことには変わりないでしょう。というか素直に感謝しろ。アイドルオタクは基本的にチョロいです。大抵の場合はすぐ釣られるので余裕があればガンガン釣っていきましょうと言いたいところですが、やりすぎるとシンプルに時間が食われ本業のライブに支障をきたしかねないので、ある程度自分の中でルールを定めてリプ返とかいいねをすると安定した効果が発揮できるでしょう。あと、いいね規制には注意。

7.「地下アイドルがフォロワーを増やす方法」まとめ

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というわけで、今回お話した「地下アイドルがTwitterでフォロワーを増やすための方法」をまとめるとこんな感じです。

◎Twitterはファン獲得に適している最強のSNS

◎「ファンマーケティング」視点で良質なファンを育てる

◎キーワードは「分析」「愛着」「共創」の3ステップ

◎「価値のあるツイート」を意識して新規ファンを獲得

◎相互コミュニケーションでファンを定着させる

単に数だけのフォロワー稼ぎではなく、実際に拡散してくれたりライブに足を運んでくれるような「質の高いフォロワー」を獲得するにはどうすればいいか?という視点で実例を交えながら紹介してきました。1万字オーバーとかいうありえんほど長文記事になってしまいましたが、SNSでのファン獲得に悩むアイドルさんやアイドル運営さんの力に少しでもなれましたら幸いです。他にもYouTuberやVTuberといった配信者だったり、「自分のファンを増やしたい」という方、ファンマーケティングについて学びたい方にとっても重要だと感じた内容をまとめたので参考にしてもらえると非常に嬉しいです。

また、ファン層の分析方法とかアカウントの長期的な運用計画とか掘り下げればまだまだ掘り下げることはできるのですが、あまりにも長くなるので「もっと知りたい!」という声がもしありましたら気が向いた時に別途noteにまとめます。

8.最後に

実は、今回の記事を書こうと思ったきっかけは下記のツイートでした。

はい。よくある「アイドルのフォロワー増加企画」ですね。

この「百鬼乙女」という5人組のアイドルグループなんですが、実は今年の8月頃からありえんハイペースで通ってもうてます(理由:シンプルにライブが楽しいため)。常に全力かつ元気いっぱいなライブパフォーマンスが特徴で、ライブ中の写真撮影もオッケー。さらに5人とも明るくて接しやすい。感覚が合う。おもろい。ちょっとでも気になったよというあなた、まだブレーク前の今のうちにチェックしてみてください。ついでに全員のTwitterをフォローしましょう。ワンマン行ったら私もいます。個人的には紫担当のひめちゃん(櫻城姫奈)が一番好きです。童顔派手髪最高

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百鬼乙女 公式Twitter:@hyakkiotome

櫻城 姫奈(紫) Twitter:@saku_himena
神埼 琉奈(緑) Twitter:@runakanzaki
一色 里歌子(橙) Twitter:@itshikirikako1
大石 麗華(白) Twitter:@oishiuruha
坂咲 なな(桃) Twitter:@Nanasakasaki

というわけで、最後まで読んでいただきありがとうございました。

YouTubeでゲーム実況動画とか配信をたまにやってるので、ついでにチャンネル登録してもらえるとモチベーションが上がります。



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