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不遇映画「10クローバーフィールド レーン」あらすじ ネタバレ 考察

不遇の映画

クローバーフィールドは三作品ある。
一作目は主観的な映像が多い。要は怪獣が現れ、逃げ惑う人の視点で観る映画。だから何が起こってるのかわかりづらい。そういう風に作ってる。
これが気に入らない人と気に入った人が分かれ、好き嫌いがはっきりしてる映画と言われてる。
で、二作目はその主観的映像を気に入った人から嫌われるという悲しい結果を迎える。でもそれって日本だけなのかも。三作目も作られてるし。

両方の作品に制作として関わり自身も映画監督である J・J・エイブラムスは
「同じ遺伝子を持った作品」って言った。
どこが?なにが?その辺について話します。

あらすじ:おっさんは存在そのものが罪

恋人別れた主人公のミシェルは交通事故に遭う。気が付くとそこは地下室。
出てくるのはデブのおっさん。なんか終末思想を語る。怪しい。何度も脱出試み、おっさんにケガさせ、地下シェルターを軽く壊す。
この行動を嫌ってる人がいた。恩知らずだって。
でもおっさんに地下に閉じ込められたら怖いしキモイ。だってデブのオッサンだもの。助けてやったと言われてもね。
一作目が「怪獣が現れた事だけ知ってる人間が逃げ惑ったら」って作品だった。
で、今作は「何が起こったかもわからない人間が地下に閉じ込められたら」って作品。
ここ似てる部分。誰も全体像をつかめてない。
だからこの映画を観る時は、もし自分がかわいい女の子でおっさんに閉じ込められたら……と想像するところから始めてほしい。たとえ君が僕と同じ「おっさん」でもだ。
そうすればきっと見やすくなるはず。
何が起こったのか?どうなるのか?を一緒に不安がる映画。

分かりませんって言いたくない

観た人向け。
情報の非対称性ってあるじゃないですか。例えば「美女と野獣」で観客は野獣が王子であることを知ってるけどプリンセスは知らない。みたいな話。
この映画はそれがある。
前作を観てる人は世界が怪獣に侵略されたことを知ってる。前作観てない人は知らない。そして映画内のミシェルも知らない。
おっさんもよくわかってない。だから些細な事ですぐ怒る。

地下シェルターを用意してる人たちをプレッパーって言う。映画だとだいたい面倒くさい人として出てくる。すぐに世界は終わったとか言い出す。本当は終わってほしいだけ。用意してるし。威張りたいじゃん。
やっぱり今回も面倒な人。こいつリーダーシップをとりたいから「何かが起こった。でもどうなってるかはわからない」って言えない。
ここで映画内でも情報が共有されず皆が疑心暗鬼に陥る。
前作を観てる人も「もしかして怪獣に支配されてないの?」と思い出す。
でも明確な答えは出ない。そういう映画だから。何が起こってるかをちゃんと言わない。勝手に想像してください。

乳首ドリルすな。せんのかい!

新喜劇のネタ。やると見せかけてやらない、と見せかけてやる。
外に出たら怪獣っていうか宇宙人が侵攻してました。ガスを浴びるって言うのは宇宙船が放出するガス。大気は別に汚染されてなかった。
ここでも情報の非対称が観る人と惑わせる。
前作観た人は「やっぱ侵攻されてんのかい」
初めての人とミシェルは「こいつらなんなの」となって戸惑う。
ここでも全体像は分からない。
でもおっさんのいう事が意外と近いかもしれない。
「まず人口密集地に大規模爆撃をする。そのあと生存者を狩る」
前作の怪獣は今作の宇宙人が送った爆撃みたいなものなのかもしれない。
その後本隊が来たのかもしれない。あくまで「かもしれない」だ。
ただ一つだけ分かってる事がある。

実戦経験あります

ラストの車内で流れてくるラジオ。
「生存者はバトンルージュへ。戦闘経験のある方はヒューストンへ」
ミシェルはヒューストンへ向かう。彼女はもう二回も戦闘経験がある。
おっさんを殺し、UFOも破壊した。
これからどうなるかわからない。でも自分は戦えることだけは分かってる。

備忘録

文章にとりとめがない気がする。あらすじいらない?
語り口の課題。

大気汚染されてない事はおっさんは知ってた。でもかわいい子にがしたくない。
おっさんは崩壊した家庭を何とかしたいと思ってる。だから少女を誘拐してたのかもしれない。
娘の代わりを探してる?妻の代わりを探してる?
どっちにしろおっさんが欲張りすぎである。

バスのチケット、二人の思い出話は踏み出す勇気があるかないかの話?

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