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従業員の困りごと⑥

 彼女は数年前に統合失調症を発症し、その病気と向き合いながらアウトソーシングサービス事業所で働いている大人しく物静かな社員です。

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 入社時からやってもらっていたデータ入力業務が滞りなくできるようになったので、新たに注文書の仕分け業務も担当してもらうことにしました。
 ただ、今までよりも業務内容が複雑になったため、ときどき戸惑っているような様子が見られるようになりました。
 分からないことは聞くように指導していましたが、本人から自発的に質問してくることはありませんでした。今思えば、それができなかったんだと思います。

 私も周囲の社員もどう接していけばよいか困ってしまいました。

 そこで私は身近に相談できる人がいたので、その人から障害特性、職場での支援や指導方法についてアドバイスをもらい、一緒にサポートしてもらうことにしました。

 まず、彼女の現在の課題と支援状況を整理して、業務の状況を日報によって共有していくことにしました。
 勤務時間の最後に、その日の業務内容のほか、体調や気分を時間帯別に評価してもらい、さらには、業務以外のことも日報に記入してもらうようにしました。 

 そうすると、業務上での分からないことや困りごとに加えて、彼女のちょっとした気持ちの変化もタイムリーに把握できるようになりました。
   私が翌日には日報にコメントを入れて返してあげることによって、お互いのコミュニケーションも活性化して、本人も仕事に前向きになり、モチベーションも高く保てるようになってきました。

 日報のやり取りで彼女の成長を身近に感じることができてとても嬉しいです。

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 障害特性により自分の考えを整理して相手に伝えることが苦手な人もいます。個々の得意不得意を理解して、できないことではなく、できることに着目して、その人に合った指導を行うことによって能力を最大限に引き出してあげることが必要です。

YORISOU社会保険労務士法人の大内です。わたしたちは、企業が抱える従業員のお困りごとに対して、積極的にサポートしていきます。また、育児・介護・病気と仕事の両立支援についても、企業を支えていけるよう職員全員でがんばっています!

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