見出し画像

備忘録)2021年、バレエの仕事をしてみました

こんにちは、初めて投稿します・・・。今日もお疲れさまです。

ことしもあと数日。1年を通して色んな事がありとても充実していました。それらを書き残しておきたいと思い、投稿してみました。文章、長いです。最後まで読んでいただいた方にはお礼をいいたいので教えてください。渾身のパンフレットを差し上げます。笑

今回はとりわけ仕事の話です。今年9月、ずっと取り組んでみたかったバレエ公演の企画を実施しました。

森下洋子舞踊70年記念 松山バレエ団「ロミオとジュリエット」広島公演

↑タイトルが長いですが、「タイトルをパッと見て理解してもらう」ことを目指した結果こうなりました!笑

A4チラシ-1
チラシの表
(チケットが即日完売したので世に出ていない🥲)
チラシ裏面-1
チラシの裏

私は地方の新聞社の東京支社に勤務しています。東京で情報収集や新しい人・コトと出会い、地元の読者にとって少しでもくらしが豊かになるようにアウトプットをする努力をしています・・・。

今心がけていることは、「毎年1つは『江戸じゃないとできないこと』に取り組む」。昨年は内閣府の防災に関する業務を受託しお堅い仕事もしてみたり。

*ー*ー 話を戻すと

 この事業をするため、1年半前から取り組みを始めていました。地元出身の森下洋子さんの関係で、松山バレエ団さんとはかねて付き合いがありました。2020年3月、感染症が騒がれ始めたころ、舞台は一斉に中止。スタジオパフォーマンスやリハを見学させてもらい、定期的に森下さんはじめ団員さんや裏方の皆さん、舞台をつくる人たちの胸の内を聞かせてもらいました。

それで、色々色々考え、「逆境の今、あえて凱旋公演をしたい。広島公演は20年ぶり。オケも付けて、『本物』の舞台を地元に持ち込みたい。演目は感染症が同じく流行っていた時代の物語『ロミオとジュリエット』で決まり!・・・」と思い立案(妖精が出る系は今じゃなくていいかなと思い)。

社内からは、厳しい反応。もちろん味方になってくださる方は沢山いましたが…。コロナ禍の主催事業は、緊急事態宣言やまん延防止措置が出ていなくても、原則、会場キャパシティの50%程度としていたので、チケット販売だけでは収支が成り立たないことが分かっていました。会社経営も厳しい中、赤字と感染症リスクを背負った企画はそりゃ難しい・・・。それ以前に、「なんで今?」「誰が行くん?」「バレエって何や?ボールとネットのほうか?」と指摘いただきました。

これは、私の反省。「みんな知っていて当たり前」だと思って、机上の空論で話を進めようとしていたし、勝手に想像が進んで周りにうまく説明できなくなってました。今年っきりにならないために、売上もちゃんとあげないと。
本当の目的は、継続的に定期的に、地方でも本格的な芸術を観てもらう機会をつくることだった。森下さんは、県民にとってその象徴でもあった。

そこで、そもそもバレエとは何?、地元のバレエ人口は何人で、およそこんな人たちが来られると考えられる、地方での課題は?など調べて分析することに。
加えて、オーケストラの生演奏はすごい価値あること、プロコフィエフというのは、ロミジュリとは‥何も知らない人にも理解してもらうために俯瞰してみることに。
人に説明するための資料作りに時間を費やすと、どうしてももどかしくなるし少しイライラもしました。笑 でも、新たな発見もたくさんありました。

協賛社の営業もしました。私の心強いお客さんである某食品メーカーさんをはじめ、地元の企業、病院など協賛いただきました。場合によってはバレエ団さんも一緒に営業に回ってくださった。松本さんと仰る方です。いつもありがとうございます。
そのほか、文化庁「ARTS for the future!」にも申請してみました。

ちなみに、チケットは販売開始から5時間で完売。2台の電話と新聞販売所で受け付けましたがパンク(アナログいいね!笑)。座席間隔の問題で700枚強でしたが、即日完売はかなり珍しいことでした。

こだわったのは、編集特集や広報物、無料配布したパンフレット(販売したかったのですが、コロナで会場的にNGに)。

編集特集は記者さんの取材によるもの。阿川佐和子さんと対談もいただいた。読み応え満載。取材立ち合い最高に楽しかった。
読者からの反響もすごかったんです。

画像6
編集特集を2回掲載。左は森下さんのさ舞踊歴70年に迫り、
右は、森下さん×阿川佐和子さん対談「いま 舞台人として」


チラシ・ポスターなど広報物は私担当。それはもう沢山書きたいことはありますが、一緒に取り組んでくださったお蝶先輩の記事が分かり易いのでリンク張り割愛。笑

メーンビジュアルは、場面の一部の写真をダイレクトに使いたかった。
写真から出てきそうな躍動感があるし、森下さんがメーンだけど森下さんだけじゃないという気持ちで。あと、その場面をお客さんが探してくれると思ったから。脚が上がってキマっているポーズよりもその視点を基準にえらびました。
私の希望を汲み取って素敵につくってくださった皆様ありがとうございます。
24ページのパンフレット。森下さんのバレエ人生振り返りや過去の記事満載。あらすじも、バレエ団がつくるハイレベルな内容を、一般の人向けにかみ砕いてみました。

取っ掛かりやすさをつくるために、「エモい」イラストを表紙に置きたくて。それを作ってくださったひろえさん。


感染症下の寂しいことが、来場者数制限の他にもう一つ。持病などがあり会場に行きたくても行けない人が居るということ。配信がバレエ団的に難しかったため、機運を盛り上げるために、クラウドファンディングでグッズも販売。売り上げは地元の文化財団に寄付します。


さて、迎えた当日・・・。


画像3
ホール内。やや密です🙏
画像4

国内外の劇場によくある「キャスト表」もつくってみました。前日、急きょ装飾したのでちょっと手作り感ありますが・・・。

いざ開演。ロミオと~の舞台はペストが流行った中世ヨーロッパ。コロナ禍と重ねた演出に冒頭からぐっときました。広響さんによる繊細な生演奏。感想は長くなるのでまた別の機会に・・・。一緒に立ち会った部長の隣でマスクを濡らしました(泣きました笑)。

オケはオケピに収まらず…。花道にも楽器を置きました。
これが案外、いい味出していた!


画像5

終演後は、まさかの全員スタンディングオーベーション(本当に全員)。初めての光景に驚き続けました・・・。驚いた、、、。


画像7
画像8

地元のTVに映り込んでいました。 洋子さんとツーショットです。笑

(ちゃんとしたツーショットも沢山あるのですが、恥ずかしいのでこれくらいがちょうどいい説)

観に来たこどもが「森下さんより長く踊る!」「私も頑張ってあの舞台に立つんだ」と言っていて🥲おばあちゃんが「冥途の土産」と言っていて🥲
おばはん涙腺ゆるなりました。

私はやはりこの空間は必要だと感じました。小ぶりでしたが、創ることができてよかった。
不要不急の捉え方は人それぞれなので、大きな声では言えませんが、困難な時期もこうした場所を創り続けることを諦めてはいけないと思いました。
前向きに言い換えると、創意工夫でアップデートしていきたいと思いました。

私も思い返すと20年前に広島で、「国民文化祭?」オープニングセレモニーで森下さんの白鳥を観て、心にグッときたのでした。外国人の超絶技巧を観るのも楽しかったし好きでしたが、それらの「驚き」とは少し別のジーンと来る感じ。あれは何でしょか?
結論、うまく言葉にできませんが・・・。阿川佐和子さんに言わせると、それが感動だとのこと。

画像9
9月23日中国新聞朝刊一面

最後に、取材を全般的に担当いただき励ましもいただき、様々な相談にものってもらった編集部さんから当日の朝刊を通してメッセージが。
サプライズです。洋子さんや団員さんが楽屋にも貼ってくださっていた。

話があっちゃこっちゃでまとまりなくすみません。

多方面の尊敬する方たちに出会い、支えてもらい、無事にこのように仕事させてもらいました。胃が痛くなるような苦労も沢山ありましたが、忘れました。笑

この場を借りて、改めて感謝します。

今日のところはこれにて失礼します<(_ _)>おそらく年内最初で最後の更新。みなさま良いお年をお迎えください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?