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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問107-124【衛生】論点:健康日本21 / 非感染性疾患(NCDs)対策

第107回薬剤師国家試験|薬学理論問題 /
問124

一般問題(薬学理論問題)【衛生】


問107-124
Q. 
図は、我が国のリスク要因別の関連死亡者数を示したものである。リスク要因a~cの組合せとして、正しいのはどれか。1つ選べ。
令和2年版 厚生労働白書より引用


選択肢|

1. 運動不足|高血圧|喫煙
2. 喫煙|運動不足|高血圧
3. 喫煙|高血圧|運動不足
4. 高血圧|喫煙|運動不足
5. 高血圧|運動不足|喫煙


第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問124

こんにちは!薬学生の皆さん。
Mats & BLNtです。

matsunoya_note から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。
苦手意識がある人も、この機会に、薬学理論問題【衛生】を一緒に完全攻略しよう!
今回は、第107回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問124、論点:健康日本21 / 非感染性疾患(NCDs)対策を徹底解説します。

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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問107-124【衛生】論点:健康日本21 / 非感染性疾患(NCDs)対策

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設問へのアプローチ|


第107回薬剤師国家試験の問124(問107-124)では、健康日本21 / 非感染性疾患(NCDs)対策に関する知識を問われました。
日本における主要なリスク要因とそれに関連する死亡者数に関する理解を問う問題です。


第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問124

令和2年版厚生労働白書より引用された、かつて見たことがない積み上げグラフに任意に記載された非感染性疾患(NCDs)による死亡数に関連したリスク要因の第1位から第3位までを特定する問題です。

厚生労働白書を読んだことがありますか?
あるわけないです。
2024年8月現在の最新版は、令和5年版厚生労働白書です。
そして、この問題に引用された図の最新版は、下記のグラフです。

図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2019年)

令和5年度版厚生労働白書 本編図表バックデータ
第2部 現下の政策課題への対応
第8章 健康で安全な生活の確保
第4節 がんなどの生活習慣病(NCDs(非感染性疾患))、アレルギー疾患対策などの総合的かつ計画的な推進
図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2019年)
令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会-|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/backdata/02-08-04-02.html

見ると、問107-124のグラフではない気がしますね。

実は、令和2年版厚生労働白書に記載された図は、以下のグラフです。
旧バージョン(2007年)のグラフが、2022年2月に実施された第107回薬剤師国家試験の薬学理論問題で出題されました。
令和3年版厚生労働白書までは、以下の旧バージョン(2007年)が、健康日本21の科学的根拠資料として引用されているのです。
2022年時点では、15年前の死亡数からの推計値です。
しかも、設問のグラフでは、2007年のデータであるという情報を意図的に消しているように見受けられます。

また、2012年の文献(2022年時点では10年前の文献)である記載も、本来は出典として薬剤師国家試験問題のグラフに記載されることが科学的には正しいお作法ですが、記載されていません。😱

図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2007年)

令和2年度版厚生労働白書 本編図表バックデータ
第2部 現下の政策課題への対応
第8章 健康で安全な生活の確保
第4節 がん等の生活習慣病(NCDs(非感染性疾患))、
アレルギー疾患等対策の総合的かつ計画的な推進
図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2007年)
令和2年版厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/19/backdata/02-08-04-02.html

出典の引用に関して、正しい科学的なデータの取り扱いの教育を受けた薬学生の皆さんは、絶対にマネをしてはいけない性悪な所作を示している問題設計です。🤮🤪

でも、ここで、焦ってはいけません。

薬剤師国家試験問題の原本に慣れることが、薬剤師国家試験の完全攻略のための第一歩です。

日本における2007年またはその12年後の2019年の非感染性疾患と障害による成人死亡について、喫煙・高血圧等の予防可能な危険因子別に死亡数を集計したという切り口は、ある意味、野心的で、健康日本21におけるがん等の生活習慣病(NCDs(非感染性疾患))、アレルギー疾患等対策の総合的かつ計画的な推進の科学的根拠資料としては、斬新かつ興味深い資料です。

死亡数のデータですから、その年に本人同意のもとに、運動不足かどうか、果物を食べているかどうか、アンケートを取っていないことは容易に推定できますが、いつアンケートを取ったのか、細かいことは置いておきましょう。

一見して、2007年の「アンケート調査」とその12年後の2019年の「アンケート調査」とは、プロトコール、母集団もデータセットの作り方も異なり、おそらくそのせいで、示された結果も異なりますが、比較してみてもある意味、面白い。

厚生労働白書に添付のエクセルファイルに記載された図表に用いられた数値から、独自に見やすい表にまとめてみました。
じっくりデータを見てみましょう。

2019年推計では、慢性腎臓病がNCDsに加わり、それとともに、慢性腎臓病に関連した予防可能な危険因子(高血圧、高血糖、過体重・肥満、塩分の高摂取)という視点が追加されました。

2019年推計

令和5年版厚生労働白書 図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2019年)の数値から独自に作成

2007年推計

令和2年版厚生労働白書 図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2007年)の数値から独自に作成

概要がデータから理解できたら、今回の論点とアプローチ方法について確認しましょう。


総合的な論点について


この問題は、日本における主要なリスク要因とそれに関連する死亡者数に関する理解を問うものです。
問題の図表は、特定のリスク要因が各種の非感染性疾患にどの程度影響を与えているかを示しており、リスク要因ごとの死亡者数の規模やその内訳を比較することで、各リスク要因の重大性や影響範囲を評価することが求められます。
この問題を解く際には、以下のポイントに注目する必要があります:

  1. リスク要因の影響の範囲:
    各リスク要因がどの疾患に影響を与えるか、そしてその影響の大きさを理解することが重要です。例えば、喫煙ががんや呼吸器系疾患に強く関連していること、高血圧が循環器疾患に関連していることなどの知識が必要です。

  2. 死亡者数の規模:
    リスク要因別に、関連死亡者数の総数を比較し、それぞれのリスク要因がどの程度重大かを評価します。

  3. リスク要因の組み合わせ:
    選択肢では、異なるリスク要因が提示されており、それらのリスク要因がどの程度死亡者数に寄与しているかを総合的に考慮し、正しい組み合わせを選択する必要があります。


各選択肢の論点について


選択肢1: 運動不足|高血圧|喫煙

運動不足:
主に循環器疾患や糖尿病に関連。
関連死亡者数は他のリスク要因に比べて中程度。
他の要因との相対的な比較が重要。
高血圧:
循環器疾患に強く関連し、関連死亡者数が非常に多い。
他のリスク要因と比較して、影響力が大きい。
喫煙:
悪性新生物(がん)、呼吸器系疾患、循環器疾患に広範に影響。
関連死亡者数が多く、影響範囲が広いリスク要因。


選択肢2: 喫煙|運動不足|高血圧

喫煙:
悪性新生物(がん)や呼吸器系疾患に加え、循環器疾患にも影響。
関連死亡者数が多いが、他のリスク要因との相対的な位置付けが論点。
運動不足:
関連する疾患の種類が限られるが、循環器疾患や糖尿病で一定の影響あり。
他のリスク要因と比較した場合の死亡者数の規模が焦点。
高血圧:
循環器疾患に対する強い影響があるが、他のリスク要因との関係性が鍵。


選択肢3: 喫煙|高血圧|運動不足

喫煙:
影響範囲が広く、関連死亡者数も多い。
他のリスク要因との関連性を踏まえた評価が必要。
高血圧:
主に循環器疾患に関連する死亡者数が非常に多い。
他のリスク要因に対する優先順位の設定が重要。
運動不足:
他のリスク要因と比較して関連死亡者数が少ないが、重要性は維持される。


選択肢4: 高血圧|喫煙|運動不足

高血圧:
循環器疾患に大きな影響を与え、関連死亡者数も多い。
このリスク要因が先に来る場合の全体的な影響が論点。
喫煙:
影響の範囲が広く、死亡者数も多いが、順序による影響の比較が必要。
運動不足:
関連する疾患の範囲が狭いが、総合的な影響を考慮した順位付けが論点。


選択肢5: 高血圧|運動不足|喫煙

高血圧:
主に循環器疾患に関連し、他のリスク要因よりも関連死亡者数が多い場合が多い。
優先度が高いリスク要因としての位置付けが論点。
運動不足:
影響範囲が限定されるが、他のリスク要因との相対的な比較が必要。
喫煙:
影響範囲が広く、関連死亡者数も多いが、順位付けにおいての位置付けが鍵。


これらの論点を踏まえ、正しい選択肢を見極めるためには、各リスク要因の関連死亡者数の規模とその影響の広がりを比較し、相対的な位置付けを判断することが重要です。


はじめましょう。
薬剤師国家試験の薬学理論問題【衛生】から健康日本21 / 非感染性疾患(NCDs)対策を論点とした問題です。


なお、以下の解説は、著者(Yukiho Takizawa, PhD)がプロンプトを作成して、その対話に応答する形でGPT4o & Copilot または、Gemini 1.5 Pro が出力した文章であって、著者がすべての出力を校閲しています。

GPT4oの製造元またはGemini 1.5 Proの製造元がはっきりと宣言しているように、生成AIは、その自然言語能力および取得している情報の現在の限界やプラットフォーム上のインターフェースのレイト制限などに起因して、間違った文章を作成してしまう場合があります。
疑問点に関しては、必要に応じて、ご自身でご確認をするようにしてください。

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問107-124【衛生】論点:健康日本21 / 非感染性疾患(NCDs)対策|matsunoya (note.com)

Here we go.


第107回薬剤師国家試験|薬学理論問題 /
問124

一般問題(薬学理論問題)【衛生】


問107-124
Q. 
図は、我が国のリスク要因別の関連死亡者数を示したものである。リスク要因a~cの組合せとして、正しいのはどれか。1つ選べ。
令和2年版 厚生労働白書より引用


選択肢|

1. 運動不足|高血圧|喫煙
2. 喫煙|運動不足|高血圧
3. 喫煙|高血圧|運動不足
4. 高血圧|喫煙|運動不足
5. 高血圧|運動不足|喫煙


第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問124

■■GPT4o


■論点|健康日本21 / 非感染性疾患(NCDs)対策
この問題は、日本における主要なリスク要因とそれに関連する死亡者数に関する理解を問うものです。


■解説1|


令和5年版厚生労働白書 図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2019年)の数値から独自に作成

- 高血圧:
循環器疾患が原因で推計166,000人、慢性腎臓病が原因で推計30,400人が死亡しており、合計196,400人が高血圧に関連して死亡しています。
- 喫煙:
循環器疾患が原因で推計40,700人、悪性新生物(がん)で推計107,000人、呼吸器系疾患で推計19,800人、その他の非感染性疾患で推計18,200人、外傷で推計500人が死亡しており、合計187,200人が喫煙に関連して死亡しています。
- 高血糖:
循環器疾患が原因で推計47,600人、悪性新生物で推計15,800人、糖尿病で推計8,800人、慢性腎臓病で推計16,900人、その他の非感染性疾患で推計11,700人が死亡しており、合計100,800人が高血糖に関連して死亡しています。
- 高LDLコレステロール:
循環器疾患が原因で推計75,800人が死亡しており、高LDLコレステロールに関連する死亡者数はこの数に限定されています。
- 過体重・肥満:
循環器疾患が原因で推計21,000人、悪性新生物で推計11,700人、糖尿病で推計1,500人、呼吸器系疾患で推計300人、慢性腎臓病で推計5,600人、その他の非感染性疾患で推計11,700人が死亡しており、合計51,800人が過体重・肥満に関連して死亡しています。
- ヘリコバクター・ピロリ菌感染:
悪性新生物(がん)が原因で推計49,300人が死亡しており、ヘリコバクター・ピロリ菌感染に関連する死亡者数はこの数に限定されています。
- アルコール摂取:
循環器疾患が原因で推計1,200人、悪性新生物で推計18,300人、その他の非感染性疾患で推計15,200人、外傷で推計7,100人が死亡しており、合計41,600人がアルコール摂取に関連して死亡しています。
- 塩分の高摂取:
循環器疾患が原因で推計29,500人、悪性新生物で推計4,700人、慢性腎臓病で推計3,900人が死亡しており、合計38,100人が塩分の高摂取に関連して死亡しています。
- C型肝炎ウイルス感染:
悪性新生物(がん)が原因で推計25,100人が死亡しており、C型肝炎ウイルス感染に関連する死亡者数はこの数に限定されています。
- 運動不足:
循環器疾患が原因で推計14,600人、悪性新生物で推計4,900人、糖尿病で推計1,000人が死亡しており、合計20,500人が運動不足に関連して死亡しています。
- 果物の低摂取:
循環器疾患が原因で推計13,300人、悪性新生物で推計5,400人、糖尿病で推計500人が死亡しており、合計19,200人が果物の低摂取に関連して死亡しています。
- 野菜の低摂取:
循環器疾患が原因で推計3,200人、悪性新生物で推計200人が死亡しており、合計3,400人が野菜の低摂取に関連して死亡しています。
- 多価不飽和脂肪酸の低摂取:
循環器疾患が原因で推計3,400人が死亡しており、多価不飽和脂肪酸の低摂取に関連する死亡者数はこの数に限定されています。
- B型肝炎ウイルス感染:
悪性新生物(がん)が原因で推計3,400人が死亡しており、B型肝炎ウイルス感染に関連する死亡者数はこの数に限定されています。

これらのデータは、予防可能なリスク要因が日本における非感染性疾患および障害による死亡に大きく寄与していることを示しており、公衆衛生対策の重要性を強調しています。


1. 高血圧 (196.4千人)
- 主な死因: 循環器疾患
- 高血圧は動脈硬化を促進し、心臓や脳の血管障害を引き起こすリスクが高い。これにより心筋梗塞や脳卒中の発症リスクが増加し、これらが主な死因となっている。
2. 喫煙 (187.2千人)
- 主な死因: 循環器疾患、悪性新生物(がん)、呼吸器系疾患、その他
- 喫煙は肺がんや心臓病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など多くの重篤な疾患と強く関連している。特に肺がんとCOPDは喫煙に直接関連することが多い。
3. 高血糖 (100.8千人)
- 主な死因: 循環器疾患、糖尿病
- 高血糖は糖尿病の主要な原因であり、長期間の高血糖状態が続くと血管の損傷が進行し、心血管疾患や腎疾患のリスクが高まる。
4. 高LDLコレステロール (75.8千人)
- 主な死因: 循環器疾患
- LDLコレステロールが高いと動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患のリスクが増加する。
5. 過体重・肥満 (51.8千人)
- 主な死因: 循環器疾患、悪性新生物(がん)
- 肥満は高血圧、高血糖、高コレステロール血症などを引き起こし、心血管疾患や特定のがん(例: 大腸がん、乳がん)のリスクを増加させる。
6. ヘリコバクター・ピロリ菌感染 (49.3千人)
- 主な死因: 悪性新生物(がん)
- ピロリ菌感染は胃がんの主要な原因であり、長期感染により胃粘膜が損傷し、発がんリスクが高まる。
7. アルコール摂取 (41.6千人)
- 主な死因: 外傷、循環器疾患、悪性新生物(がん)
- アルコールは肝硬変や特定のがん(例: 肝臓がん、食道がん)を引き起こすほか、酩酊状態での事故や外傷のリスクも高い。
8. 塩分の高摂取 (38.1千人)
- 主な死因: 循環器疾患
- 高塩分摂取は高血圧を引き起こし、心血管疾患のリスクを増加させる。
9. C型肝炎ウイルス感染 (25.1千人)
- 主な死因: 悪性新生物(がん)(例: 肝がん)
- C型肝炎ウイルスは慢性肝炎、肝硬変、肝がんのリスクを増加させる。
10. 運動不足 (20.5千人)
- 主な死因: 循環器疾患
- 運動不足は肥満、高血圧、高血糖を引き起こし、心血管疾患やがんのリスクを増加させる。
11. 果物の低摂取 (19.2千人)
- 主な死因: 循環器疾患
- 果物の摂取不足はビタミンやミネラルの不足を招き、動脈硬化や心血管疾患のリスクを高める。
12. 野菜の低摂取 (3.4千人)
- 主な死因: 循環器疾患
- 野菜不足は食物繊維や抗酸化物質の不足を招き、心血管疾患のリスクを高める。
13. 多価不飽和脂肪酸の低摂取 (3.4千人)
- 主な死因: 循環器疾患
- 多価不飽和脂肪酸は心血管系の健康維持に重要であり、その不足は心血管疾患のリスクを増加させる。
14. B型肝炎ウイルス感染 (3.4千人)
- 主な死因: 悪性新生物(がん)(例: 肝がん)
- B型肝炎ウイルスは慢性肝炎、肝硬変、肝がんのリスクを増加させる。

これらのリスク要因は、それぞれ特定の疾病に対する影響を持ち、それが関連死亡者数として表れています。
特に、循環器疾患は多くのリスク要因と関連しており、その予防が重要であることがわかります。
また、喫煙や高血圧、高血糖といった生活習慣の改善が死亡リスクの低減に寄与する可能性が高いです。


■解説2|


厚生労働白書から健康日本21について解説します。


国民健康づくり運動の展開

1. 生活習慣病の現状

- がん、循環器疾患、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などが日本人の死因の約5割を占める。
- 死亡リスク要因は高血圧、喫煙、高血糖などの個人の生活習慣に関連する。

令和5年度版厚生労働白書 本編図表バックデータ
第2部 現下の政策課題への対応
第8章 健康で安全な生活の確保
第4節 がんなどの生活習慣病(NCDs(非感染性疾患))、
アレルギー疾患対策などの総合的かつ計画的な推進
図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2019年)
令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会-|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/backdata/02-08-04-02.html

2. 「健康日本21」の開始

- 厚生労働省は2000年一次予防を重視した「21世紀における国民健康づくり運動」を開始。
- 2003年には健康増進法が施行され、2011年からは「スマート・ライフ・プロジェクト」を展開。

3. 「健康日本21(第二次)」の開始

- 2013年度から「健康日本21(第二次)」を開始し、健康寿命の延伸と健康格差の縮小を目標とする。
- 健康寿命は、2019年で男性72.68年、女性75.38年となり、2010年と比べて男性で2.26年、女性で1.76年延伸。

4. 次期国民健康づくり運動プランの策定

- 2022年9月から次期プランの策定に向けた取り組みを進める。

5. 非感染性疾患(NCDs)対策の国際的潮流

- がん、循環器疾患、糖尿病、COPDなどのNCDsに関して包括的な社会政策の取り組みの国際的潮流がある。
- NCDsの発症や重症化は個人の意識や行動だけでなく、社会環境の影響が大きいため、地域や職場の環境要因を考慮する必要がある。

6. 地域保健対策の強化

- 2012年に「地域保健対策の推進に関する基本的な指針」を改正し、地域のソーシャルキャピタルを活用した健康なまちづくりを推進。
- 2013年に「地域における保健師の保健活動に関する指針」を改正し、行政保健師の保健活動に関する事項を明示。
- 2016年に「保健師に係る研修のあり方等に関する検討会最終とりまとめ」で自治体の保健師の人材育成体制の構築を推進。

7. 熱中症予防

- 2022年に「熱中症対策行動計画」を改定し、熱中症対策の計画的な推進を図る。


■結論|


正しい選択肢は3(喫煙|高血圧|運動不足)です。
ただし、引用された文献のデータが2007年推計であることに注意が必要です。

図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2007年)

令和2年度版厚生労働白書 本編図表バックデータ
第2部 現下の政策課題への対応
第8章 健康で安全な生活の確保
第4節 がん等の生活習慣病(NCDs(非感染性疾患))、
アレルギー疾患等対策の総合的かつ計画的な推進
図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2007年)
令和2年版厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/19/backdata/02-08-04-02.html

2019年推計では、運動不足がリスク要因となった関連NCDsの死亡数は、大幅に減少しました。
当該の推計において、死亡数の年次推移が明らかではないので確定はできませんが、アンケート調査のプロトコールおよび母集団が異なっていることがその理由のひとつであると推察されます。


※ 薬剤師国家試験の問題設計の時点で、引用するグラフと引用文献は、知っているべき衛生学の基礎知識の科学的根拠資料として、薬剤師の国家資格を評価するための基本要件を満たしているか、レビュワーの審査を経ることが常識ではないでしょうか。
引用の仕方が、
『この印籠が目に入らぬか、ここにおわしまするは、厚生労働省で作成された令和2年版厚生労働白書さまのグラフであらせられるぞよ!頭が高い、ひかえおろう!』
では、いかがなものかと。。"(-""-)"


令和5年版厚生労働白書から引用

図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2019年)

令和5年度版厚生労働白書 本編図表バックデータ
第2部 現下の政策課題への対応
第8章 健康で安全な生活の確保
第4節 がんなどの生活習慣病(NCDs(非感染性疾患))、
アレルギー疾患対策などの総合的かつ計画的な推進
図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2019年)
令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会-|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/backdata/02-08-04-02.html

2019年推計

令和5年版厚生労働白書 図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2019年)の数値から独自に作成

2007年推計

令和2年版厚生労働白書 図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2007年)の数値から独自に作成

■補足|


上記の内容を踏まえ、令和5年版厚生労働白書では、今後の国民健康づくり運動の展開には、個人の生活習慣の改善だけでなく、社会環境の整備や地域保健の強化が重要であることが強調されています。


Ref.


令和5年度版厚生労働白書 本編図表バックデータ|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

令和5年度版厚生労働白書 本編図表バックデータ
第2部 現下の政策課題への対応
第8章 健康で安全な生活の確保
第4節 がんなどの生活習慣病(NCDs(非感染性疾患))、アレルギー疾患対策などの総合的かつ計画的な推進
図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2019年)

図表8-4-2 リスク要因別の関連死亡者数(2019年)|令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会-|厚生労働省 (mhlw.go.jp)


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問124

一般問題(薬学理論問題)【衛生】


問107-124
Q. 
図は、我が国のリスク要因別の関連死亡者数を示したものである。リスク要因a~cの組合せとして、正しいのはどれか。1つ選べ。
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選択肢|

1. 運動不足|高血圧|喫煙
2. 喫煙|運動不足|高血圧
3. 喫煙|高血圧|運動不足
4. 高血圧|喫煙|運動不足
5. 高血圧|運動不足|喫煙


第107回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【衛生】 問124

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