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【2023年】うつ病の先に手に入れたもの

2023年3月。人生で初めて”うつ病”と診断されました。
ことの経緯は以前に書いたとおりです。

記事を公開後、周囲から「僕もでした」「私も実は…」など驚くほどメッセージをもらいました。
「表に出していないけどみんな闘っていたんだな…。」と思わざるを得ないと同時に、それだけ身近な病気なのだなと感じました。
中には「身近にうつ病の人がいて、どういう状態かいまいちわからなかったから書いてくれてありがとう。」と感謝されることもあり、それほどこの病気は身近なのに理解が難しい病気なのだな...と感じました。

2023年はこの病と向き合い続けた1年だったので、できる限りこの体験を言語化してみたいと思い書いています。
そしてうつ病というとネガティブな話ばかりに思われがちですが、得たものも多くあります。今回はポジティブな部分にもフォーカスして書いてみようと思いました。


うつ病の回復には段階がある

うつ病には大きく3段階あり、春以降自分は「維持期」を生きていました。詳しくは下記の引用のサイトをご覧ください。

うつ病は病初期(病気の初期段階)→回復期→維持期(安定期)と段階を追って徐々に回復していきます。

うつ病はどんな病気?症状や回復過程の特徴についてわかりやすく解説。

想像されやすいのは、「病初期」と呼ばれる最も症状が深刻な状態のときだと思います。僕の場合は「病初期」「回復期」が短期戦だったので、以前書いた記事のように早く仕事に復帰できました。
しかし、その後の「維持期」の大変さを知らなかったこともあり想像以上に苦しみました。まさに終わりが見えない長期戦といった感じでした。

【4~6月】トラウマを乗り越える闘い

うつ病が風邪などの軽い病気とは違うのは、精神に後遺症が残ることだと思っています。当時の辛かった記憶や、ショックがトラウマとして残りなかなかそれを乗り越えられない状態です。
表向きには元気なものの、鉛をつけられているように動きづらい。
「ある程度元気になって前のように動けるはずのに、なぜか動けない。」
「また病初期に戻ってしまうのではないか。」
「やっぱりうつ病になってしまったら落ちていくだけの人生なのか...?」と何度も自分を疑い、ネガティブになることもありました。

この「維持期」を生きている人は無数にいるんじゃないかと思います。もしかしたら一生向き合っていくものなのかもしれません。

4~6月はそれでも「前を向かなければ…」「休んでいた期間を取り戻さなければ…」となんとか自分を奮い立たせて目の前の仕事に向き合う日々が続いていました。

【7~9月】ワンオペ生活に

そんな最中、7月に入ると前々から様子があやしかった妻が体調を崩してしまい突如実家に帰ることになってしまいました。3歳の息子との2人暮らし。育児、家事、仕事すべてを1人でやらなければいけないワンオペ生活が突如始まりました。そこに子供の体調不良も重なり、仕事は再び完全にストップせざるを得ない状況に追い込まれてしまいました。
張り詰めていた糸がプツっと切れたような感覚で、目の前が真っ暗になりました。
「もう休んでられないのに…」「なぜこんなときに…」「なぜ俺だけが…」
ぐるぐるとネガティブな思考が繰り返されて、当時の記憶がほぼありません。一時は苛立ちの矛先が妻に向いてしまうこともありました。
今思えば病初期に戻っていたのだと思います。

苦難の先に、手に入れたもの

そんな苦難を乗り越えていく中でたくさんの本を読み、人と話しました。
そして得たものも多くありました。

1,他人に執着しない優しさ

アドラー心理学的な話ですが、他人に執着するのを捨て自分の課題に向き合うことが全てだな...と思えるようになりました。「自分だけが頑張ってる…」「あの人は頑張ってない…」「自分は変わらず、相手を変えるには…」と考えている間は自分も他人も誰も幸せにならない。
あれやこれや言ったところで「人はなるようにしかならない…。」と割り切ることも自分のマインドを支える大事な要素ということ。これは仕事や子育てにおいても同じだな…と思います。

2,「つながり」の大切さ

ちょうど為末選手が大事なことを呟いていました。
幸福の三代要素は「没頭」「つながり」「意味」というもの。

これまでは「没頭」と「意味」ばかりを追求していた人生だった気がします。今年は特に「つながり」に支えられた年でした。どんなに辛いときも、ささいな優しさが1人の命を救うこともある。そう実感することが多々ありました。
10月になると妻の体調も回復し、危うかった大切な友人のハワイ挙式にも家族3人で参加することができたのですが、そのハワイをきっかけに家族の絆が強まったような気がしています。これも全て「つながり」があったから。家族3人で最初に眺めたワイキキビーチは生涯忘れません。

3,何にも変え難い原体験

全ての人生経験はアウトプットの源泉になると思っています。僕で言えば今後の映像づくりに必ず生きてくる原体験を手に入れられたと思っています。今回でいえばここまで自分の中で「家族」の存在が自分の精神を大きく左右するものとは思ってもいませんでした。それだけ当たり前のように良き家族に育てられ、支えられてきた人生なのかもしれません。
1つ今後の人生に、映像づくりに大事なテーマをもらえたと思っています。

4,成長を楽しむマインド

つい先日、大谷翔平のインタビューCMを見てて感動してしまい思わずツイートしていまいました。2023年の学び個人的に第一位です。


1mmでも成長したことにフォーカスして、言語化して、振り返る。
2024年は成長を楽しむことに、もっと貪欲になろうと思います。それが走り続けることができる原動力になると確信しています。大谷翔平マインドは全ての人にも同じことが言えると思います。
CMはこちらから。


まとめ

この1年とにかくたくさんの苦難を超える中でも、1つ変わらないことがありました。それは「やっぱり映像が好きだ」という気持ち。幸運なことに今は目指すべき先輩の姿が目に見えています。
それだけ確信を持って好きなものがあることは誇れることだと思うし、目指すべき目標がある状況は生かなさい訳にはいきません。
2024年は、2023年の分たくさんの恩返しをしながら這い上がる1年にしたいと思います。

勝負はここから!




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