松下 慶太

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松下 慶太

専門はメディア論、ソーシャルデザイン。 デジタルノマドやワーケーションなどモバイルメディア時代のワークプレイス、ワークスタイルを研究。企業・地域連携プロジェクトも多数手がける。詳細プロフィール→ https://www.matsushita-lab.com

マガジン

  • ワーケーション・デジタルノマドと働き方の未来

    ワーケーションやデジタルノマドがもたらすワークスタイルやライフスタイルの変容について主にメディア論の視点から書いていきます。

  • デジタルノマド事例研究

    備忘録的に世界のデジタルノマド記事などを要約していきます。 今年は中国からの研究生と一緒に中国の記事を日本語でお伝えしていきます。

  • インターネット・コミュニケーション論

    関西大学社会学部・秋学期開講「インターネット・コミュニケーション論」の講義内容です。

  • matsu-lab活動

    • 63本

    関西大学社会学部メディア専攻・松下ゼミのさまざまな活動の紹介やそれを通して学んだことなどを掲載していきます。

  • メディア・コミュニケーション論

    実践女子大学人間社会学部で開講している「メディア・コミュニケーション論」の講義ノートです。授業で話した内容はこちらに書かれています。 ソーシャルメディアに焦点を当てつつ、メディア論の基礎から、理論や歴史と現代社会のさまざまな事例と結びつけつつ解説しています。

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プロフィール

関西大学社会学部教授 1977年神戸市生まれ。博士(文学)。京都大学文学研究科、フィンランド・タンペレ大学ハイパーメディア研究所研究員、ベルリン工科大学訪問研究員、実践女子大学人間社会学部などを経て現職。2016年実践女子大学ベスト・ティーチング賞。2020年度テレコム社会科学賞入賞。 専門はメディア・コミュニケーション、コミュニケーション・デザイン。研究テーマは、(1)コワーキング・スペースやテレワークなど働く場所・働き方、(2)ソーシャル・メディアを中心とした若者のメ

    • デジタルノマドを受け入れる・獲得する準備はできているか?

      日本でもデジタルノマドへの注目が高まってきています。2023年8月には日本デジタルノマド協会も立ち上がりました。松下も顧問として末席に加えさせていただいております。英語での論文や書籍など研究領域でもワーケーションよりもデジタルノマドをキーワードにしたものをよく目にします。 デジタルノマドというとバックパッカーでフリーランスのしごとをしている人というイメージが強いかもしれません。しかし近年はそうしたイメージとは異なります。 ワーケーションは日本的な視点だと2-3泊を想定して

      • ワーケーション事業で考えたいポイント

        ワーケーション事業での相談が増える時期?になりました。いろいろな地域での取り組みが展開されること、楽しみです。お話を聞いたり、話たりするなかで改めて地域でのワーケーションの価値や意味を考えています。 「冷静と情熱のあいだ」ではないですが、こうした図が描けるのかなと感じています。都市部とは極端に一言でまとめると「東京=中心=集積」です。その逆は「地方=辺境=分散」と置けそうです。 中心をつくり、そこに多くの人が集まることでアイデアの創造や新しいビジネスのチャンスがあります。

        • 「一肌脱ぐ」ワーケーション

          MALL(経営学習研究所)のお声かけで静岡でワーケーションについてお話しさせていただく機会をいただきました。MALL、静岡市役所並びに関係者のみなさまに感謝いたします。 今回の自分の話でキーワードとして挙げさせていただいたのは「一肌脱ぐ」ワーケーションでした。これまでも一旗あげる(=新規事業や起業)、一皮むける(=ストレッチや修羅場経験での成長・学習)という言葉はありました。多分ワーケーションという文脈ではこれらに加えて「一肌脱ぐ」ということはウェルビーイングやSDGsなど

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          ホットクックとワーケーション

          ワーケーションの今後 今年に入ってオフィスへの回帰が見られるなかでワーケーションは今後どうなるのか?ということをよく聞かれます。 確かに2020年以降、日本のさまざまな地域でワーケーションが注目され、盛り上がりました。2023年以降も(オフィス回帰と入れ替わるように)インバウンドの回復、またデジタル田園都市国家構想やテレワーク・ワーケーション官民推進協議会などの動きも見られます。 しかし、ワーケーションは無くならないけどそれがあまり可視化されなくなることが一番の普及かな

          ホットクックとワーケーション

          マデイラ島とデジタルノマド

          マデイラ島は大西洋上にあるポルトガルの島でデジタルノマドの受け入れを積極的に行なっているエリアです。コロナ禍のなかで特にここPonta do Solが打ち出した「デジタルノマド村」はさまざまなメディアに取り上げられ有名になりました。 Ponta do Sol 島の南岸にあるPonta do Solに1週間滞在してきました。こちらの村は徒歩で15-20分もあればだいたい行ける範囲に収まります。村のコワーキングスペースは文化センターに併設されていて無料です。食事などお店はそこ

          マデイラ島とデジタルノマド

          スキル社会からスペック社会へ?

          卒論や報告書をまとめていく時期になってきました。学生のみなさんの調査や、考察・分析をなるほどなぁと思いつつ拝見しています。 取り上げているテーマはファンやミスコン、マッチングアプリ、若者の意識などさまざまなですがひとつの特徴を敢えて見出すなら「ハイスペック」の捉え方があるのかなと思います。 タイムリーに以下のような記事が出ました。 書かれているようにわたしたちは「個人としての企業家」として人的資本(スペック)を高める競争に駆り立てられています。ここで言うスペックはかつて

          スキル社会からスペック社会へ?

          デジタルノマド的社員(DNE: Digital Nomadic Employees)への注目

          最近はデジタルノマドについての原稿やトークが続いたので簡単に思っていることをメモ。 足元では海外からの観光者が戻ってきつつあるという感触もあり、そちらの推進、対応が優勢されているのもあるでしょう。一方でそれだけでよいのかという話です。 MBOの調査ではアメリカのデジタルノマド推計として2019年に730万人だったのが2020年には1009万人、2021年には1550万人と年々40%以上の増加率を見せています。 各国ではデジタルノマド・ビザの発給なども進んでいるのもありま

          デジタルノマド的社員(DNE: Digital Nomadic Employees)への注目

          論文に見る海外デジタルノマドとワーケーションの類型

          日本ワーケーション協会の交流会イベントで という論文を読みました。現時点で一番新しい海外デジタルノマドとワーケーションの類型を見るレビュー論文ではないかと思います。論文の内容について備忘録的に。 この論文を「肴」にじゃあ日本だとどうなんだろうとか、あの地域の事例で考えると…など骨太な議論ができました。ついつい目先のTo Doをこなすことに注力してしまいます。もちろんそこからの気づきも多くありますが、同時に論文をもとに考えるといった形で思考を巡らせることも大事だなと思います

          論文に見る海外デジタルノマドとワーケーションの類型

          オンサイト・オフサイトの意味

          メディア論の始祖とも言えるM. マクルーハンはメディアは「人間の拡張」だとしています。逆に言えば、人間の身体、精神、感覚などを拡張する人工物はどれもメディアとなります。 オンサイト(対面)にはこれから2つの側面が出てくると思います。ひとつはオンラインと隔絶された経験としてのオンサイトです。もうひとつはオンラインと接続され、融合したオンサイトです。前者は隔絶オンサイト(Isolated Onsite)、後者は融合オンサイト(Merged Onsite)と言えそうです。 Is

          オンサイト・オフサイトの意味

          DoやBeとしてのワーケーション

          自分用のメモ 観光はSight-seeing、すなわち「see(見る)」ですが、J. アーリの『The Tourist Gaze(観光のまなざし)』 などでも取り上げられるように「Gaze(観る)」でもあります。 「観る」はその対象を注意深く見たり、意識して見ることに加えて、そうした見方そのものを見ることでもあります。あるいはJ. アーリの言うように「観る」は社会的に構築されたものとも言えます。 こうした考え方はワーケーションにも適応できるのかなと思います。それは「観る

          DoやBeとしてのワーケーション

          中国におけるフリーランス事情

          研究生と進めるこの企画。今回は以下の記事を要約してくれました。 網易数読.“自由職業後,我開始羨慕996了”. 自由会客庁.2022-05-25. キーワード:フリーランス(自由職業者)、出勤(上班) 若者は働くのが嫌いで、自由を求める 一世代前の人から見れば当たり前のことである出勤が、数多くの若者から見ればつまらないと感じるのである。 卒業したばかりものの、もう出勤したくない若者も少なくない。ただし、出勤したくないとは働きたくないという意味ではなく、フリーランスで生計

          中国におけるフリーランス事情

          中国初のデジタルノマド・コミュニティ

          中国におけるデジタルノマド研究をしている大学院の研究生(呉蔚然さん)と一緒に事例を少しづつ集めています。ここでは備忘録的に中国語リソースを日本語でまとめながら、中国の動きを紹介していければと思います。 今回は湖州学習平台.“郷村振興|湖州有個DNA”.学習強国.2022-03-08.を日本語にまとめてくれました。 キーワード デジタルノマド(数字游民)、田舎づくり(農村振興) 2021年12月に安吉デジタルノマドコミュニティ(Digital Nomad Anji、省略

          中国初のデジタルノマド・コミュニティ

          これからの共創をつくり出す -Co-creation Tool-

          先だって上田信行先生からお声かけいただき、関西大学梅田キャンパスで三宅さん、いわたさんのこちらの書籍の出版を記念してのワークショップに参加させていただきました。少し前に関西大学のゼミと同志社女子大学のゼミとで合同でワークショップをしたときにふとしたご縁で今回のイベント開催につながったようです。 本書はこれまでもさまざまな共創の場、およびそのためのツールをつくってきたお二人の極意が分かりやすい言葉で書かれています。ぜひお手に取ってみてください。 共創のためにファシリテーショ

          これからの共創をつくり出す -Co-creation Tool-

          課題を「解消」以外の述語から考えてみる

          4月がスタートし、授業も本格的に始まりました。2022年度もゼミを含めて複数のPBLを担当しています。また関西大学では「プロジェクト学習」という科目で、鳥取をフィールドに地域で働く・生きることをテーマにした集中講義(フィールドワーク)に取り組みます。 こうしたPBLでは課題解決型授業とも言われます。それはProject Based LearningというよりもProblem Based Learningの意味合いが強いものです。 これまでのPBL経験でさまざまな提案を見て

          課題を「解消」以外の述語から考えてみる

          ステージとモード

          ワーケーションや居住地制限撤廃など柔軟な働き方についてさまざまなところでお話させていただいたり、書かせていただくことが多くなっています(機会をいただき感謝です)。その中で繰り返し強調するのはオフィスか自宅か、学びと働く、旅と仕事など二者択一ではなく「どちらでもある=重ねる」ことです。 例えばいま研究を続けているワーケーションについては自分は次のように説明しています。 他にも新聞で中原先生@立教大はリスキリングや複業・副業を含めて、働くと学ぶを次のように「ながら続ける」こと

          ステージとモード