18歳の自分に伝えたい自分らしさを活かせる人脈作り

金沢大学経済学類1年生の「地域概論」で講師をすることになった。
私のような経済学類の卒業生が講師となり、大学生に学んでほしいことを伝える授業である。
第一回のテーマは「自分らしさを活かせる人脈作り」

授業を通して発見した、ともだちできるかなって心配している学生に伝えたいことをまとめてみる。

わたしの学生時代

　いつもともだちがほしいと願っていた学生時代。本当のわたしをわかってくれるともだち。恋人よりもまずともだちが欲しかった。小学校と中学校ではいつもいじめが問題になっていて、人づきあいにびくびくしていた。高校はいじめはなく楽しかったけれど、親友と呼べる子ができても、私と親友になってくれるようなやさしい子には他にもたくさん親友がいて、ともだちに好かれるための競争している感じがあった。本音を語るのが苦手で人に嫌われたくないから、「不思議ちゃん」と「女芸人」をミックスしたようなキャラクターでいるようになった。
　同じような悩みを抱えている、ちょっと暗めのオタクな個性の強いともだちがほしくて、変人収集家になるつもりで、色んな人との出会いを求めていった。実際に出会って、個性が強い人に囲まれることで、息がしやすくなった。

ラジオと出逢って大変身

　20代になりラジオの仕事をするようになって、自分について公共の電波で語るようになると、本音を話すことに抵抗がなくなっていった。ラジオは瞬間的に流れて言葉も音楽もすぐに消えていく。リスナーの心に残るかもしれないし、すぐに忘れてしまうかもしれない。そして、自分さえも、さっき話したことを忘れてしまう。ラジオでの経験によって、学生時代よりも心を開いて、人と接することができるようになった。

先輩と後輩が語る人とのつながり

　第1回の授業では同じサークルの先輩と後輩を講師としてお招きし、「学生生活でできる人脈づくり」についてお話してもらった。人とのつながりの素晴らしさについて２人に語ってもらったところ、先輩と後輩の２つの視点がキーポイントになっていた。2人は仲の良い先輩と後輩同士だからか、外見の雰囲気と心の感受性がとても似ている。同じ時代に生まれ、同じ大学の同じサークルに入る体験をした２人が得た青春時代の宝物が「人とのつながり」であった。同じ宝石でできているけれど、でもそれぞれの色や好みが反映されていて、それぞれの自分らしさが結実したような思い出や経験が、人としての魅力につながっていた。
　他人とつながることでこそ「自分の世界」が広がり、他人と比べることで「自分らしさ」とは何かをつかみ、自分が本当にやりたいことが見つかっていくことに、改めて気づかされたのであった。

授業のレポートのお題は「人とのつながりで得られる価値」

　人とのつながりで得た発見やいいことを学生にレポートしてもらった。
　18歳が感じる世界の見え方が面白い。同じ大学生でも人によってちがう見え方をしていて、それぞれの感性で体験したことが成長の糧となっていく。120人の学生とこの授業を通して、心が教育される旅をしてみたい。

私が思う「人とのつながりで得られる価値」☟

好きな人と話すと元気をもらえる
楽しい人といると面白い
人生が面白くなる
悩み相談できる
ストレス発散につながる
孤独感が薄まる
生きる意味を感じられる
生きていてよかった体験の数が増える
いろんな情報を得られる
自分に合うものをおすすめしてもらえる
友だちの友だちを紹介してもらえる
相談できる人がたくさんできる
お互いに応援できるので夢が叶えやすくなる
喜怒哀楽を共感できる
世の中には自信がない人が多いことがわかる
ちがう生き方を体験できる

あなたが思う「人とつながる価値」は何ですか？

箇条書きにしてみるだけでアイデアや発見があるのでおすすめです！

　

大学時代を追体験

　大人になってから初めてゆっくり歩いたキャンパスで、思わず写真を撮っってしまったのは、図書館から経済学類までの最もよく歩いた道だった。金沢大学生ならばわかるこの雰囲気。北陸っぽい曇り空と葉っぱのない寂しい木。赤茶色のレンガでできた大学棟とちょっと崩れて色褪せたコンクリートの道。
　何かいいことないかなあ。でも自分には起こるわけないか。
　自問自答しながらバス通学していたあの頃。今も同じような気持ちで下を向いて、たまに空を見上げながら、金沢大学で大人になってから再開拓する素晴らしい出会いを夢見たのであった。

　金沢とつながりたい学生を大募集！

　金沢学生のまち市民交流館の広報スタッフとして、私と一緒に金沢の魅力を発信してくれる学生を募集中です！　
　
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