見出し画像

二拠点生活、3年目の冬。杵と臼で餅つきをした。

年始に餅つきをした。きっかけは夫が納屋から木の臼を見つけたことだった。我が家が週末を過ごしている古民家シェアハウスには、納屋がある。昔、家主の方が農業をしていた頃の道具が色々残っており、雑然とした場所だ。

納屋の奥から臼を見つけ出し「これで餅つきをしたい」と夫が言ったときは、正直、うわっ、め、めんどくさい!と思ってしまった。お餅を自分でついたことなんてないし、工程が壮大すぎて、とても我が家だけでできそうもない。私は休日はゆっくりしたいのだ。


餅のことはすっかり忘れた頃に、古民家シェアハウスのメンバーで餅つきをする話を夫がまとめてきた。自分から飲み会とか企画しないタイプなのに。餅つきに夫は本気だった・・・。

微妙に気が進まなかったけど、結論、餅つきは最高だった。
つきたてのお餅の美味しさは格別だったし、みんなで餅をついた時間は楽しくて、ああ、またやりたいなあ、と思う。

2拠点生活も3年がそろそろ経つけど、まだまだ新しい愉しみに出会える。備忘録もかねて書いておこう。

もち米を浸す→蒸す→つぶす


もち米は前日から浸水しておいた。今回用意したのは2升。お米20合程度だ。あと臼と杵も前日から水に浸した。水を吸わせることで、木が割れにくくなるらしい。

当日はまずはお米を蒸すことからスタート。蒸し器にふかし布をしいて、その上にもち米をいれる。

ところどころにふわっと空気をいれるのがポイント…と教えてくれたのはシェアハウスの料理研究家の方。今回その方に教えてもらいながら、一緒に準備させてもらった。蒸し器を重ねたら、庭に準備しておいたU字溝のかまどにかけた。

30分ほど蒸したら、臼にうつして、熱いうちに米を押し潰していく。さあ、ここからが本イベントの醍醐味、餅つきタイムだ。

もちつきは、ワルツで


「餅つきは3拍子でやるといいよ」と教えてもらい、なぜか「ふるさと」を歌いながら餅をついた。

うーさぎ、おーいし、かのやまー
こぶなつーきし、かのかわー

これが不思議と息がピッタリ合う。歌うのをやめたら、途端に振り上げた杵と杵がぶつかってしまった。初対面の人同士も、この歌を歌いあうと、すぐに息が合っていた。

餅つき合コンやったら、いい出会いになるんじゃなかろうか・・・。個人的に、将来の夢の一つが「お見合いおばさんになること、しかも田舎を舞台にして」なのだが、これはいける企画に出会ったかもしれない。

猛スピードで餅が消えた

そうしてつきあがったお餅は、形を整えてもち粉をかける。さらに一口大にし、味付けをしていく。ここらへんのオペレーションが壮絶すぎて、写真が1枚も残っていない。お腹を空かせた子供たちの圧と、お餅固まっちゃうかも!という謎の焦燥感で、みんなで夢中になって餅の仕上げをした。

今回はこんなラインナップ。どれも美味しかったけど、特に大根のからみ餅!これをお雑煮にいれると、みぞれ煮風になって2度楽しめた。

・あんこ餅
・黒胡麻きな粉餅
・赤い大根のからみ餅
・納豆餅
・雑煮
・お汁粉

とにかく、つきたてのお餅は、もう、めちゃくちゃ美味しかった・・・!
柔らかさ、新鮮さが市販のお餅と全然違う。もう永遠に食べられそう!!

美味しい美味しい!とみんなで、たらふく食べて、猛スピードで餅が消えて大笑いだった。笑う門には福来る、餅つく角には笑顔来るだ。(夢中になりすぎて、お餅自体の写真を撮り忘れた。不覚。)

餅つきは、古代は神事でもあったらしいが、共同体の絆を深める重要な催しでもあったという。市販のお餅を食べて育った私のDNAにもどこかでその記憶が残っているのだろうか。仲良くなりたい共同体?がある方は、一度餅つきをしてみるをついてみるといいかもしれない。

この記事が参加している募集

つくってみた

やってみた