見出し画像

従業員の困りごと⑪

 私は、本社内のあらゆる業務を棚卸し、その棚卸した業務で障害者雇用を専門に行う「ジョブルーム」という部署で、少しずつ社内の障害者への理解を広げ、障害者の特性にあった業務を切り出しています。

 ジョブルームのスタッフの中で最年少である彼は、統合失調症の症状とも思われる「意欲の減退」や「作業能力の低下」が課題でした。仕事の進め方が常にマイペースであったため、「周囲の状況を把握し、緊急対応案件の時には作業速度を上げることができるようになる」ことを目標に支援することにしました。

 私は、彼の作業速度を上げるために、作業方法の工夫により効率が上がることを理解してもらうようにしました。その指導方法としてモデリング(指導者が作業手本を見せて本人に視覚的に理解させる)が効果的だと考え、彼と一緒に作業を行い、「やって見せて、やらせてみて」という指導を繰り返し行いました。また、モチベーションを高く保つように、「前よりも早くできるようになったね!」と成果を褒めることを心がけました。

梨

 スタッフのさらなる成長には評価制度の導入が必要だと感じていた私は、スタッフごとに目標設定が変えられる評価表を作成しました。そして、彼の目標を「作業スピードを常に意識すること」「積極的に行動すること」と設定しました。

 彼は、評価制度の導入と目標の設定により、作業スピードや積極性を強く意識して仕事に取り組むようになりました。その結果、作業スピードが向上し、自己肯定感がアップ、さらに積極性も増してきました

 このスタッフごとに目標設定が変えられる評価表の導入は、個人がどれくらい成長できたのかを客観的に評価できるツールとして大変効果的で、スタッフ全員のモチベーションの向上にも大いに役立ちました。

 私は、スタッフがやりがいを持って仕事に取り組めるように、さらに業務を増やして活躍の場を広げていきたいと思っています。

観葉植物_中野

YORISOU社会保険労務士法人の宮川です。わたしたちは、企業が抱える従業員のお困りごとに対して、積極的にサポートしていきます。また、育児・介護・病気と仕事の両立支援についても、企業を支えていけるよう職員全員でがんばっています!

*本文の内容は、行政機関で紹介している障害者雇用の事例集などを参考にして作成しています。








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?