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創造性はみんな持っている、そう気付かされた3ヶ月間。 #コンサル出身 #参加者インタビュー

失ってしまった創造性を回復することを目的として開催している、創造的に生きる プログラム。その参加者インタビューです。第一弾、学校教員の大和さんはこちらから。

今回は、その第二弾。定住拠点を持たないアドレスホッパーであり、フリーランスで企業のコミュニケーション戦略をサポートする渡辺優さんです。

「頑張りすぎて燃え尽きる」このパターンを断ち切るために新しい風が必要だった

K. 自己紹介をお願いします。

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渡辺優(ゆう)、埼玉県出身です。

今ははフリーランスとして、企業のコミュニケーション戦略を考えたり、広報を基軸に、事業立ち上げをしたい方々をお手伝いしています。家は持っておらず、ADDress という多拠点移住プラットフォームを活用する暮らしを半年ほど続けています。


K. 今のお仕事や暮らしに至る経緯を教えてもらえますか。

大学では途上国の教育開発を学びました。卒業後は地方の赤字旅館の再生事業に携わり、鳥取県米子市、高知県室戸市、京都市嵐山などで働きました。

その後、海外で働くという夢を叶えるためにフィリピンに渡り、オンライン英会話ベンチャーに入社。日本に帰国後は、東京の大手コンサルティング会社でベンチャーの海外進出支援、官公庁や大手企業の新規事業開発支援などの仕事をしていました。

その際にお声がけをいただいた、大阪のソーシャルベンチャーの会社に役員として入り、事業提携、広報の仕事をしましたが、体調を崩して1年前に退職。今に至ります。


K. 一貫して、事業再生、事業開発に携わってらっしゃいますよね。そんな優さんが、どうして、このプログラムに参加されたのでしょうか。

参加した理由は1つです。10年来の友人の宏佑くんがやっているなら、絶対に面白くなるだろうし、そういう人たちに出会えるだろうなと。宏佑くんもばりばりビジネスでやってきた人だけれども思い切って方向転換し、アーティストとして、試行錯誤しながら前に進み、タイトル通り創造的に生きることを体現していましたよね。


K. 退職された時は、すごく疲弊されてましたよね。身体も壊されて。でも今は、いつも楽しそうにされてます。

もう少し、当時の参加の背景など教えて頂けますか。

私は元来仕事もビジネスも大好き。どの仕事も心から意義を感じ、やりたくてやってきました。

でもいつも大好きな仕事こそ、頑張りすぎる...燃え尽きて体調も崩してバーンアウトする。そんなことを繰り返してきました

退職後、お仕事のオファーをいただくこともありましたが、何を基準に選ぶのか。燃え尽ききらずに仕事をするにはどうしたらよいのだろうと考えていました。

後付けなのですが、アルベルト・アインシュタインの名言に「どんな問題も、それをつくり出したときの意識レベルでは解決できない。」というのがあります。まさにそんな感じで、意識レベルを変えないといけない段階にきているなと。

また当時は、極度の無力感に苛まれていました。自分の力を120%発揮したい。そのために、今まで自分の中に留めていた感性や発想をもっと外に出したい。そう考えて、新しい表現方法を手に入れたいと思っていました

退職をして時間もあったので、私の場合は参加するのは容易でした。ちょうど住んでいた部屋も退去し、荷物をスーツケースとリュックにまとめて、アドレスホッパーとして暮らし始めた時期とも重なりました。

ライフスタイルやものごとの考え方など、とにかく食わず嫌いせずに、新しい風を自分の中に取り込んていきたい、生きるために必死な状況でした。

このバックパックとスーツケースが今の全財産です(笑)。

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受容度の高い仲間の存在で、ありのままの自分を出す恐怖心が無くなっていく

K. 実際、参加していかがでしたか。

とにかく、めっちゃ良かったです。

プログラム内容ももちろんですが、、仲間ができたことが一番大きかったです。今回集まった人は、とても受容度の高い人たちで、すべてさらけ出せる、という安心安全の場でした。

実験的にやってみようとか、予想外のことも、逆に楽しんでしまう、自分たちでも良い時間を創り上げていこうという姿勢。「プログラムを受けに来ました、何をしてくれるんですか?」という受け身な人がいなかったのが良かったですね。

みんなで自分で描いた絵を見せたり、詩を見せ合ったりします。いろんな観点でアドバイスをくれたり、褒めてもらえたり...なので恥ずかしくて見せない、ということがなくなりました。そういう、自分のありのままを出せる場って、なかなか無いですよね。

また、モーニングページが秀逸でした。12月の終わりから毎朝、30分時間をとって続けているんです。昔から何度かトライしたことがありましたが、いつも意義がわからなくて諦めていました...今回は身近な宏佑くんからおすすめされ、コツも教えてもらったので、とにかく続けてみた。悩みなどを書いているうちに、自然と答えが自分の中から出てくるんです

こわっ!ってなりました。


自分と相反するものを受け入れる体験をしてから、どんどん行動できるようになった

K. 特に印象に残っていることはありますか。

創作合宿で、みんなで絵を描いた後に、それぞれ自分の感性と正反対の絵を探してみる、そしてその絵を描いた人と一緒に絵を描く、というワークです。あれが本当に良かったです。

自分と相反するものと真正面から立ち向かってみて、それをどう自分に取り込めるのか。私の場合は、「黒」と「力強さ」でした。相反しているけど、頑張って一度受け入れてみる。そうすると、不思議と自分が心地よく感じる、中庸というか、いいバランス、距離感が見つけられたんです。

具体的に説明すると、私が合宿の一番最初に書いた絵は、とても可愛らしい絵、可愛らしく見せたい、という感じでした。一方、同じくプログラムに参加していた身体表現者であるひろみさんは黒を使った、とても力強いタッチの絵でした。

一緒に絵を描くことで、私が心地よさを感じる黒の造り方や力強さの表現方法が生まれてきました。全く自分と相反すると思っていた表現手法と出会わせてくれたひろみさんには本当に感謝です。

また、宏佑くんから「まずは100枚描きましょう」と落書き帳を渡されました。絵って、一枚一枚完成させていくものだと思っていたんですけど、絵もとにかく描いてみて、違うなと感じたり、新しい発想が生まれたりしたら、新しい紙を取り出してまた描いていく。そうしたら、描くことがどんどん楽しくなっていったんです。失敗、みたいな要素がなくなっていって...頭で考えるよりも、手が勝手に動いていく感じ

あと、宏佑くんの絶妙なタイミングのアドバイスがありがたかったです。私の特徴をとらえた文章の書き方や音声入力について、またブラシなどの道具を使った表現手法について...絵画に対する考え方が大きく変わったきっかけになりました。もちろんこれだけじゃないんですが、タイミングやアドバイスの量が絶妙でした。

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「創造性は元々持っているんだよ」とタッピングされ続けた3ヶ月間

K. 改めて、3ヶ月を振り返ると、どんな時間だったなと思いますか。

モーニングページや絵を描くという行為を通じて、徹底的に自分を出しきる時間でした。そうすると残されたものは、自分の芯のみ。なんだかそれが、自分らしさ=創造性の根源、なのかなって

本当はみんな小さいことから創造性は持っている。創造性はここにあるんだよって、ずっとタッピングしてもらっていた感じでした。

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とてもクリアになったからなのか、怖いんですけど(笑)自分の小さい頃の記憶が蘇るようになりました。昔持っていた遊び心とか、楽しいと思っていたこと、好きなことを思い出して。

小さい頃、何も考えずに、創りたいもの創っていましたよね。でも気付いたら、創りたいなって思っても何もしないし、気付いたら創りたいものすら忘れていたなって思い出して...そうして、創造性はすでに持っていたんだなあということに気づきました


徹底的に自分を出し切る、受け取ってもらう。解放のプロセスに乗り始める


K. 優さん。最近、周りの目が気にならなくなった、とよく仰いますよね。

はい笑。とにかく楽しいし、自分を生きられている感じがするから、それに集中しているだけなんですけど。。

人の目から見てどうこうじゃなくて、純粋に自分に心地よいことをしたい。そう思って日々生きれています。そういった、心地よさを徹底的に大事にするにはどう生きていくか、を考え続けて今があります。


K. 人の目線を気にしてみな動けないと思うのですが、どうして優さんは、人の目線を気にしないで生きれるようになったのでしょうか。

徹底的に自分を出し切る行為とそれを受け取ってくれる仲間の存在ですね。

自分らしく生きることは、解放のプロセスだと思っています。自分の中にあった感情だったりを、詩や絵にして表現する。今まであれば、外に出さずにしまっておいたものです。

でも受容度の高い仲間たちがいたからそれを出せた。出してみたら、思いもよらない意見がもらえたりするんだと思い、自分が持っているものを出すことへの怖さがなくなりました。むしろ出さないといられなくなってきました。今は、批判されても、自分が大切にしているものをあえて出して、もっと意見を聞きたくなることさえあります。

この出してみる。受け取ってもらう。そしてまた出す。このプロセスをこのプログラムを通して体験できたことが、人の目線を気にしなかったり、自分で好きなことをきちんと選択できることに繋がっているのだと思います。

頭で考えすぎず、心も身体も使って自分ができることにフォーカスできるようになる

K. 変化に貢献できていたら嬉しいです。仕事の面でも何か変化はありましたか。

まず、ビジネスに対する認識が変わりました。

事業再生や事業展開の仕事に取り組んできて、今あるものを改善したり、課題を解決するという意味で、ビジネスを捉えていました

でも、ビジネスは生み出すものだ、と宏佑くんにも言われて。最初はピンとこなかったのですが、やっと意味がわかってきました。アートも、ビジネスも、創造性という観点で繋がる、ビジネスは創造的なものなんだ。

いわゆる、詩人や作家のような芸術家だけが創造的なわけではなくて、ビジネスも創造性の舞台なんだという考え方に変わりました。


K. ビジネスの実務面でも変化は感じますか。

頭で考え過ぎなくなりました。まず心や身体が心地よさやワクワクな反応をしているかどうか、五感をバランス良く使っていく感じです。

本来やらなくても良いことを、無駄な完璧主義から全部やってしまって燃え尽きる、そんなループから抜け出せる、ヒントになっているかもしれない、と思い始めています。

元々広報PRなどに興味があったのですが、改めてそこに自分の楽しさやワクワクを強く感じることを再認識して、今は自分がやりたいこと、やるべきタスクにフォーカスできている気がします。


自分の心地よさを基軸に、とにかく動き出してしまう日々

K. 優さんは、モーニングページを一切欠かさずに続けていますよね。それが自分の感じていること、したいことを加速してくれている側面もありそうですね。

そうですね、モーニングページで書いていくと、答えが出てきたり、やりたいことが出てくる。プログラムで、恥ずかしさを沢山乗り越えたので、とにかく動き出してしまう。そんな感じでラジオを始めたり、お仕事もお声をかけていただいたらとにかくやらせていただく。インプット中毒だったのですが、今はとにかくアウトプット主体に動けている気がします。

↓優さんが始めたラジオ。文化人類学的なものの見方を日々の生活に取り入れたく開始。隔週金曜日に生放送中。
早川公のアカデミックソルト🧂-文化人類学的アティチュードのすすめ-

また2週間に1回、プログラムの仲間有志で、オンラインで繋がって絵を書いたりする創作活動の時間をとっています。それがとっても豊かな時間で。リラックス時間の大切な一つになっています。とにかく仕事をしちゃうので、あまり自分のリラックスって見つからないんですけど、これもプログラムの大きな収穫の一つでした。今は、ちょっとストレスを感じたら絵を描いて心を沈めています。

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K. 改めて、今日お話を伺って、疲弊しきっていた優さんが、こんなに楽しそうに日々を過ごされていて。本当に素晴らしいな、と思いました

この3ヶ月を経て、改めて、「創造的に生きる」とは、優さんにとってどういったことだと思われるか、教えて下さい。

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本来の自分の創造的なコアに繋がる

そしてそれを思いっきり生かして、自分が心地の良い状態で自分らしく生きること。とてもシンプルなことだなと感じています。


K. 最後に、この優さんのインタビューを読んで下さった方へのメッセージをお願いできますか。

このプログラムの主題「創造的に生きる」ということは、一人で頭で考えていてはなかなか到達できない気がしています。

とにかく、勢いで飛び込んで、身体感覚で掴んでいく楽しさを多くの人に経験してほしいです!


K. 今日は素晴らしい時間を有難うございました。

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※ インタビュー編集後記。

優さんとは10年以上の付き合いになります。外から見ていると、とても外交的で、行動力があり、人生を楽しんでいるように見えます。しかし、内面では葛藤を抱えていたようです。

いつも大好きな仕事こそ、頑張りすぎる...燃え尽きて体調も崩してバーンアウトする。そんなことを繰り返してきました

彼女は、繰り返してしまうパターンから離脱することを目指します。同時に、感受性が豊かであるがゆえに、その活かし方にも悩んでいたようです。

また当時は、極度の無力感に苛まれていました。自分の力を120%発揮したい。そのために、今まで自分の中に留めていた感性や発想をもっと外に出したい

そうして今回のプログラムを通じて、彼女は、最終的に創造性の根源に気づいたといいます。

モーニングページや絵を描くという行為を通じて、徹底的に自分を出しきる時間でした。そうすると残されたものは、自分の芯のみ。なんだかそれが、自分らしさ=創造性の根源、なのかなって。

優さんのように、大好きな仕事をしているはずなのに、なぜか疲弊してしまう方、いるのではないでしょうか。そういう方に対して、ご自身の中から湧き出てくる衝動であり、創造性と出会える時間をこれからも創っていきたい、そう思いました。


※ 第二期はこちらから。優さんのように、創造的に生きることに、少しでも興味を持った方は、ぜひお気軽にご連絡ください。1時間の初回無料セッションも行っています。1人でも多くの方が創造的に生きれるようにサポートしていきたいと思っています。


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