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本日、ダイエット日和につき。

汚いものから目を逸らし、臭いものには蓋をする大人にだけはなりたくないと、常日頃胸に刻みながら生きている。

私は濁りのない瞳で綺麗事を並べたてる人よりも、ちょっと悪い顔をしながらも芯の通った生き方をする人の方が好きだ。人間らしさはその醜さにこそあると信じている。
世界を形づくるのは表面の美しさばかりではなくて、人間の真のどす黒さ、欲の深さが根底にあることを忘れずにいたい。

そう、だから私は現実を見る。いつまでも逃げていてはいけないのだ。おそるおそる体重計に足を伸ばし、重力を感じながら目の前の壁とじっとにらめっこする。ピピッという呑気な音とともに、地獄の扉は開かれた。

……増えてる、体重。しかも体脂肪率が。

半年前、私は人生最大級に痩せ細っていた。あれはスリムを通り越してガリガリに近くて、明らかに不健康な痩せ方をしていた自覚はある。
──それにしても。あの激病み期から半年と少しが経ち、私の身体は見事に元通り、をさらに超えてきやがった。

痩せ気味体型あるあるだと思うのだけれど、BMIが20を超えたら負け、みたいな謎のプライドがある。それがとうとう、20超えを果たしてしまったのだ。
一応標準ではあるものの、筋肉がないせいか顔のまるさと下半身の逞しさ(全て脂肪)がいやに目立つ。彼からも「(脂肪)ついたなあ^^」と面白そうに眺められる始末だ。いい加減見て見ぬふりもできなくなってきた、ということらしい。


そんなわけで、まずは歩数を稼ぐことから始めることにした。

幸いにも爽やかな秋晴れの今日、噂によると木枯らし1号が吹きすさぶ中、私は着る服に困りながらも外へ繰り出した。格好のダイエット日和だ。夏の間お世話になった自転車には目もくれない。私は自分の足で大地を踏みしめ歩みを進めることをここに誓ったのだ。

大学までの道を歩いているとほんの10分の間でも身体がぽかぽかしてきて、むしろ暑いほどだった。明日の発表原稿を印刷し、向かった先はエレベーターではなく学部棟の中心にそびえ立つ螺旋階段。研究室は最上階の7階、私はめげない。

階段の上り下りをトレーニング扱いするだなんて世のスポーツマンに鼻で笑われるだろうけれど、万年文化部の私にとってはこれだけでも十分身体に響く。あえて太ももに負荷をかけるよう、ゆっくりめに脚を動かす。
ちなみにこれはマンション暮らしの実家の母(56)を真似た。50代だろうが20代だろうが関係ない、少しでも肥えゆく身体に抗えるのならなんだって!

7階にたどり着いた頃にはすっかり息が上がっていたけれど、これで身体のダメージになっているのなら本望だ。早速服装を間違えたことに後悔したけれど、早くも生まれた脚の鈍い痛みにはなぜか心地よさすら感じた。

そのあとは、買い物でおやつを我慢した代わりに野菜をたくさん買った。今夜は健康的なごはんを作って、できることなら筋トレを始めたい、いや、始めよう。(よろしくお願いします)

どんなに決意が揺らいだとしても、このぱつんぱつんの太ももとおしりと丸顔の醜さから目を逸らさない限り、私は大丈夫だ、たぶん。


ちょうど羽田圭介の『スクラップ・アンド・ビルド』を読んだところだったので、見事に思考が脳筋化したお話でした(単純)。


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