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コロナ離婚にならないために

#いま私にできること

イライラして、ネットでも些細なことで炎上が⁉道路でも、
道を譲るゆずらない!?で押し問答。

中国でも、買い物客の間で、殴り合い!?(社会的距離を取れ、
と注意をしたら、注意された女性が相手のマスクを取り、
その男性が、キレて女性をボコボコにした事件)

全て、これ、私達が感じている感情、
(恐れ、絶望感、恐怖、不安など)が原因となって、行動に現れてますね。

この様な、過激な行動に出ないまでも、家庭内でも、子供や配偶者にあたって喧嘩になったり、結果、話題になりつつある「コロナ離婚」⁉が起きたり、人々は本当に、自分でどうしたらいいのか?
分からなくなっている状態か?と思います。

なぜこのような暴力事件が起きるのか?

イライラの感情を相手にぶつけないためにも、感情(恐れ、絶望感、恐怖、不安など)が湧いてきたときにどうするか、対処法を考えたいと思います。

感情はどうやって起きるか?
まずこの感情が起きるシステム!?についてのお話です。


殆どの方は、私達の感情は、見ているもの、起きている状況、相手の行動からによって感情が起きると考えがちですが、そうではありません。


私達の感情が起きる前に、
(私達の中で)最初に起きていることがあります。
物凄い速さで起きるので、誰もこのことに気付きません。

それは何か?

思考が湧きます。

それも、気付くより先にものすごい速さで起きるので
誰もこの自覚がありません。


例えば、朝、会社の廊下で同僚に会いました。
それであなたは、笑顔で「お早うございます」と挨拶したとしましょう。
しかし、相手からの挨拶は無し、それどころか、相手は不機嫌そうな顔をしている。


この状況で、あなたはどんな反応をするでしょう。

例えば、A、B、Cという3人がいたとします。

Aさんは、不安になりました。
またBさんは怒り始めるかもしれません、
そしてCさんは、あまり考えることなく素通りするかもしれません。

ではなぜ、反応はA,B、Cと、人によって違うのでしょうか?

それは、人それぞれが状況を判断するとき解釈する仕方
(思考)が違うからです。


それではこの3人はどう解釈したのでしょう。


上の例で言えば、

Aさんは何故、不安を感じたのか?

この同僚は会社内でAさんが一番仲良くしている人なので、相手が何も言わないのを見て「自分は嫌われたのかも?」と思ったのです。
実は、この思考:「自分は嫌われたのかも?」が最初に起きて、
不安を感じたため、不安という感情が起きたのです。

さてBさんはなぜ怒ったのでしょう?
Bさんは、相手が挨拶を返さないのを見て、
「なんて失礼な、道徳心のない奴!」という思いがあったため
怒りの感情が湧いたのです。

そして、Cさんはそのどちらでもなく、
相手の態度をスルーして自分の席に着きました。
このCさんは相手の態度をどう解釈したのでしょうか?
Cさんは、相手の態度を見て、「何かあったのかな?、考え込んでたようだけど?上司に叱られたとか!?」と思ったのです。
ですので、別に気にしませんでした。

この様な思考はオート(自動)思考と言われます。
考えようとせずに、オートマチックに脳が勝手にするんです。

何故なら、人には、その根底にある、ビリーフとか、信仰、考え、自分が信じている倫理、価値観など、

つまり、その人には
常に考える癖のようなものが無意識にあるからです。

その解釈の仕方が違えば、湧いてくる感情も違います。

湧いてくる感情が違えば、そのあと取る行動も違ってくる。
この様に、同じことが起きても、人によって反応(行動)が違うのは
そのためですね。

ある人は不安になり、ある人は怒り、ある人は平然としているのです。

現実の状況(起きていること)は、同じです。
でも人それぞれ、このオート思考が違うため、解釈(思考)にズレが出て、起きる感情が違い感じる感情が違ってくれば、その後の行動も変わってくるわけです。

では次に、些細なことで、暴力をふるったり、出来事に対し、行動が行き過ぎる場合、何が違うのか?

例えば、電車で一回咳をした人を、通りすがりの人が電車から引きずり出す動画がSNSに挙がりました。画像:いらすとや

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何故こんなことが起きるのでしょうか?ただ単に咳をした人に、
(極端な)暴力行為をふるうのは何故なのか?

人の解釈(思考)はそれぞれで違うと書きました。
そしてそれはオート(自動)思考のたまものだと。
しかし普通は問題を引き起こすほどの事件にはならない。

しかし、その思考自体に歪みがあると、人は極端な行動に
出ることが知られています。
このような、歪んだ思考=非合理的な思考パターン
が認知の歪みと言われ、その代表的な例にはおおよそ、
10種類あります。

認知の歪み

画像:ウィキペディアより

この概念は精神科医アーロン・ベックが基礎を築き、弟子のデビッド・D・バーンズがその研究を引き継いだ。
この思考パターンは、その個人に現実を不正確に認識させ、ネガティブな思考や感情を再強化させうるとされている。
バーンズは、気分や感情は事実ではなく、逆に「歪んだ考え方がマイナスの気分を生み出す」と述べた。


その認知の歪みがあればあるほど、大きければ大きいほど、
反応の仕方が極端になり、人は上の例のような、攻撃的な行動に出ます。
この思考パターンを想像してみましょう。

咳き込む人がいる 画像:いらすとや

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相手の思考

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「あっ、この人はコロナ感染者だ!」
(あくまでも想像です)

まず、「コロナ感染者だ!」
この方はこう思考したと思われます。

しかし、咳を一回したぐらいで、
コロナに感染しているかどうか確かではありません。

そんな状況で、「コロナ感染者」と決めつけてしまった
この方の、認知の歪みは何でしょうか?
1.9の「レッテル貼り」です。

昔は髪を染めてるだけで、不良⁉と言われました。
茶髪=不良
今、そんなこと言えば、殆どの人が不良になっちゃいますよね?
また、ADHD、アスペルガー、そのようなある症状を見て、
他人を決めつける人は多い。

この「決めつけ」傾向は今の世の中、多いかと思います、
何故かというと、情報があちらこちらに溢れ、
心理学に基づいた記事を読んでは、分かったつもりになって
(私もやってしまう!笑)
「決めつけ」をする人が増えているからです。


そしてこの例では、咳⇒病気⇒新コロナとなったか?
と考えられます。

しかし、
所詮人の事は分からないもの、という臨床心理学者の
河合先生が良くおっしゃっている言葉↓。

一般の人は(臨床心理学者が)人の心がすぐわかるとおもっておられるが、人の心がいかにわからないかという事を、確信をもって知っているところが、専門家の特徴である、などと言ったりする。

一般の人は、ちょっと他人の顔付を見るだけで、「悪い人」とか「やさしい人」とわかったように言う。これに対して、専門家はどれほどやさしそうに見える人でも、ひょっとすると恐ろしいところがあるかもしれない、と思う。あるいは、怖い顔つきの人にあっても、あんがいやさしい人かもしれない、と思っている。〈こころの処方箋より 著者:河合隼男)

さて続きます。

この怒りを感じた方が、咳き込んだ人を電車から引きずり下ろすには、
それ相応の「認知の歪み」があるか!?と思われます。


例えば、
相手をコロナ患者と決めつけたあと、自分の中である思考が起きます。

新コロナ⇒危険⇒感染する
その思考が起き、次に感情が湧きます。

不安という感情が起きました。
その感情をもとにまた思考が起きます。

自分がとても不安になったから、
電車に乗ってる人は皆、不安に違いない!

これは1.8の「感情の理由付け」です。
自分の感情をもとに結論を出すのですね。

そして、電車から引きずり出すには、更なる思考が起きたとみられます。

「この人は、電車を降りるべきだ!」
また、自分が行動していることを、疑いなく正しいと決め込んでいる。
もしかしたら、ヒーロー気取りで、
「俺がこの状況からみんなを救うべき!」と考えたかもしれません。
(これはあくまで私の想像です)

1.2の「~すべき思考」ですね。

感情が湧いてしまった時には、すでに遅し、
特に怒りの感情が溢れかえってる人は、爆発すると手が付けられない。
故に、子ども相手に「子育ての一環」と言い訳をして、
自分を過大評価、我田引水な考えで、自分の娘に対して
殴る蹴るの行動を正当化した父親がいましたよね?(まだ記憶に新しい)

この誰にでもある「認知の歪み」が、ストレスフルな状態では些細なことが原因で、内面に潜んでいた「怒り」が爆発し、事件に繋がったりするのです。

認知の歪みは多少なら誰にでもあります。無い人はいないぐらいです。

多少なら、事件にまでならないので、危険性はありませんが、
それでも、他人とよく衝突したり、鬱になったり、通常以上に生き辛さを感じる原因になったりもします。

そして、今騒がれている、「コロナ離婚」に繋がったりするのです。
日頃から、自分に向き合う努力をしている人は、ストレスがたまり、
イライラしてくると自分で気付く事が出来ます。

しかし、いつも、なんでも、他人のせいにしている人は、
この状況では、大きな被害を被る事になりかねません。
コロナ感染が終息してから後悔しないためにも、

感情(怒り悲しみ、不安)が起きたら、
何を思っているのか、自問し、あらゆる感情‘をまず受け止めることから
始めてください。自分自身に寄り添い、共感するのです。

「恐怖」の感情がわいたら、
「怖いよね、でもそれでいいんだよ、あなただけではない」
そう自分に言って、寄り添う事で、感情はしばらくして消えていきます。
(感情は、更なる煽りがなければ、消えていくのです)

自分の「認知の歪み」は何か? 自分の思考癖に気付くことが出来れば、
もっと、生きやすくなります。

あとから後悔しないためにも、皆さん、今こそ、自分と向き合って
この状況を、一緒に乗り越えていきましょう。

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