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『失敗社員』が語るスタートアップ社員のキャリアとお金

こんにちは。
ゆう(@matsu_marketer)と申します。

私は社会人7年目で、新卒約2年間をマーケター兼アプリディレクターとして、その後の約5年間をスタートアップ企業の1人目社員としてコーディング以外の仕事全てを経験し、上場という夢を追いかけたものの、途中で敗れ、先日退職した人間です。

最近はスタートアップ企業もだんだんとメジャーというか、『魔境』感は減ってきているように思いますが、なんとなくキラキラした代表の存在だったり、成功した生き残りの社員の話が多く、

私のような「失敗で終わった社員の話」は世の中に少なく、「成功者バイアス」がかかった話が多いことに問題意識を感じています。

※ここでいう失敗は、スタートアップ企業にて上場などの一つのゴールまで創業者と一緒に走れず、途中離脱をしたことを指します。

本記事では、約5年スタートアップ企業を経験した私が、スタートアップ企業について、実際どうか?という点や、入ってみてどうだったのかを紹介していきます。

また、これからスタートアップ企業に転職してみたいと考えている人に対して

・こんな人は向いている
・こんな会社は気をつけた方が良いかもしれない
・こういう会社に入ると良い

という話をしてみます。

最後に気になるお金の話も書きました。

わかりやすく画像をたっぷり使って記事を書きましたので、ぜひ最後まで読んでもらえると嬉しいです。

(ついでに「いいね」をポチッとしてもらえると5年間が報われると当時にきっと拡散されるので救われる人が増えると思います…!)

追記:たくさんの方に読んでもらえるようになりました!ぜひTwitterなどで感想を頂けますとすごく嬉しいです!!

■なぜ退職したか

私が何者か?を記載しておきます。興味がないぜ!という人は、次の『スタートアップ企業に入社するということ』までジャンプしてください。

まず、スタートアップ企業に関する記事で2012年に公開された有名なもの1つを紹介します。

刺激的なタイトルなのですが、内容にはこんなことが書いてありました。

1. 初期メンバー
2. 指示待ちで自主性がないタイプ
3. いつまでも出世しないタイプ
4. アーティストタイプ
5. 型にはまったタイプ

上記に当てはまる社員は解雇するべきである。
(省略)
□初期メンバー
恐らく多くのスタートアップは予算の関係で立ち上げや会社の初期に雇うのは若くて経験が少ない分給料が安いが勢いがあって、何でもやってくれるタイプのスタッフであろう。

そして彼らは、新しい会社に大きな期待と興味を持ち、自身の経験を積む為にもどんな仕事にも文句を言わず、がむしゃらに頑張ってくれるだろう。

しかし残酷な事に、会社が成長期に入ると、彼らの会社にとってのバリューが急激に下がってしまう

会社が成長すると予算に余裕が出来て、それぞれの業務に対して豊かな経験のある優秀なスタッフを雇う余裕が出てくる。そして初期に様々な業務をこなしてくれていたスタッフは、成長期に入社した優秀なスタッフで構成され始めたチームについて来れなくなる。

例えばロケットが噴射する時に必要とされる装置と軌道に乗せるために利用される装置が異なるように、成長期に必要なのは成熟した組織での経験豊富なエキスパートであり、そのエキスパート達が会社を引っ張り成長させてくれるのである。

Microsoftへのバイアウトを成功させた
YammerのUX ディレクター
Cindy Alvarez氏
価値が出ない期間に入ったということだと理解してます

私の簡単な紹介になりますが、とあるスタートアップ企業に何でも屋の若手として入社して、あらゆることに興味と熱量をもって取り組み、自分の専門領域を定めず越境しながらやっていました。

上場するんだという夢と希望を持って、途中の理不尽には全く目もくれずに毎日仕事に明け暮れていました。

(まさに先ほどの記事でいうところの「初期メンバー」に該当する人間でした)

気持ちとしては、社歴も長く、広範囲に守備範囲を持っていたため、社内で活躍できる幅は広かったですし、社内の信頼も厚かったと思いますし、SOも多くもらっていたので続けるメリットもあったのですが。

色々な会社内の組織的な問題を解決できなかったり、ある程度の役職を担うようになってから仕事がうまくできない時間が長くなり、自分が機能していないと感じたため、悩んだ結果、会社から離れる意思決定をしました。

■スタートアップ企業に入社するということ【リスクとリターン】

私がどういう人間かを少し知ってもらったところで、本題に入っていきます。

スタートアップに入社する際には、『どこまで自分がリスクテイクできるか?』というところで考えるとわかりやすいと考えています。

また同時に、自分にとって『何がリスク』で、『何がリターンになるのか』など、正しく理解しておくのが必要だと考えています。

(これは別にスタートアップに限らずですが。)

ここから私目線でのリスクとリターンを一つずつ紹介します。

リスク1:給与が下がるケースが多い

これは気になる人が多いと思いますが、給与は減るパターンが多いのではないでしょうか。

また、月給は近くても賞与がなかったり、みなし残業制度だったり、そもそもの給与テーブルが上がりにくかったり、福利厚生がなかったりします。

SOが条件に入ってくるケースも多いと思いますが、SOは上場したらもらえるよ!というものなので、SOはあまり期待しない方が良い代物だと僕は思ってます。

(今この仕組みを変えよう!としているスタートアップ企業もあります。頑張ってほしい!)

給与があまり変わらないケースの場合は、あなたがCXO待遇で入社する場合か、スタートアップと言ってるだけで、結構大きくなっているベンチャー企業の場合の2択だと思います。

個人的にはどうせスタートアップいくなら変に整ってるフェーズよりも出来たてほやほやに行った方が楽しいと思ってる派なので、『給与は下がると思って飛び込んだ方が幸せ』と考えてます。

リスク2:仕事時間が増える

今は比較的管理されているというか、頭脳労働が多いため、時間で凌駕する企業は少ない一方、平均的には仕事の時間は多いと思いますし、何より「仕事が好きな人」が集まるので時間が伸びやすいと考えています。

ここで言いたいことは『仕事が好きな人じゃないとしんどいだろうなー』というところです。

スタートアップ企業は仕事が好きな人が集まるし、逆にいうと集まるべき場所なので、変に『ワークライフバランスが…』とか言ってる人が多いスタートアップ企業は少し恐怖を覚えますね。(あくまで主観ですが)

リスク3:特にキャリアが不安定である

スタートアップが不安定なのは良いとして、特に影響を受けるのはキャリアだと思っています。

企業として不安定な例を紹介すると例えば、、、

・今日は右に行くって言ったたけど、明日は左に行くようになる
・組織体制や人の配置がコロコロ変わる
・人の入れ替わりも激しい
・売り上げも少しの変動で全体に与えるインパクトが大きい
・色んな人が入ってきて、一気に組織が壊れる
・市場環境の変動で一気に盛り下がる(もちろん逆もある)

組織の不安定さは個人の不安定さとほぼ同義です。

この恐怖は正直体感しないとわからないと思いつつ、この文章をみて『怖いぜ』となった人は飛び込むのは辞めた方が良いかもしれません。

リスク4:鬱病が多い

スタートアップ企業はハードシングスが多いので、鬱病になる人が多い気がしてます。

これは色々要素があって

  1. 本来スタートアップに合ってないのに入社したパターン

  2. 頑張りすぎたパターン

  3. 人間関係が難しかったパターン

くらいに収束するかなと思ってます。

1つ目が特に不幸で、このnoteで1人でもそういう人が減ったらいいなと願ってます。

また、3つ目は人数が少ないから少ないのでは?と思いガチですが、「うまく行かないことが多いと雰囲気が悪くなる」「代表の意向が強くなる」「1人の影響が強く簡単に崩壊する」ことが多く問題になることが多いと感じてます。

逆に人材の流動性が低すぎるのも怖いです。人と人とのハレーションが起きないようなカルチャーになっているので、馴れ合っているだけなのではないか?という疑問が湧いたりします。

人の問題はどの会社にとってもどのステージでも難しい。。

(また、うつ状態になった自分が復帰するまでにやったことを書いた渾身のnoteがあるので、もし良かったらこのnoteの後に読んでみてください)

リスク5:専門性が身につかない

これはキャリア的な問題の話です。
最初の話ではないですが、スタートアップの初期社員はどこかで切り離されると思った方が良いです。

そして、その初期社員がやることというのは、落ちているボールをひたすら拾うことであり、何かの専門性がつくまで極めることはなかなか難しいです。

色々できるようになったけど、何屋さんか?と聞かれると何もできない気がする。

こんな感想になるのがスタートアップ初期社員あるあるだと思います。

専門性がないと、転職で困ります。

スタートアップ企業にいる人は、ほぼ100%その会社で将来を過ごす可能性はなく、どこかで転職活動をすることになります。

その転職活動時に専門性がないと、「どの職種で転職したら良いか?」と「どう自分をアピールしたら良いか?」がわかりにくいです。

ここはスタートアップに入社して、去る時に発生するリスクなので、見えにくいですが、先に書いてみました。

さて、ここまではリスクの話をたくさんしてきましたが、もちろんリターンもあります。

ここからはリターンの話をします。

リターン1:キャピタルゲインがもらえるかもしれない

みなさんスタートアップに行くならセットとして気になる要素「SO(ストックオプション」ですね。

入社時期に応じて、リスクテイク度に応じて付与されるものなので、早ければ早いほどもらえるSOは増える傾向にあります。

また、大体は退職するときにただの紙切れになるのですが、一定条件で紙切れにならないようにする仕組みなども構築され始めているようです。

SOでどれくらいの儲かるんや?というのは色々な条件はありますが、たくさんもらえればもらうほど、億万長者の可能性はあると言って良いでしょう。

ただ、個人的には「ストックオプションを目的にスタートアップに行きたいと思った人はやめた方がいい」と思ってます。

理由は簡単で「ストックオプションは上場しないと意味ないから」「お金目当ての人はスタートアップの中の人と合わない(≒組織に馴染まない)可能性が高いから」です。

スタートアップはお金を儲けるためにやる会社ももちろんありますが、何か変えたい未来があって、そこを変えるために会社があるパターンが多いと感じています。

なので、そこに『給与がほしいんです!』というスタンスは間違ってはいないものの、受け入れられにくいのでよく組織をみてから判断してみると良いでしょう。

リターン2:短期間で幅広い経験値が溜まる

これは僕が享受したメリットです。

スタートアップは未成熟ゆえに、1人のスタッフがいろんな領域をカバーします。

僕の具体例を言うと、最初はマーケターとして広告の運用担当で採用されましたが、カスタマーサポートや開発とのやり取り、データ分析、デザイン、法人営業など多岐にわたる業務をやりました。

また、経験する業務の密度が濃いため、一つ一つで得られる経験が深くなりました。通常だと数年かけてやるようなことを数ヶ月で経験したりしました。

ただ、教えてくれる人が必ずしも社内にいるわけではないので、社外に詳しい人を求めたり、自分で常に学習する姿勢は必ず求められます。

さらに言うと、僕は比較的長く勤めたので幅広の経験がそれなりに深まるところは深まってますが、短期で離職する場合、この時間は何だったんだ?ってなる人も多いです。

(と言うかそう言う人ばっかりだと思う)

リターンして美味しいと思いつつ、美味しくなるまでには努力が必要、ということですね。

リターン3:生き残れば胆力や実力がつく

スタートアップは優しくありません。そのため、人の入れ替わりは多いです。

ただ、そのため、生き残った人は強くなる傾向があります。

(強いから生き残るのか、生き残ったから強いのか、鳥と卵の議論はありそうですが)

やっぱりキツイ時を乗り越えた自負というか、立ち向かう強さというか、そういうのはあると思います。

僕も、久々にあった人から顔つきが変わったね、と言われることが多いです。

リターン4:生き残れば会社がダメになっても次の転職先は見つかりやすい

これは僕が転職活動をしていて感じるところです。

前提、スタートアップ企業で生き残っていることが条件にはなりますが、サバイバルな環境で生き残ったことは評価される機会が多いです。

在籍中も引き抜きの声がかかることが多いです。

(そういう声がかかるように頑張るのが健全だと思う)

どこでも転職いけるよ!というのは嘘になりますが、スタートアップ企業で頑張り続けた経験は、たとえその会社が上場しなかったとしても評価してもらえるケースが多いです。

先ほどの専門性とは 逆の議論ではあるのですが、『専門性で戦わない転職活動』をすればリターンは大きいということです。

ここまでバーっと書いてきましたが、自分の考えるリスクとリターンや、見えてなかったリスクやリターンはありましたか?

自分の中でリスクとリターンが合う形で、納得できる形で先に進めると嬉しいです。

■スタートアップに向いている人

ここまで色々と話してきましたが、リスクリターンを踏まえた上でこういう人は向いてる!というのを記載してみます。

・目先の給与より成長したい人

スタートアップ企業は規模感と性質故に、大きな企業にいるよりも圧倒的なスピード感と裁量と責任感を求められながら仕事をすることになります。

僕が観測してきた中でいわゆる「今活躍している人」というのはこういう未成熟でジャングルな環境を生き抜いた経験と自負がある人ばかりです。

地獄を経験した人は大体強い

こういう経験は中々バッダーボックスが回ってくることはなく、規模が小さいからこそ、回ってきやすいものだと思います。

(規模が小さいから必ず回ってくることはなく、ちゃんと信頼をためて結果を出さないとチャンスが来ないのはどこも共通です)

僕のキャリアで5年を振り返るとかなり色々なことをショートカットして一気に成長出来たなと感じていますし、この5年がなかったら自分に自信が持てず、モヤモヤした30歳になっていた可能性が非常に高いです。

ただ、、一発逆転的な博打感があるのも否めません。

何故ならスタートアップに行ったから生き残れるとは限らないし、会社がすぐに潰れる可能性だって存分にあります。

だからこそ、若い人は成長のためにリスクをとって挑戦しても良いと思ってます。

・高い専門性を持っている人

高い専門性が既にある人は、シンプルに活躍するイメージが湧きやすいのと、スタートアップで専門性がより磨かれ、かつ裁量が多いために周辺の経験も積むことができ、キャリアが上がる可能性が高くなります。

また所属したスタートアップ企業がどうにかなったとしても、専門性があれば何とかなります。

余談 〜専門性が高い人羨ましい〜

専門性高い人が結局強いやん・・とよくなります。
確かにそうだと思いますし、いま推奨されているキャリアはその路線が強いです。ただ、直近のAIの登場のように、急にその専門性がそもそもいらない世界になる可能性もあります。だから、どっちが最強!というのはないと私は考えてます。

・ジェネラリストになりたい人

上とは真逆の視点になりますが、スタートアップ企業は専門性が高い人が集まりつつ、専門性と専門性の間の隙間を埋める人も求められます。

先ほども少し記載しましたが、マーケティングができて、カスタマーサポートができて、データ分析ができて、開発のディレクションができて、法人営業ができて、組織のマネジメントもできる人というのは、普通の企業からは生まれにくいです。

こんなキャリアはスタートアップだからこそでしょう。面白いですね。

■こんなスタートアップ企業は気をつけた方が良い

ここからは僕の体感で、こんなスタートアップは気をつけた方が良いぞ!というのを書いていきます。

※ 完全に自分と自分の周りの声からまとめた主観になり、特定のどこか企業を例に挙げてるわけではありませんのでこちらもご留意ください。

・人が揃い始めているスタートアップ

これはそもそもの話で、スタートアップに何を求めるか?という話なのですが、ずっと主観で話をしてきましたが、より主観強めで話します。

スタートアップの魅力は、未成熟な環境で色々経験できたり、バッターボックスに人よりも多く立てたり、運良く、上場をした際にキャピタルゲインをもらえることだと思っています。

なので、その魅力を最大限に引き出すためには、「まだ有名では無い企業に入る」ことがすごく大事になると考えています。

立ち上がりそうなタイミングだったり、既に優秀な人が集まっている環境に行くのは悪いとは思いませんが、少しタイミングとして惜しいような気がしています。

イノベーター理論でいうところの「イノベーター」であるべきだということです。

アーリーアダプターでの採用が目立つのもスタートアップの特徴だと思う

体感で恐縮ですが、規模が十人を超えてくると会社というのは結構整っているものですし、ジャングル感は無くなっています。

また数十人を超えてくるフェーズというのは0→1というよりは1→10や、10→100が多く、ここをやるための人員補充の可能性が高いので、この辺りは採用要件をよくみながら判断してください。

・何でも出来る系の人が代表やマネージャー層に多い

一見、魅力的に見えますが、幅広い分野に対して精通しているが故に、代表が全ての業務に対してリードをとれるので、意思決定が代表に集まりやすくなり、組織成長のどこかのタイミングでスピードが落ちます。また、意思決定が代表に集まるため、組織が成長しにくく、長期で見た時に組織がグロースしにくい傾向があります。

※生きるか死ぬかの戦いをしている中で明らかに自分よりクオリティが低く見えるアウトプットを我慢するのは至難の業だと思うので批判するつもりは一切ないです。

逆に、何かに特化している人が代表だと、自分の守備範囲外のことは詳しくないため「任せる」という動きが発生しやすいように感じています。

組織の拡大のベースは『任せる勇気』だと私は考えており、「任せた後に自力で回収することができてしまう何でも屋の代表の傘下だと、任せられる機会が減る」という点で、注意点としました。

【面接時に見分けるとしたら】

・代表のスキルセットや性格
・マネージャー層の経歴
・指揮命令系統の仕組み

・リファラルの採用が機能していない

良い人の周りには良い人が集まります。だから会社に所属している人が優秀で、会社に満足している場合、リファラルが機能する可能性が高いです。

しかも、優秀な人が採用媒体で見つかる可能性はとても低く、初期のメンバーは拡大期の中心メンバーはリファラルになることが多いとみていて感じます。

そのリファラルが機能していない場合、何かしら社内に課題がある可能性が高いと言えそうです。

メンバーなのか、リファラル制度なのか、社内の雰囲気なのか、想定の給与なのか。厳しい環境に誘う気まずい気持ちも理解できます。

ただ、本気で会社を成長させようとした時に、周りの優秀な人を誘うのは自然な行為であり、少なくとも上層部が動けていないのは何かしらありそうです。

【面接時に見分けるとしたら】

・リファラルの制度はあるか
・実際に社員は入社してるか
・マネージャー層はリファラル?

・資金調達をしてから次の調達までにラグがある

これは社内の勢いの話です。

人は勢いがある場所に集まりますし、勢いがある組織がより勢いを出していく仕組みだと感じてます。

スタートアップにとって売上や資金は生命線であり、会社の雰囲気を決める大事な指標です。

調達金額の話ではなく、調達がうまく行っているか、社会が『成功しそう、成功するぞ!」と言うエネルギーで溢れてるか?が指標になると言うことです。

面接で出てくる人の雰囲気で結構わかったりするので気にして見てみるのも良いと思いますね。

【面接時に見分けるとしたら】
・有料会員数は増えてますか?
・契約者数は増えてますか?
・社員の数は増えてますか?

・採用面接が緩い

「とにかく人が欲しいんじゃ!」と言う会社はすぐに人に来てほしいため、面接が緩い傾向にあると考えています。

『緩い』というのは『候補者に対しての期待値が低い、もしくは期待することがわかっていない』という意味です。

具体的には、業務に対しての深掘りの質問が少なかったり、ビジョナリーな質問が多かったりするとその傾向が強めに感じてます。

逆にめちゃめちゃ向き合う会社は何回でも面談しますし、色んな人と面談を設定したりしますし、みんな自分の言葉で質問を深掘りしてきます。

人を大事にしない組織は不幸を生みやすいです。

これは面接時に感じるところなので質問例はスキップしますね。

■付録:僕の失敗談

ここからは僕のしくじり先生を話します。少しでも同じような思いをする人が減りますように。

・うつ病になるまで働いた

これは一番やってはいけなかったと思っているのですが、、逆に実際はこういう人は多いです。

仕事ができる人間では恥ずかしながらないので、どうしても「量」でカバーしていく必要が出てきてしまうのが日常でした。

割と頻繁にメンタル不調にはなっていたのですが、直近退職の原因を作った原因の付近のことを振り返ると、外部環境も結構ハードな状態からスタートしていまして、具体的には・・

・元々事業統括をしていた人が退職(しかも創業代表の1人)
・頼りになる会社の中心メンバー全員が他のチームへ移籍
・事業部内が新しく入ってきた人を中心とするチーム構成に
・既に内部のメンバーが数人やめそうな雰囲気
・組織体制が変わった直後で、各所で細かいチューニングが必要な状況
・代表からのプレッシャーは激増して公開で詰められる日々
・社員や代表から信頼も得られず、無能扱い
・会社の売上の大半を占めていた企業案件が更新黄色信号
・慣れない統括業務

とまぁこんな感じで、労働時間は1日平均16時間程度にまで増え、物理的に2人分働く生活を続けてしまいました。

不運なことに、私は同時期にプライベートでも大きなマイナスな出来事を経験するのですが、2月からはメンタルがかなり危ない水域にきており、そのまま適応障害になって退職という流れになっています。

僕が直面した課題は、構造的な問題も多くあり、全てを自分1人で解決するのは難しかったのですが、この構造的な問題を解決するのも当時の自分の仕事なので、自分の労働力でどうにかしようとせずに、自分でコントロールしにくい仕組みの部分での解決を願い出るべきだったなと反省しています。

ちなみに、5月上旬に診断されたうつ病(正確には適応障害)は会社を退職することにしたタイミングから一気に症状としては好転し、現在では全く問題なく社会生活を送ることができています。「病院にはもう来なくて良い」と早々に診断されました。

当時支えてくれた家族、友達には本当に感謝です。

スタートアップという魔境で頑張る上ではメンタル的なサポートは大事だなと感じました。

・お金は稼げるのか?(スタートアップの給与とSOの話)

みなさん、お金の話、気になりますよね。

・どれくらい給与って下がるの?
・どれくらいもらえるものなの?
・SOってどう?

などが気になるポイントでしょうか。

まず給与の部分から話をしていきます。

私はスタートアップ企業に入社する前(社会人2年目)と入社時を比較してみます。

前職:月給25万+ボーナス(2.5ヶ月分)
入社時:月給23万 ※ボーナスなし

私の場合、給与よりも経験を取りに行きたかったので、この辺りの意思決定は何も後悔をしていません。むしろ良い選択をしたと思っています。

その後の給与の変遷ですが、だんだんと給与も上がっていき、最終的に最初に入社した時から比べて2倍程度まで増えました。

また途中からボーナスも出るようになりました。代表が頑張っていた私に報いようとしてくれた結果なので感謝です。

個人的な経験ですが、やっぱり給与をもらえるありがたさとか、賞与をもらえるありがたさとかを手にとるように感じれるようになったのは良かったです。

次にSOについてですが、私は入社一人目ということもあり、多くのSOをもらっていました。

もし上場して、株価が平均的な値段がついて、それが現金化する際に維持されたとしたら、恐らく私も億万長者の仲間入りをしていたと思われます。

ただ、SOは現金化するためにはロックアップ期間があったり、上場後も現金化できる金額に年間で上限が定められていたりするため、もらったSOのメリットを全て受けるのはかなり時間がかかりそうでした。

※ ロックアップ:特定の資産(通常は株式や仮想通貨など)を一定期間売買できないように制限すること

まだまだキャピタルゲインを得られそうなのは先だったので、SOって難しいな、、と思ってしまいましたね。

※ N-2:上場する年をNとした時にN-2は上場まであと2年という意味を持ちます。大体監査法人がついて、上場に向けて会社が動き始める年を指します。

みんな何かしらのリスクをとって、短期間で頑張っていくのがスタートアップであり、そこに楽しさやメリット見出せる人にぜひ挑戦しに行ってもらいたいです。

■最後に

ここまで読んでスタートアップのことが少しでも解像度が上がり、転職活動をする際の参考になると幸いです。

私はスタートアップに入社して良かったと思っています。

失敗という形で終わってしましたが、そこで得た経験はかけがえのないものですし、今の私を作ってくれているのは間違い無いです。

一方、スタートアップ企業にきて、合わなくて苦労している人や、辞めてしまう人もたくさん見てきました。

良い面も悪い面も正しく理解して、スタートアップという魔境を楽しんでもらえると良いかなと思います。

最後に、私はマーケテイングをドメインにスタートアップ企業で働いた経験を元に働き方や生き方などの大きなことから、カスタマーサクセスやマーケティングのことなど細かいスキル部分のことまで言語化しています。

ぜひフォローして更新を待っていただけると嬉しいです。

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