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きみのお金は誰のため

読者が選ぶビジネス書グランプリ2024第1位で、気になってタイムラインでも話題になっていたので、読んでみました〜。大好きなファイナンスの書籍で、しかも物語で分かりやすく書かれている本です

多くの人がお金のために働き、お金に感謝する。年収が高ければえらいと思い、貯金が多ければ幸せやと感じる。生活を支えるのはお金やと勘違いして、いつしかお金の奴隷に成り下がる

お金の正体
1.お金自体には価値がない
2.お金で解決できる問題はない
3.みんなでお金を貯めても意味がない

社会全体の視点に立てば、お金の見え方は変わる。お金の価値が消える。札束が紙切れに見えてくる

価値を感じても、お金を使うかどうかは本人次第。おいしくても食べないこともある。クッキーを食べさせることとクッキーの味は別問題。まずいクッキーでも食べさせる方法が存在する

お金を使うとき、受け取ってくれる人がいる。その人が働いてくれるから問題が解決する。当たり前のことだけど、大切なこと。誰も働いてくれない無人島にお金を持って行く人はいない

ハイパーインフレで失敗する国は、生産力の不足をお金という紙切れで穴埋めできると勘違いした国。しかし、お金が直接パンに化けるわけでない。自然の恵みや働く人たちがいて、生産力があるから作れる。ジンバブエの生活が貧しくなったのは、お金が増えすぎたからでなく、物が作れない状況にあったから

経世済民 (けいせいさいみん)
世をおさめて民を救う経済は経世済民の略語。本来、経済はみんなが協力して働いてみんなが幸せになること

お金は奪い合うことしかできないが、未来は共有できる

使用価値
人それぞれの感じる価値は違う値段価値は別物

みんなでお金を貯めることは、将来の備えにならない。お金は移動しているだけで、全体のお金は増減しない。未来に向けての蓄えは、社会基盤生産設備技術制度など。値段より使用価値を上げる

金銭的な格差も小さい方がいい。その中身を見ないでむやみに批判するのはいけない。自分の立場を利用してずるく儲けるお金持ちと、みんなの抱える問題を解決してくれたお金持ちとでは違う

投資の目的は、お金を増やすばかりではなく、社会のことを考え、どんな社会にしたいのかが大切

日本がこれまで積み上げてきた貿易黒字250兆円。その巨額な数字こそ、日本人の国民性を表している。外国のために250兆円も働いた

贈与が世界を作る。お金と経済の講義をするのは本当の贈与。見返りに家の掃除や食事の用意をお願いするわけでない。話を聞いて、未来のために何かをしようと思う。次の贈与につながる

1人ひとりが誰かの問題を解決しているから、僕らの社会は成り立っている。何度も言うように、お金が社会を支えているわけでない

もうからないと会社は存続できないが、もうけること自体を目的にしたら社会は長続きしない。会社が長続きできるのは、社会の役に立っているから。その結果として、もうけることができる。そういう会社に人もお金も集まる

 自分のためにも、社会の一員と感じられたほうがいい。そのほうが孤独を感じなくなるから。どんなにお金があっても、誰かといっしょにいても、孤独を感じていた。目的を共有すると『ぼくたち』は広がる

フリードマンの有名なスピーチ
この鉛筆を作れる人は世界に1人もいない
木材は伐採された木からできている。その木を切り倒すのこぎりには鋼が必要で、そこ鋼を作るには鉄鉱石が必要。真ん中の黒い芯は圧縮グラファイトでできていていくつかの鉱山から来ている。他にも、頭の部分についている小さい消しゴムや接続部分の金属、塗料やそれを安定させる薬剤など、何千もの人々がその鉛筆を作ったと彼は説明する

同じ言語を話さない人、異なる宗教を信仰する人、出会ったら憎み合うかもしれない人が協力して作っている。お金を使った経済によって、人々の間に調和と平和が促進されている

お金についてとても分かりやすく核心を説明してくれる書籍で、必ずみんなが一度は読んだ方がいいと思うぐらいの、お金の教科書として思える書籍で、誰に対しても、めちゃくちゃおすすめの1冊です


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