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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問107-130【衛生】論点:食品の加熱と発がん物質

第107回薬剤師国家試験|薬学理論問題 /
問130

一般問題(薬学理論問題)【衛生】


問107-130
Q. 
食品の加熱により、アミノ酸が関与する反応で生じる発がん物質はどれか。2つ選べ。


選択肢|

1. 1
2. 2
3. 3
4. 4
5. 5


第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問130

こんにちは!薬学生の皆さん。
Mats & BLNtです。

matsunoya_note から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。
苦手意識がある人も、この機会に、薬学理論問題【衛生】を一緒に完全攻略しよう!
今回は、第107回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問130、食品の加熱と発がん物質を徹底解説します。

薬剤師国家試験対策ノート NOTE ver.
matsunoya_note|note https://note.com/matsunoya_note

Here; https://note.com/matsunoya_note/n/n76ee32a657aa

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問107-130【衛生】論点:食品の加熱と発がん物質

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滝沢 幸穂  Yukiho Takizawa, PhD

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設問へのアプローチ|


第107回薬剤師国家試験の問130(問107-130)では、食品の加熱と発がん物質に関する知識を問われました。

化学構造式から化合物名を特定し、さらに、食品の製造過程で生成する危害要因(有害化学物質)のうちの、アミノ酸が関与する反応で生成する有害化学物質を特定する問題です。

見たこともない複雑な化学構造式があったりして、視覚的に威嚇されている感じがして、動揺が走りますね😱🤮🤢

でも、ここで焦ってはいけません。

コアになる化学構造(基本骨格)を意識して覚えておけば楽勝です。(^^)/
今回の論点解説を読み終わる頃には、自然と化学構造式は覚えているはずです。
完全攻略を目指せ!


第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問130

まず基本的な知識に関して復習しておきましょう。


食品中のピロリジジンアルカロイド類に関する情報:農林水産省 (maff.go.jp)

https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/naturaltoxin/pyrrolizidine_alkaloids.html

以下は、農林水産省が優先的にリスク管理を行う対象に位置付けている有害化学物質の最新バージョン(更新日:令和6年6月28日)の概要です。

Grok 2 mini (beta)にお願いしてサクッとmini解説にまとめてもらいました。

薬剤師国家試験で論点が「食品に含まれる有害物質」である場合、ざっくり言って、これらの有害化学物質が主要な出題範囲と思って良いです。

分類の構造を理解して、がつっと勉強してください。(^^)/

詳細は、農林水産省のホームページから情報を得ましょう。


■■Grok 2 mini (beta)


Ref.

農林水産省が優先的にリスク管理を行う対象に位置付けている危害要因についての情報(有害化学物質):農林水産省 (maff.go.jp)

https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem.html


農林水産省が優先的にリスク管理を行う対象に位置付けている有害化学物質

各危害要因の毒性と含有する主な食品


重金属等


  • カドミウム

    • 毒性: 腎障害、骨代謝異常

    • 含有食品: 米麦、大豆、野菜類、頭足類(イカ、タコ)、甲殻類(エビ、カニ)の内臓


  • ヒ素

    • 毒性: 発熱、下痢、嘔吐、発がん性(皮膚、肺、膀胱)

    • 含有食品: 海藻(ひじき)、米


    • 毒性: 子供の神経発達障害、成人の心疾患

    • 含有食品: 様々な食品に低濃度で含まれる


  • 水銀(総水銀及びメチル水銀)

    • 毒性: 胎児期の知覚・聴覚障害

    • 含有食品: マグロ類、クジラ等の上位捕食者の水産物


その他の環境汚染物質


  • 放射性セシウム

    • 毒性: 発がん性

    • 含有食品: 水産物、山菜・きのこ、鳥獣肉


  • ダイオキシン類(コプラナーPCBを含む)

    • 毒性: 精子数減少、発がん性(直腸、肺)

    • 含有食品: 脂肪含有率の高い食品(水産物、畜産物)


  • POPs(残留性有機汚染物)

    • パーフルオロアルキル化合物(PFOS、PFOA等)

      • 毒性: 母胎や母乳への健康影響

      • 含有食品: 水産物


かび毒


  • アフラトキシンM1

    • 毒性: 発がん性

    • 含有食品: 乳製品(汚染された飼料を食べた乳牛の乳)


  • タイプBトリコテセン類(デオキシニバレノール等)

    • 毒性: 消化器系への悪影響、免疫抑制

    • 含有食品: 赤かび病の麦類、トウモロコシ


  • パツリン

    • 毒性: 消化器系、腎臓への悪影響

    • 含有食品: りんご果汁


  • フモニシン類

    • 毒性: 神経管閉鎖障害、発がん性(食道)

    • 含有食品: トウモロコシとその加工品


  • 総アフラトキシン

    • 毒性: 肝臓障害、発がん性(肝臓)

    • 含有食品: 落花生、乾燥果実、トウモロコシ、コメ、香辛料、含みつ糖

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%88%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%B3
第106回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問129
[ E ] アフラトキシンG1

  • オクラトキシンA

    • 毒性: 腎臓への悪影響、免疫抑制、発がん性(腎臓)

    • 含有食品: 穀類、コーヒー豆、果実、ワイン


  • ステリグマトシスチン

    • 毒性: 発がん性(肝臓)

    • 含有食品: 長期貯蔵穀類


  • ゼアラレノン

    • 毒性: 生殖器官への悪影響

    • 含有食品: 穀類


  • タイプAトリコテセン類(T-2トキシン等)

    • 毒性: 消化器系への悪影響、免疫抑制

    • 含有食品: 穀類、豆類


  • 麦角アルカロイド類

    • 毒性: 血管収縮による障害

    • 含有食品: 穀類


自然毒(植物性自然毒、海産毒素)


  • ピロリジジンアルカロイド類

    • 毒性: 肝臓への悪影響、発がん性(肝臓)

    • 含有食品: ハーブティー、はちみつ

第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問130
選択肢1 シンフィチン

  • 下痢性貝毒

    • 毒性: 下痢、吐き気、腹痛

    • 含有食品: 貝類


  • 麻痺性貝毒

    • 毒性: しびれ、麻痺

    • 含有食品: 貝類、カニ等


  • アザスピロ酸

    • 毒性: おう吐、腹痛、下痢

    • 含有食品: 二枚貝


  • シガテラ毒

    • 毒性: 吐き気、温度感覚異常

    • 含有食品: 魚類(特に熱帯・亜熱帯域)


食品の製造過程で生成する危害要因


  • ヒスタミン

    • 毒性: アレルギー様症状

    • 含有食品: サバ、マグロ、魚醤、大豆発酵食品

第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問130
選択肢5 ヒスタミン

  • アクリルアミド

    • 毒性: 神経系への悪影響、発がん性

    • 含有食品: 高温加熱調理された馬鈴薯、野菜、穀類、焙煎コーヒー、ほうじ茶

第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問130
選択肢4 アクリルアミド
第106回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問129
[ A ] アクリルアミド

  • 多環芳香族炭化水素(PAH)

    • 毒性: 発がん性(ベンゾ[a]ピレン)

    • 含有食品: 燻製、直火調理の肉類、魚介類

第106回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問129
[ C ] ベンゾ[a]ピレン

  • クロロプロパノール類(3-MCPD、1,3-DCP)

    • 毒性: 腎臓への悪影響、発がん性(1,3-DCP)

    • 含有食品: 自家製アミノ酸液を含むしょうゆ


  • クロロプロパノール類(3-MCPD脂肪酸エステル、2-MCPD脂肪酸エステル)

    • 毒性: 3-MCPDや2-MCPD生成

    • 含有食品: 精製油脂、精製油脂含有食品


  • グリシドール脂肪酸エステル類

    • 毒性: グリシドール生成(発がん性疑い)

    • 含有食品: 精製油脂、精製油脂含有食品


  • フラン及びフラン化合物

    • 毒性: 発がん性疑い

    • 含有食品: 缶詰、瓶詰、レトルト食品、大豆発酵食品


  • トランス脂肪酸

    • 毒性: 心疾患リスク増加

    • 含有食品: マーガリン、ショートニング、牛・羊の乳や肉


  • ニトロソアミン類

    • 毒性: 発がん性

    • 含有食品: 硝酸塩使用食品、燻製食品、麦芽酒類、発酵食品、たばこの煙

第106回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問129
[ D ] ジメチルニトロソアミン

以下は、今回の問107-130で、論点のメインテーマとされたヘテロサイクリックアミン(HCA)に関する概説です。
ワタクシ的にお勧めのヘテロサイクリックアミン(HCA)に関する概論は、食品安全委員会の以下の報告書です。
薬剤師国家試験での出題傾向が、「1977 ~ 1978に日本で初めて発見された」「Trp-P-1」「Trp-P-2」に限られる傾向があるので、この報告書を読んでおいたほうが、問題の解法へのアプローチの傾向と対策になる可能性が高いです。

食品中に含まれるヘテロサイクリックアミンの安全性評価情報に関する調査報告書【PDF形式:1.89MB】

https://www.fsc.go.jp/fsciis/attachedFile/download?retrievalId=cho20100030001&fileId=001

科学的な見地からは、薬剤師国家試験問題に出題する適合性から考えるとしたら、IQ (2-Amino-3-methylimidazo[4,5-f]quinoline), MeIQx (2-Amino-3,8-dimethylimidazo[4,5-f]quinoxaline), PhIP (2-Amino-1-methyl-6-phenylimidazo[4,5-b]pyridine) などが、発がん性が相対的に高いので、リスク管理の優先度が高いHCAと判断され、HCAが論点なら、出題するのに適切な化学物質かと思います。「Trp-P-1」「Trp-P-2」は、グループ2B (ヒトに対して発がん性がある可能性がある)です。
でも、まあ、(国粋主義なのか何なのか…😅)出題される可能性は低いです。
今後、カイゼンされる可能性はないこともないので、Gemini 1.5 Proにお願いして、国際標準的なHCAの概説をしてもらいました。


■■Gemini 1.5 Pro


食品に含まれる有害物質 / ヘテロサイクリックアミンについて


ヘテロサイクリックアミン (Heterocyclic amines, HCAs) は、肉や魚などの動物性食品を高温で調理する際に生成される発がん性物質の一群です。
HCAsは、肉や魚に含まれるクレアチン、アミノ酸、糖などが、高温 (通常150℃以上) で反応することで生成されます。特に、直火焼き、フライパン調理、揚げ物など、高温で加熱する調理法で多く生成されます。


HCAsの種類


現在までに、20種類以上のHCAsが食品中から検出されています。
その中でも、IQ (2-Amino-3-methylimidazo[4,5-f]quinoline), MeIQx (2-Amino-3,8-dimethylimidazo[4,5-f]quinoxaline), PhIP (2-Amino-1-methyl-6-phenylimidazo[4,5-b]pyridine) などが、発がん性が高く、ヒトへの健康影響が懸念されています。

IQ (2-Amino-3-methylimidazo[4,5-f]quinoline)
Ref. https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/53462#section=2D-Structure
グループ2A (ヒトに対して発がん性がある可能性が高い)
MeIQx (2-Amino-3,8-dimethylimidazo[4,5-f]quinoxaline)
Ref. https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/62275#section=2D-Structure
グループ2A (ヒトに対して発がん性がある可能性が高い)
PhIP (2-Amino-1-methyl-6-phenylimidazo[4,5-b]pyridine)
https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/1530#section=2D-Structure
グループ2B (ヒトに対して発がん性がある可能性がある)

HCAsの発がんリスク


HCAsは、国際がん研究機関 (IARC) によって、「ヒトに対して発がん性がある可能性が高い」(グループ2A) 、または「ヒトに対して発がん性がある」(グループ1) に分類されています。
動物実験では、HCAsを投与された動物で、様々な種類のがん (大腸がん、乳がん、肝臓がん、胃がん、肺がんなど) の発生率増加が認められています。また、ヒトを対象とした疫学調査においても、HCAsの摂取量が多い人ほど、いくつかのがん (大腸がん、乳がん、膵臓がん、胃がん) のリスクが高くなるという報告が数多くあります。


HCAsの発がんメカニズム


HCAsは、体内に取り込まれると、代謝酵素によって活性化され、DNAと結合して遺伝子変異を引き起こすことで、がんを誘発すると考えられています。また、HCAsは、細胞増殖を促進したり、アポトーシス (細胞死) を抑制したり、炎症を引き起こしたりすることで、がん細胞の増殖や転移を促進する可能性も指摘されています。


HCAsの摂取量を減らすには


HCAsの生成量は、調理方法や加熱条件によって大きく異なります。HCAsの摂取量を減らすためには、以下の様な点に注意することが重要です。


  • 低温調理:
    電子レンジ、蒸し器、煮物など、比較的低温で調理できる方法を選びましょう。

  • 加熱時間の短縮:
    高温で加熱する場合は、できるだけ短時間で調理しましょう。

  • 焦げ付きを避ける:
    食品を加熱する際は、焦げ付かないように注意し、焦げた部分は食べないようにしましょう。

  • マリネ液に漬け込む:
    肉を焼く前に、マリネ液に漬け込むことで、HCAsの生成を抑制できるという報告があります。


引用文献


  • Sugimura T, Wakabayashi K, Nakagama J, Nagao M. Heterocyclic amines: Mutagens/carcinogens produced during cooking of meat and fish. Cancer Sci. 2004;95(4):290-9. doi: 10.1111/j.1349-7006.2004.tb03205.x. PMID: 15072588.

  • International Agency for Research on Cancer. IARC Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans. Volume 98: Chemical Agents and Related Occupations. Lyon (France): International Agency for Research on Cancer; 2010.

  • World Cancer Research Fund/American Institute for Cancer Research. Food, Nutrition, Physical Activity, and the Prevention of Cancer: a Global Perspective. Washington, DC: AICR; 2007.


発がん性が高く、ヒトへの健康影響が懸念されている主なヘテロサイクリックアミン


以下は、発がん性が高く、ヒトへの健康影響が懸念されている主なヘテロサイクリックアミン (HCAs) の化合物名とCAS番号、IARCの発がん性分類、関連するがんの種類をまとめた表です。

主なヘテロサイクリックアミン

2-Amino-3,4,8-trimethylimidazo[4,5-f]quinoxaline (MeIQ)
Ref. https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/104739#section=2D-Structure
グループ2A (ヒトに対して発がん性がある可能性が高い)
大腸がん、乳がん
2-Amino-9H-pyrido[2,3-b]indole (AαC)
Ref. https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/62805#section=2D-Structure
グループ2B (ヒトに対して発がん性がある可能性がある)
大腸がん、肝臓がん
3-Amino-1,4-dimethyl-5H-pyrido[4,3-b]indole (Trp-P-1)
Ref. https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/5284474#section=2D-Structure
グループ2B (ヒトに対して発がん性がある可能性がある)
大腸がん、肝臓がん
第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問130
選択肢2
3-Amino-1-methyl-5H-pyrido[4,3-b]indole (Trp-P-2)
Ref. https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/5284476#section=2D-Structure
グループ2B (ヒトに対して発がん性がある可能性がある)
大腸がん、肝臓がん

第106回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問129[ B ] 3-Amino-1-methyl-5H-pyrido[4,3-b]indole (Trp-P-2)

注記:


  • IARCの発がん性分類は、物質の発がん性に関する証拠の強さを示すものであり、必ずしもヒトへの発がんリスクの大きさを表すものではありません。

  • HCAsとがんの関連性については、さらなる研究が必要です。


引用文献



アクリルアミドについても復習しておきましょう。


■■Gemini 1.5 Pro


メイラード反応におけるアクリルアミド生成:アスパラギンとブドウ糖の反応

第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問107-130
選択肢4

メイラード反応は、食品の加熱調理中に起こる、糖とアミノ酸などのアミノ化合物との間で起こる複雑な化学反応です。
食品の褐変や香ばしい風味、食欲をそそる香りの生成に大きく寄与します。しかし、この反応は、アクリルアミドなどの発がん性物質も生成することが知られており、健康への影響が懸念されています。

Ref. Acrylamid.svg
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/c3/Acrylamid.svg/640px-Acrylamid.svg.png

アクリルアミドは、特にアスパラギンとブドウ糖が高温(通常100℃以上)で加熱される際に、メイラード反応の一環として生成されます。以下に、その反応メカニズムを詳しく説明します。


1. シッフ塩基の生成


最初に、ブドウ糖のカルボニル基(C=O)とアスパラギンのアミノ基(-NH2)が反応し、水が脱離してシッフ塩基が生成されます。


2. アマドリ転位


不安定なシッフ塩基は、アマドリ転位と呼ばれる反応を経て、より安定なアマドリ化合物へと変化します。


3. アクリルアミドの生成


アマドリ化合物は、さらに加熱されることで脱水反応や環化反応など、様々な反応経路を経て分解されます。その過程で、アスパラギンからアミノ基が脱離し、アクリルアミドが生成されます。

メイラード反応
Ref. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Maillard_reaction_asparagin.png

アクリルアミドの毒性


アクリルアミドは、国際がん研究機関 (IARC) によって、「ヒトに対して発がん性がある可能性が高い」(グループ2A)に分類されています。動物実験では、アクリルアミドを投与された動物で、様々な種類のがん(乳がん、子宮がん、卵巣がんなど)の発生率増加が認められています。


食品中のアクリルアミド


アクリルアミドは、ポテトチップス、フライドポテト、コーヒー、ビスケット、パンなど、炭水化物が豊富で高温で加熱調理された食品に多く含まれています。


アクリルアミドの摂取量を減らすには


  • 揚げ物や炒め物など、高温で加熱する調理を控え、煮物や蒸し物など、比較的低温で調理できる方法を選びましょう。

  • ポテトチップスなどは、食べる頻度や量を控えめにしましょう。

  • 調理前に、じゃがいもを水にさらすことで、アクリルアミドの生成を抑制できるという報告があります。


引用文献


  • Mottram DS, Wedgwood KS, Dodge SR. Acryl Amide is formed in the Maillard reaction. Nature. 2002;418(6899):747. doi:10.1038/418747a

  • International Agency for Research on Cancer. IARC Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans. Volume 64: Acrylamide. Lyon (France): International Agency for Research on Cancer; 1994.

  • Food and Agriculture Organization of the United Nations (FAO)/World Health Organization (WHO). Health implications of acrylamide in food: report of a joint FAO/WHO expert consultation, Geneva, Switzerland, 25-27 June 2002. Geneva: World Health Organization; 2002.


ワラビの発がん性について


日本では、伝統的な食文化への配慮なのか、厚生労働省や農林水産省が積極的な注意喚起をしていないので、ウェブ上の情報が少ないのですが、食品安全委員会に香港食物環境衛生署食物安全センターのリスク情報があったので紹介します。


香港食物環境衛生署食物安全センター、「ワラビと発がん物質」に関するリスク情報を公表

資料 日付 2014年8月27日

香港食物環境衛生署食物安全センターは8月27日、「ワラビと発がん物質」に関するリスク情報を公表した。概要は以下のとおり。


1. ワラビとは?

ワラビは、Pteridium aquilinumという種及びその多くの亜種からなるシダ植物であり、世界の多くの場所に分布している。

2. ワラビの喫食

人類は古代より食品及びその他の用途としてワラビを採ることを知っていた。報告によると、日本、カナダ、シベリア、米国、中国ではワラビの商業栽培を行い食用として供給している。

動物がワラビを食べた後に様々な疾病を患うことから、ワラビは農場で放牧される動物に危害を与えることが既に知られている。
ワラビを食べた動物の乳から製造された乳製品はワラビ中の化学物質が含まれる可能性がある。
カナダ政府は以前、別の種のシダ植物であるクサソテツの若葉を喫食する人に対し、食中毒を防ぐために洗った後に必ず大量のお湯でゆでるか柔らかくなるまで蒸してから調理するよう助言した。

3. 健康にどのような影響があるのか?

ワラビからは多くの化学物質を抽出することができる。これらの化学物質のうち、プタキロサイドは水溶性が極めて高い化学物質であり、その発がん性が注目されている。ワラビの全ての部分に有毒な化学物質が含まれているという報告もある。

プタキロサイド
第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問130
選択肢3

ワラビのヒトに対する発がん性を十分に証明する根拠は乏しいが、動物に対する発がん性を証明する十分な根拠はある。
このため、国際がん研究機関は1987年にワラビをヒトに対する発がん性が疑われる物質(グループ2B)に分類した。

4. どのようにリスクを軽減できるか?

上述の研究結果に基づき、また、香港市民がワラビを常食しないことに鑑み、我々は消費者に以下のように助言する。

(1) ワラビ製品を食べ過ぎないこと。
(2) ワラビに含まれる有害化学物質の量を減らすためには、適切な処理及び下ごしらえが重要である。

例えば、若葉に含まれる水溶性の有毒化学物質の量を減らすために、まず大量の湯で若葉を15分ゆでるか、又は若葉を10分から12分或いは柔らかくなるまで蒸して湯を捨ててから、加熱調理する。

(3) いくつかの食品に偏って食べることによる自然毒及び一般的な汚染物質の過剰摂取を避けるため、市民は食事のバランスを保つべきである。
英語版は以下のURLから入手可能。

Ref. 食品安全関係情報詳細 (fsc.go.jp)
https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu04100490482


まず、論点整理から始めてみよう。


■■Gemini 1.5 Pro


食品の加熱により生じる主な発がん物質


食品を加熱調理する過程で、いくつかの発がん物質が生成されることが知られています。
ここでは、主な発がん物質をリストアップします。


1. ヘテロサイクリックアミン (HCAs)


  • 生成反応: アミノ酸、クレアチン、糖が、高温 (150℃以上) で加熱されることで生成されます。特に、肉や魚を焼く、炒める、揚げるなどの調理法で多く生成されます。

  • 主な種類:

    • IQ (2-Amino-3-methylimidazo[4,5-f]quinoline)

    • MeIQx (2-Amino-3,8-dimethylimidazo[4,5-f]quinoxaline)

    • PhIP (2-Amino-1-methyl-6-phenylimidazo[4,5-b]pyridine)

    • MeIQ (2-Amino-3,4,8-trimethylimidazo[4,5-f]quinoxaline)

  • 発がんリスク: IARCの発がん性分類では、IQ、MeIQx、MeIQは「ヒトに対して発がん性がある可能性が高い」(グループ2A)、PhIPは「ヒトに対して発がん性がある可能性がある」(グループ2B) に分類されています。動物実験では、大腸がん、乳がん、膵臓がん、白血病などの発生率増加が認められています。

  • 摂取量を減らす方法: 低温調理、加熱時間の短縮、焦げ付き防止、マリネ液の使用などが有効です。


2. アクリルアミド


  • 生成反応: アスパラギンと還元糖 (ブドウ糖、果糖など) が、120℃以上の高温で加熱されることで生成されます。メイラード反応と呼ばれる反応の一種です。ポテトチップス、フライドポテト、コーヒーなど、炭水化物が豊富で高温で加熱調理された食品に多く含まれています。

  • 発がんリスク: IARCの発がん性分類では、「ヒトに対して発がん性がある可能性が高い」(グループ2A) に分類されています。動物実験では、乳がん、子宮がん、卵巣がんなどの発生率増加が認められています。

  • 摂取量を減らす方法: 揚げ物や炒め物など高温加熱を控える、調理前にじゃがいもを水にさらすなどが有効です。


3. 多環芳香族炭化水素 (PAHs)


  • 生成反応: 肉や魚を高温で焼く、燻製にする際に、脂肪が燃焼したり、煙によって食品が汚染されることで生成されます。

  • 主な種類:

    • ベンゾ[a]ピレン

    • ベンゾ[a]アントラセン

  • 発がんリスク: IARCの発がん性分類では、ベンゾ[a]ピレンは「ヒトに対して発がん性がある」(グループ1)、ベンゾ[a]アントラセンは「ヒトに対して発がん性がある可能性が高い」(グループ2A) に分類されています。肺がん、皮膚がん、膀胱がんなど、様々ながんのリスクを高めるとされています。

  • 摂取量を減らす方法: 焦げ付き防止、燻製食品の摂取量を控えるなどが有効です。


4. ニトロソアミン


  • 生成反応: アミンと亜硝酸塩が反応することで生成されます。加工肉製品 (ハム、ソーセージ、ベーコンなど) に多く含まれています。

  • 主な種類:

    • N-ニトロソジメチルアミン (NDMA)

    • N-ニトロソピロリジン (NPYR)

  • 発がんリスク: IARCの発がん性分類では、NDMAとNPYRは「ヒトに対して発がん性がある可能性が高い」(グループ2A) に分類されています。胃がん、食道がん、肝臓がんなどのリスクを高めるとされています。

  • 摂取量を減らす方法: 加工肉製品の摂取量を控える、ビタミンCを一緒に摂取するなどが有効です。


5. その他


  • クロロプロパノール類: 食品の加工や加熱の過程で、糖質とアミノ酸が反応して生成されます。ポテトチップス、フライドポテト、パン、シリアルなどに含まれます。発がん性が指摘されていますが、更なる研究が必要です。

  • フューラン: コーヒー、穀物製品、野菜、果物など、様々な食品に含まれています。IARCの発がん性分類では、「ヒトに対して発がん性がある可能性がある」(グループ2B) に分類されています。


引用文献



はじめましょう。


薬剤師国家試験の薬学理論問題【衛生】からヘテロサイクリックアミン / 食品の加熱と発がん物質を論点とした問題です。


なお、以下の解説は、著者(Yukiho Takizawa, PhD)がプロンプトを作成して、その対話に応答する形でGPT4o & Copilot 、Gemini 1.5 Pro、またはGrok 2 (beta) が出力した文章であって、著者がすべての出力を校閲しています。

生成AIの製造元がはっきりと宣言しているように、生成AIは、その自然言語能力および取得している情報の現在の限界やプラットフォーム上のインターフェースのレイト制限などに起因して、間違った文章を作成してしまう場合があります。
疑問点に関しては、必要に応じて、ご自身でご確認をするようにしてください。

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問107-130【衛生】論点:食品の加熱と発がん物質|matsunoya (note.com)

Here we go.


第107回薬剤師国家試験|薬学理論問題 /
問130

一般問題(薬学理論問題)【衛生】


問107-130
Q. 
食品の加熱により、アミノ酸が関与する反応で生じる発がん物質はどれか。2つ選べ。


選択肢|

1. 1
2. 2
3. 3
4. 4
5. 5


第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問130

■■Gemini 1.5 Pro


衛生|問 107-130


■論点|食品の加熱と発がん物質
この問題の論点は、食品を加熱調理する過程で、アミノ酸が関与する反応によって生成される発がん物質を特定することです。


■解説1|
選択肢の中で、食品の加熱により、アミノ酸が関与する反応で生じる発がん物質は、Trp-P-1 (選択肢2)アクリルアミド (選択肢4) です。


  • Trp-P-1 は、トリプトファン由来のヘテロサイクリックアミン (HCA) の一種で、肉や魚などを高温で調理する際に生成されます。

  • アクリルアミド は、アスパラギンとブドウ糖などの還元糖が、メイラード反応と呼ばれる反応を起こすことで生成されます。


■解説2|


  • Trp-P-1 (3-Amino-1,4-dimethyl-5H-pyrido[4,3-b]indole) は、肉や魚を高温で焼いたり、揚げたりする際に生じる煙や焦げ部分に多く含まれます。IARC (国際がん研究機関) によって、ヒトに対して発がん性がある可能性があるグループ2B に分類されています。動物実験では、発がん性、変異原性が確認されています。


  • アクリルアミド は、120℃以上の高温で、アスパラギンと還元糖が反応することで生成されます。ポテトチップスやフライドポテトなど、炭水化物が多く含まれる食品を高温で加熱した際に多く生成されます。IARC によって、ヒトに対して発がん性がある可能性が高いグループ2A に分類されており、動物実験で発がん性が確認されています。


■結論|
したがって、正答は2と4です。


■補足|


  • 選択肢1 (シンフィチン)
    ピロリジジンアルカロイド (PA) の一種であり、コンフリーなどの植物に含まれています。加熱調理によって毒性が軽減されるというデータはなく、肝障害や肝臓がんのリスクを高めるとされています。

  • アミノ酸由来の発がん物質ではありません。


  • 選択肢3 (プタキロサイド)
    ワラビに含まれる発がん性物質で、ノルセスキテルペン配糖体の一種です。IARCの発がん性リスク一覧のグループ3 (ヒトに対する発がん性については分類できない) に分類されます。

  • プタキロサイドは、アミノ酸由来ではありません。


  • 選択肢5 (ヒスタミン)
    ヒスチジン脱炭酸酵素によってヒスチジンから変換されるアミンです。サバなどのヒスチジンを多く含む魚で、不適切な保存状態によってヒスタミン産生菌が増殖し、ヒスタミン中毒を引き起こすことがあります。

  • ヒスタミン自体は発がん物質として分類されていません。


■Lecture


論点解説1


選択肢1の化合物について


シンフィチン (Symphytine)

第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問130
選択肢1

IUPAC NAME: [(7R,8R)-7-[(E)-2-methylbut-2-enoyl]oxy-5,6,7,8-tetrahydro-3H-pyrrolizin-1-yl]methyl (2S)-2-hydroxy-2-[(1S)-1-hydroxyethyl]-3-methylbutanoate


シンフィチンは、コンフリー (comfrey, 学名: Symphytum officinale) などの植物に含まれるピロリジジンアルカロイド (pyrrolizidine alkaloids: PAs) の一種です。PAs は、植物が自らを守るために作り出す二次代謝産物であり、100種類以上の構造が知られています。シンフィチンは、その中でも肝毒性が高いとされており、ヒトに対する発がん性も懸念されています。


1. 毒性


シンフィチンを含む PAs は、肝臓に対して強い毒性を示します。PAs は、肝臓で代謝され、反応性の高い代謝物 (pyrrolic esters) に変換されます。この代謝物は、DNA やタンパク質と結合し、細胞毒性を発揮します。具体的には、以下の様な作用機序が考えられています。


  • DNA 損傷: PAs 代謝物は、DNA 鎖の切断や塩基の付加を引き起こし、遺伝子変異を誘発する可能性があります。

  • タンパク質合成阻害: PAs 代謝物は、タンパク質合成を阻害し、細胞の正常な機能を妨げます。

  • 肝細胞壊死: PAs 代謝物は、肝細胞を死に至らしめ、肝臓組織の破壊を引き起こします。


2. 発がん性


シンフィチンを含む PAs は、IARC (国際がん研究機関) によって、「ヒトに対して発がん性がある可能性が高い」(グループ2A) に分類されています。これは、ヒトにおける発がん性の直接的な証拠は限定的ですが、動物実験では明らかな発がん性が認められていることを示しています。PAs の発がんメカニズムには、前述の DNA 損傷による遺伝子変異の誘発が関与していると考えられています。


3. ヒトへの影響


コンフリーを含む PAs を含む植物の摂取により、肝静脈閉塞性疾患 (Hepatic veno-occlusive disease: HVOD) をはじめとする肝障害が多数報告されています。HVOD は、肝臓の細静脈が閉塞し、肝臓への血流が阻害されることで起こります。症状としては、腹痛、黄疸、腹水、肝不全などが挙げられます。重症化すると、死に至ることもあります。


4. 加熱による影響


PAs は、比較的熱に安定な化合物であり、通常の加熱調理では分解されません。そのため、コンフリーなどの PAs を含む植物を加熱しても、毒性が弱まることはありません。


5. 規制


コンフリーを含む PAs を含む植物は、多くの国で食品としての販売が規制されています。日本では、2004 年にコンフリーを含む食品の販売が禁止されました。


6. まとめ


シンフィチンは、コンフリーなどの植物に含まれる PAs の一種であり、強い肝毒性と発がん性が懸念されています。通常の加熱調理では分解されず、毒性が弱まることはありません。そのため、コンフリーを含む PAs を含む植物の摂取は控えるべきです。


引用文献


  • International Agency for Research on Cancer. IARC Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans. Volume 100: Pyrrolizidine Alkaloids. Lyon (France): International Agency for Research on Cancer; 2010.

  • European Food Safety Authority (EFSA). Scientific Opinion on Pyrrolizidine Alkaloids in Food. EFSA Journal. 2011;9(11):2406.

  • U.S. Food and Drug Administration. Pyrrolizidine Alkaloids.


論点解説2


選択肢2の化合物について


Trp-P-1 (3-Amino-1,4-dimethyl-5H-pyrido[4,3-b]indole)

第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問130
選択肢2

Trp-P-1は、トリプトファン由来のヘテロサイクリックアミン (HCA) の一種であり、肉や魚などを高温で調理する際に生成される発がん性物質です。その生成、毒性、そしてヒトへのリスクについて、科学的根拠に基づき詳細に解説します。


1. 生成


Trp-P-1は、食品中の遊離トリプトファンとクレアチンが、高温 (200℃以上) で加熱されることで、メイラード反応と呼ばれる複雑な化学反応を経て生成されます。特に、肉や魚を直接火であぶったり、フライパンで焼いたり、揚げたりする調理法で多く生成されます。


2. 物理化学的性質


Trp-P-1は、分子量259.3 g/mol の芳香族複素環化合物です。水溶性は低く、脂溶性が高いという特徴を持ちます。この性質により、Trp-P-1は食品中の脂肪分に蓄積しやすく、調理時に生じた煙や焦げ部分に多く含まれます。


3. 代謝活性化とDNA付加体形成


Trp-P-1自体は、直接的な発がん性を示しません。しかし、体内に摂取されると、主に肝臓の薬物代謝酵素CYP1A2によって代謝され、活性代謝物であるTrp-P-1-N-ヒドロキシルアミンに変換されます。この活性代謝物は、DNAと結合し、DNA付加体と呼ばれる変異原性物質を形成します。DNA付加体は、遺伝子の複製や修復の際にエラーを引き起こし、がんの発症リスクを高めると考えられています。


4. 発がん性


Trp-P-1は、IARC (国際がん研究機関) によって、「ヒトに対して発がん性がある可能性がある」(グループ2B) に分類されています。これは、ヒトにおける発がん性の直接的な証拠は限定的ですが、動物実験では、ラットやマウスにおいて、消化器系がん (大腸がん、胃がん)、乳がん、白血病などの発生率増加が認められていることを示しています。


5. ヒトへのリスク


Trp-P-1を多く含む食品の摂取と、ヒトにおけるがんリスクの関係については、多くの疫学研究が行われてきました。その結果、一部の研究では、Trp-P-1の摂取量が多い人ほど、大腸がん、胃がん、膵臓がんのリスクが上昇することが報告されています。しかし、これらの研究結果には、食生活や喫煙などの他の要因が影響している可能性もあり、更なる研究が必要です。


6. 摂取量を減らす方法


Trp-P-1の摂取量を減らすには、以下の様な方法が有効です。


  • 高温加熱を控える: 肉や魚を焼く際は、焦げ付くほど高温で加熱しないように注意しましょう。

  • 焦げ部分を避ける: 調理時に生じた焦げ部分は、Trp-P-1を多く含んでいるため、食べないようにしましょう。

  • 電子レンジや蒸し器を利用する: 電子レンジや蒸し器など、比較的低温で調理できる方法を選びましょう。


引用文献


  • International Agency for Research on Cancer. IARC Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans. Volume 32: Certain Aromatic Amines, Anthraquinones and Nitro Compounds, Hair Dyes, Colouring Agents and Miscellaneous Industrial Chemicals. Lyon (France): International Agency for Research on Cancer; 1983.

  • Sugimura T, Wakabayashi K, Nakagama J, Nagao M. Heterocyclic amines: Mutagens/carcinogens produced during cooking of meat and fish. Cancer Sci. 2004;95(4):290-9. doi: 10.1111/j.1349-7006.2004.tb03205.x. PMID: 15072588.

  • Sinha R, Rothman N, Salmon CP, et al. Heterocyclic amine intake and risk of cancers of the pancreas and bladder: a case-control study in Uruguay. Int J Cancer. 2001;93(1):13-7. doi: 10.1002/ijc.1288. PMID: 11391575.


論点解説3


選択肢3の化合物について


プタキロサイド (Ptaquiloside) 

第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問130
選択肢3

IUPAC NAME: (2R,3aR,7S,7aR)-7-hydroxy-2,5,7-trimethyl-3a-[(2S,3R,4S,5S,6R)-3,4,5-trihydroxy-6-(hydroxymethyl)oxan-2-yl]oxyspiro[3,7a-dihydro-2H-indene-6,1'-cyclopropane]-1-one


プタキロサイドは、ワラビ (bracken fern, 学名: Pteridium aquilinum) に含まれる天然毒素であり、発がん性を持つことが知られています。ここでは、その化学構造、毒性、発がん性、そしてヒトへのリスクについて、科学的根拠に基づき詳細に解説します。


1. 化学構造と物性


プタキロサイドは、ノルセスキテルペン配糖体に分類される化合物で、複雑な化学構造をしています。水溶性が高く、熱に不安定であるという特徴を持ちます。


2. 毒性


プタキロサイドは、主に骨髄毒性と発がん性を示します。その毒性は、プタキロサイドが体内で活性代謝物に変換され、DNAに結合することで発揮されると考えられています。具体的には、以下の様な作用機序が提唱されています。


  • DNA 付加体形成: プタキロサイドの活性代謝物は、DNA のアデニン塩基と反応し、プタキロサイド-DNA 付加体を形成します。この付加体は、DNA 複製や修復の際にエラーを引き起こし、遺伝子変異を誘発する可能性があります。

  • 細胞毒性: プタキロサイドは、細胞周期を停止させたり、アポトーシス (プログラムされた細胞死) を誘導したりすることで、細胞毒性を示します。特に、骨髄細胞や消化管上皮細胞に対して強い毒性を示すことが知られています。


3. 発がん性


プタキロサイドは、IARC (国際がん研究機関) によって、「ヒトに対する発がん性については分類できない」(グループ3) に分類されています。これは、ヒトにおける発がん性の直接的な証拠が十分ではないことを意味します。しかし、動物実験では、ラットやマウスにプタキロサイドを投与すると、消化器系がん (食道がん、胃がん、大腸がん)、膀胱がん、乳がんなどの発生率増加が認められています。


4. ヒトへのリスク


ワラビは、日本を含む世界各地で食用とされていますが、プタキロサイドの含有量には地域差や個体差が大きいことが知られています。ヒトにおけるプタキロサイドのリスクは、ワラビの摂取量、摂取頻度、調理方法、個人の感受性など、様々な要因によって異なると考えられます。ワラビの摂取とがんリスクの関係については、いくつかの疫学研究が行われていますが、明確な結論は得られていません。


5. リスク低減のための対策


ワラビの摂取によるプタキロサイドのリスクを低減するためには、以下の様な対策が考えられます。


  • 摂取量を控える: ワラビは、大量に摂取しないように注意しましょう。特に、生または加熱不十分なワラビの摂取は避けましょう。

  • アク抜きを行う: ワラビを食べる際には、重曹などを用いたアク抜きを行うことで、プタキロサイドの含有量を減らすことができます。

  • 水にさらす: アク抜き後、水にさらすことで、さらにプタキロサイドの含有量を減らすことができます。


引用文献


  • International Agency for Research on Cancer. IARC Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans. Volume 100: Pyrrolizidine Alkaloids. Lyon (France): International Agency for Research on Cancer; 2010.

  • Smith BL, Seawright AA, Ng JC, et al. Ptaquiloside in bracken fern (Pteridium esculentum) is not responsible for bracken-induced carcinogenesis in rats. Biochem J. 1987;247(1):91-4.

  • Alonso-Amelot ME, Smith BL, Bracken fern (Pteridium aquilinum) poisoning in humans and livestock. J Food Prot. 2002;65(10):1592-8.


論点解説4


選択肢4の化合物について


アクリルアミド

第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問130
選択肢4

アクリルアミドは、ポテトチップスやフライドポテトなど、高温で加熱された炭水化物を多く含む食品に含まれる発がん性物質です。ここでは、その生成メカニズム、毒性、発がん性、そしてヒトへのリスクについて、科学的根拠に基づき詳細に解説します。


1. 生成メカニズム


アクリルアミドは、メイラード反応と呼ばれる、糖とアミノ酸が高温下で反応することで生じる褐変反応の一環として生成されます。特に、アスパラギンとブドウ糖が120℃以上の高温で加熱されると、アクリルアミドが生成されることが知られています。


2. 物理化学的性質


アクリルアミドは、水溶性が高く、無色無臭の結晶性化合物です。水に溶けやすく、加熱すると分解してアクリルニトリルを生成します。


3. 代謝と毒性


アクリルアミドは、摂取後、速やかに消化管から吸収され、全身に分布します。その後、肝臓で代謝され、一部はグリシダミドに変換されます。グリシダミドは、アクリルアミドよりも反応性が高く、DNAと結合して遺伝子変異を引き起こす可能性があります。


4. 発がん性


アクリルアミドは、IARC (国際がん研究機関) によって、「ヒトに対して発がん性がある可能性が高い」(グループ2A)に分類されています。これは、ヒトにおける発がん性の直接的な証拠は限定的ですが、動物実験では、アクリルアミドを投与されたラットやマウスにおいて、様々な種類のがん(乳がん、子宮がん、卵巣がん、甲状腺がん、精巣がん、副腎がん)の発生率増加が認められていることを示しています。


5. ヒトへのリスク


アクリルアミドは、様々な食品に含まれており、日常的に摂取されています。ヒトにおけるアクリルアミドの摂取量とがんリスクの関係については、多くの疫学研究が行われてきました。その結果、一部の研究では、アクリルアミドの摂取量が多い人ほど、子宮内膜がんや卵巣がんのリスクが上昇することが報告されています。しかし、これらの研究結果には、食生活や喫煙などの他の要因が影響している可能性もあり、更なる研究が必要です。


6. 摂取量を減らす方法


アクリルアミドの摂取量を減らすためには、以下の様な方法が有効です。


  • 揚げ物や炒め物など、高温で加熱する調理を控える: 煮物や蒸し物など、比較的低温で調理できる方法を選びましょう。

  • 調理前に、じゃがいもを水にさらす: 遊離アスパラギンの量を減らすことで、アクリルアミドの生成を抑制できます。

  • 焦げ付きを避ける: 食品を加熱する際は、焦げ付かないように注意し、焦げた部分は食べないようにしましょう。

  • バランスの取れた食生活を心がける: 様々な食品をバランス良く摂取することで、特定の食品の摂取量が多くなることを避けられます。


引用文献


  • International Agency for Research on Cancer. IARC Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans. Volume 125: Some Industrial Chemicals and Other Processing By-products. Lyon (France): International Agency for Research on Cancer; 2019.

  • Food and Agriculture Organization of the United Nations (FAO)/World Health Organization (WHO). Health implications of acrylamide in food: report of a joint FAO/WHO expert consultation, Geneva, Switzerland, 25-27 June 2002. Geneva: World Health Organization; 2002.

  • National Cancer Institute. Acrylamide and Cancer Risk. https://www.cancer.gov/about-cancer/causes-prevention/risk/diet/acrylamide-fact-sheet


論点解説5


選択肢5の化合物について


ヒスタミン:食品中の有害物質としての側面

第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問130
選択肢5

ヒスタミンは、アレルギー反応や炎症反応に関与する生理活性アミンとして知られていますが、食品中に高濃度で存在する場合、食中毒の原因物質となることがあります。ここでは、食品中のヒスタミンに焦点を当て、その生成、毒性、関連する規制、そして予防対策について、科学的根拠に基づき詳細に解説します。


1. ヒスタミンの生成


食品中におけるヒスタミンの生成は、主に微生物の活動によって起こります。ヒスチジン脱炭酸酵素 (HDC) を産生する細菌が、食品中のヒスチジン (アミノ酸の一種) をヒスタミンに変換することで、食品中のヒスタミン濃度が上昇します。ヒスタミン産生菌としては、Morganella morganii, Klebsiella pneumoniae, Escherichia coli, Raoultella planticola, Proteus vulgaris などが挙げられます。


2. ヒスタミン食中毒


ヒスタミンが高濃度に蓄積した食品を摂取すると、ヒスタミン食中毒を引き起こす可能性があります。ヒスタミンは熱に安定であるため、通常の加熱調理では分解されず、食中毒のリスクは減少しません。ヒスタミン食中毒の主な症状としては、顔面紅潮、頭痛、めまい、発疹、下痢、嘔吐などが挙げられます。重症化すると、呼吸困難や血圧低下などを引き起こすこともあります。


3. ヒスタミン高濃度蓄積しやすい食品


ヒスタミン食中毒は、ヒスチジンを多く含む魚介類、特に赤身の魚 (マグロ、カツオ、サバなど) やその加工品で発生しやすいため注意が必要です。その他にも、チーズや発酵食品など、ヒスタミン産生菌が増殖しやすい食品でヒスタミン食中毒が発生することがあります。


4. 規制


多くの国では、ヒスタミン食中毒を予防するために、食品中のヒスタミン濃度に関する規制値を設けています。例えば、EU では、魚介類中のヒスタミン濃度の上限値を100 mg/kg と定めています。日本では、食品衛生法に基づき、ヒスタミンを食品中の規格基準が定められている添加物に指定し、魚介類の加工品のうち、鮮度が劣化しやすいもの (かつお節、魚介乾製品、塩蔵魚卵など) について、ヒスタミン濃度の上限値を定めています。


5. 予防対策


ヒスタミン食中毒を予防するためには、以下の様な対策が重要です。


  • 低温管理: ヒスタミン産生菌の増殖を抑えるため、魚介類は新鮮なうちに低温 (4℃以下) で保管することが重要です。

  • 迅速な加工: 魚介類を加工する際は、新鮮なうちに迅速に処理することが重要です。

  • 適切な加熱: 加熱処理は、ヒスタミン産生菌を殺菌する効果はありますが、ヒスタミン自体は分解されないので注意が必要です。

  • 疑わしい食品の摂取を避ける: 外観や臭いに異常がある魚介類や、長期間保存していた食品の摂取は避けましょう。


引用文献



類題

類題にもチャレンジしてみましょう。


第107回薬剤師国家試験 問129

衛生|問 107-129
食品成分の変化に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
■選択肢
1. メイラード反応とは、還元糖とアミノ酸が酵素的に反応し、シッフ塩基及びa-カルボニル化合物を形成する反応である。
2. チラミンは、アミノ酸脱炭酸酵素によりチロシンから生成され血圧上昇作用を示す。
3. 魚の腐敗臭の原因となるトリメチルアミンは、トリメチルアミンN-オキシドが酸化されることにより生じる。
4. トリプトファンは、脱アミノ反応及び脱炭酸反応によって腐敗臭を有する硫化水素を生じる。
5. 糖質が微生物により分解されて、アルコールや有機酸などの有用な化合物が生成することを発酵という。


第108回薬剤師国家試験 問129

衛生|問 108-129
食品中の発がん物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
■選択肢
1. サイカシンは、β-グルクロニダーゼにより加水分解されて発がん作用を示す。
2. アフラトキシンB1は、シトクロムP450によりエポキシ化されて発がん作用を示す。
3. Trp-P-1 は、高温での加熱調理により食品中の核酸から生成する。
4. ベンゾ[a]ピレンは、高温での加熱調理により食品中のアミノ酸から生成する。
5. ジメチルニトロソアミンは、酸性下において、亜硝酸とジメチルアミンとの反応により生成する。


解説はこちらからどうぞ

薬剤師国家試験対策ノート|論点解説 薬学理論問題 衛生(1) 第106回-第109回 50問 powered by Gemini 1.5 Pro, Google AI Studio & GPT4o, C|matsunoya (note.com)


第98回薬剤師国家試験 問123

衛生|問 98-123
食品に由来する発がん物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。
■選択肢|
1. 亜硝酸と二級アミンからのニトロソアミンの生成は、pHが7付近で最も起こりやすい。
2. サイカシンは、体内でβ-グルコシダーゼによって代謝されたのちメチルカチオンを生じる。
3. ベンゾ〔a〕ピレンは、食品の焦げた部分などに含まれる多環芳香族炭化水素の一種である。
4. タンパク質を加熱したときに生成するGlu-P-1は、エポキシ体に代謝されて変異原性を示す。
5. ジャガイモを揚げたときなどに生成するアクリルアミドは、ヘテロサイクリックアミンの一種である。


解説はこちらからどうぞ

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問98-123【衛生】論点:食品に由来する有害物質|matsunoya (note.com)


第101回薬剤師国家試験 問123

食品に由来する有害物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。
■選択肢|
1. ポテトチップスを製造する際の加熱時に、ジャガイモに多く含まれるアスパラギンが糖と反応してアクリルアミドが生じる。
2. 魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、トリプタミンである。
3. マーガリンやショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸は発がん性を示すため、食品中含量の表示が義務づけられている。
4. 魚に含まれる2級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。
5. 輸入ピーナッツと同様に、コウジ菌を用いる味噌・醤油についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。


松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問101-123【衛生】論点:食品に由来する有害物質|matsunoya (note.com)


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第107回薬剤師国家試験|薬学理論問題 /
問130

一般問題(薬学理論問題)【衛生】


問107-130
Q. 
食品の加熱により、アミノ酸が関与する反応で生じる発がん物質はどれか。2つ選べ。


選択肢|

1. 1
2. 2
3. 3
4. 4
5. 5


第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問130

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