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ふたりのことばが染みついている

一年ぶりに両親に会った。年末に帰省する予定が子どもの風邪で流れ、新型コロナウイルスが始まり、そうこうしている間に一年経ってしまった。

宮城県から、私の住む長野県に遊びに来てもらった。

久しぶりに一緒にいると、ふたりの口癖がなつかしく思えた。よくしゃべる両親だ。結婚するまで気づかなかったけれど、二人は声が通る。わたしもよく「声が通る」と言われるけれど、腹から声を出すひとが、生まれた時から周りにいたからかもしれない。と35年目に気づいた。

根本的に、しゃべることで、誰かに喜んでもらうのが好きなんだとおもう。やっぱり、楽しくしゃべっていれば、楽しくなってくる。

最近、つくづく親のしゃべり方に似てきたと思う。ふと息子にかけた言葉が「あ、今の母っぽいな」と思ったり。何かを説明するときに「今の、父の口癖だな」と思ったり。夫は、同じしゃべり方をしている私と両親の睦ぶ様子をどんなふうに見ていたんだろう。




目に触れられず流れていく宙ぶらりんなローカル情報を囃し立てて、自分の住む地域ってなんかいいな、誇らしいな、暮らしやすいな、と感じられる循環を作り出したいと思っています。(team OHAYASHI細川敦子)