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従業員の困りごと⑨

 障害者雇用で入社した自閉を伴う知的障害がある彼は、人の役に立ちたいという意欲を持っている前向きな性格です。
 ゆっくりですが、自分のペースで、担当する原稿のパソコン入力をこなし、一度覚えた漢字は忘れずに入力できる才能を持っていました。

 ただ、昼休みの1時間が過ぎても外出したまま戻ってこないという問題を抱えていました。その理由として、戻ってこない日は会社から遠いスーパーでポイントが2倍になる日で、その日に買い物をしたいというこだわりが優先されていたためです。

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 そこで、彼の視覚優位の障害特性を知っていた私は、問題を改善する方法として「行動スケジュール表」を作成し、1日の行動を可視化することにしました。
 彼に行動スケジュール表を作成してもらい、私がそれを確認した上で、実行してもらうことにしました。そして、その日の最後に自分で振り返って、できたこと、できなかったことを書いてもらう欄も設けて、私が感じたことをフィードバックすることにしました。

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 徐々にですが、昼休みに戻ってこない日が少なくなってきて、行動スケジュール表を使ってコミュニケーションを取っていることで、彼の日々の体調や困りごとを把握できるようになっています。

 知的障害だけでなく、発達障害や高次脳機能障害がある方は、音や言葉など聴覚に頼っての情報処理が苦手なので、視覚的な情報の方が記憶に残りやすく、理解しやすいとされています。
 ただ、人それぞれで得意不得意に差がありますので、その人の特性や意思を尊重して対応していくことが重要です。
 このような考え方は障害の有無には関係ないのかもしれません。

YORISOU社会保険労務士法人の大内です。わたしたちは、企業が抱える従業員のお困りごとに対して、積極的にサポートしていきます。また、育児・介護・病気と仕事の両立支援についても、企業を支えていけるよう職員全員でがんばっています!

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