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孤独こそが「新世代標準」です

僕たちは今、かなり奇妙な時代を生きています。

まず、日常から偶発的な人との出会いが消え去ってしまいました。考えてみれば買い物から娯楽まですべて家の中で完結するようになったのですから、当たり前と言えば当たり前のことです。

また、男女が出会うのも以前より難しくなったような印象を受けます。生涯未婚率の増加は恋愛の自由化の影響とされていますし、僕も長らくそう思ってきたのですが、実はネットの影響が大きいかも知れないな、と最近では思っています。ネットというのは基本的に一人でコンテンツを消費する媒体です。テレビや映画のように他人と一緒に視聴することは滅多にありません。ですから恋人同士で一緒にテレビや映画を観る必然がもはやないのです。また、1日は24時間と決まっていますから、このうちの4、5時間がネットに流れたら、男女の出会い以前に、そもそも人との接触が減ってしまいます。

どの先進国でも長い期間を独身で過ごす人が急激に増えています。特に日本では男性の生涯未婚率が20%を超えましたが、この数値は未だ上昇傾向にあります。2035年には男性で29%、女性で19.2%に達するようですが、果たしてこれで止まってくれるのでしょうか? アメリカやカナダでもIncel(非自発的独身者)が不穏な動きを見せていますが、独身者は増える一方なのです。

孤独が新しい普通になった

さて、こうして未婚者が増えていけば、当然のことながら孤独に苛まれる人が激増します。2010年にAAAP(American Association of Retired Persons)が発表した調査によると、45歳以上のアメリカ人のおよ35%が慢性的な孤独感を訴えています。この10年前の調査では20%だったので、10年で10%も増加しているということになります。

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