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若者の恋愛離れ?とラブコメの変化



失われた30年、日本はひたすら衰退していき、国民の貧困化が進み、疲弊し、心が荒んでいきました。大人だけでなく子供たちもです。
陰湿ないじめ、ネットリンチ、オーバードーズ、パパ活、闇バイト…
もっとも、陰湿ないじめとか少女売春なんて昔からありましたけど。
10代、20代、30代の死因の1位が自殺であり、この国の若者たちが希望を見出せず、絶望している人が増えていったのは、間違いないと思います。

「若者の〇〇離れというのは、すべて若者のお金離れが原因だろ」というのは、もっともだと思います。恋愛なんてしている余裕はないと。

では、金銭的な余裕があれば、若者は恋愛に積極的になるのかというと、ちょっと懐疑的な部分もあります。

これは私のような中年だと特に顕著になるのですが、

もう人付き合いとか、ひたすら面倒くさい。

恋愛なんてその極みです。気遣い、エスコート、LINEや通話などのこまめなやり取り、束縛、駆け引き…etc.

ダルい…

これは友人関係でもそうですが、この年齢になると、相手に求めるのはただ1つ。

一緒にいて疲れない関係。


若い女性の場合だと、またちょっと違ってくるでしょうが、若い男性にはこういう傾向があると思っています。なんせこれだけ娯楽が溢れている時代です。マンガやアニメ、ゲームなんかは無課金でも、充分楽しめちゃいます。動画なんかも、ものすごいコンテンツ量です。

恋愛なんてお金は使うし、気疲れするし、それなら自分の好きなことだけに時間を使いたい。


さて、それを踏まえた上で、今回のマンガの内容を見てみます。

「陰キャオタクを好きになるギャルなんていないよ」

「そんなことは百も承知だ。だから創作物にそれを求めるんだよ。リアリティとかいらない。ツラい現実世界なんて見たくないし、忘れたい」

さらに今回のマンガで重要なのが、陰キャオタクを好きなギャルが存在して、かつ、最初から好感度MAX。 これ、めちゃくちゃ重要です。


一昔前のトレンドで、ツンデレというキャラ属性が、隆盛を極めました。
最初は主人公にツンツンしているヒロインが、徐々に主人公が気になり始め、最後はデレデレになるというものです。

ですが、今の需要としては、もうデレデレだけを見せてくれ。
付かず離れずのやり取りなんてすっ飛ばして、自己投影対象である(オタク)主人公と(ギャル)ヒロインのイチャイチャだけを見たいって声は多いでしょう。

「面倒くささや煩わしさなんて、ノイズやストレスにしかならない。ただただ自分の都合のよい展開で、自分を気持ちよく作品に没頭させてくれ」

ヒロインに言い寄るイケメンライバルキャラが登場!?なんてのが、ラブコメの王道展開ですが、今だとあまり歓迎されないかもしれませんね。
だって、ストレスになるから。それよりもヒロインの他に、主人公を好きな女の子が登場というハーレム展開の方が、ウケはいいと思います。

現代のコンテンツに求められているのは、もちろん例外なんていくらでもありますが、ストレスレスで、ひたすら自分に都合がよくて、陶酔できるポルノ的快楽。


つまりは癒し、換言すれば現実逃避。でも、それも仕方ないと思います。だって、現実世界がこれだけ生きづらいのですから。


生きているだけでストレスが溜まるのに、恋愛でストレスなんか溜めたくないという考えに至るのも、必然の流れだと思いますね。


(おまけ)

今日私が書いた現代の世相にマッチしているなーと思うのが、双龍先生の「こういうのがいい」というマンガです。

詳しく説明するのも野暮なので、興味のある人は、無料で数話読めますので、読んでみてください。ちなみに、モザイクがかかっていますが、エチエチな描写もあるので悪しからず。







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松宅
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