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オンリーワン型EC成功の秘訣 レモン苗木/認印/壁紙

おはようございます。ドドル・カンマネ あおけんです。

「書」とグローバルニッチ

昨日は、以前このnoteでも書いたパイセンと愉快な仲間たち(JPS & Co.)で三密を華麗にスルーしながら海辺で美味しいご飯とお酒を楽しむ夕べに参加させていただき、久しぶりに屋外で楽しい時間を過ごしました。

そこで初めてお会いした書家・起業家のEさんの立ち位置がこれまでこのnoteでお伝えしてきたグローバルニッチにはまるなー、思ったので、忘れないうちにしたためておこうと思います。

武田双雲さんに師事したというEさんが歩んでいる「書」の道をビジネスとして考えた時にどんな展開ができるか?を考えた時に、最初からグローバルに的を絞る、というのはあるような気がしてます。

上のサイトでは、海外の人の漢字に対する関心について次のように書かれています。

日本人が当たり前に使っている日本語である「漢字」。外国人にとっては非常に興味深い日本文化の1つであることをご存知でしょうか?漢字は、外国人に人気が高く、アート感覚でファッションに取り入れる人が多いようです。その独特な形状が、文字というよりクールな絵や記号にみえるそうで、日本語のタトゥーを入れたスポーツ選手や、日本語Tシャツを着た海外セレブの姿を目にすることがあります。

四文字熟語、とかいいですよね。

【番外編アリ】外国人に大人気!面白おかしい「漢字Tシャツ」ベスト5___オリジナルTシャツプリントTMIX

昔、友達が海外旅行行った時に街ですれ違った外人が胸に大きく「ぶなしめじ」って書いてるTシャツ着てて笑った、っていう話がありましたが、意味よにも東洋の文字が持つパワーが好きなだけで、内容が気にならない人も多いと思います。

そういえば、アメリカにいた時に発見して、ださ、って思ったSuperdryの「極度乾燥(しなさい)」もベッカムやレオ様が着ているイギリスの高級カジュアルブランドだったり、ひらがな、漢字をアートとして表現していくというのはむしろ海外のほうが受け入れられる素地があるのではないかと思います。

イギリス生まれのブランド『Superdry極度乾燥(しなさい)』が間違った日本語を直さない理由。_–_60MAG(SIXTYMAGAIZNE)

キティちゃんの世界展開をしかけたサンリオの常務も、グローバル展開では日本の子供向けというイメージをいったんはずして、大人✕アパレルをメインターゲットとしてビジネスを拡大していったという話をどこかでしていたけれども、海外では国内とはまた別の価値が発生するという点では「書」の持つ潜在価値は高いのではないのでしょうか。

また、西野さんの言っていた、起業ではなく、伝統に寄生した「寄」業、という話にも通じます。可能性あります。

孫子の兵法の英訳版 The Art of Warとかは海外の経営者にも人気というふうに聞くので、巧遅拙速とか、正正堂堂とか、その意味と自分のポリシーが一致するようなものを書いてあげると喜ぶお金持ちの外人が世の中には存在するような気がしますし、そこをとりにく、となるとそれこそグローバルニッチです。

ということで前半は、若き書の起業家に触発されて思ったことを書いてみました。Eさんがんばってくださいね。

消耗戦を華麗にスルーする戦い方3選

さて、これまで2回に渡って楽天大学学長の「あのお店はなぜ消耗戦を抜けだたのか?」からそのポイントをお伝えしてきましたが、今回は、実際に消耗戦に突入しなかったお店の独特の戦い方(遊び方?)をご紹介したいと思います。魅力的なエピソードが沢山あるのですが、今回はその中から3つチョイスしました。それではどうぞ。

①レモン部

三重県にある苗木店がはじめた「花ひろばオンライン」では部活商品「レモン部」を販売している。「入部する」ボタンを押すと、自宅にレモンの苗木が届きます。

【楽天市場】花ひろば学園 __レモン部TOP:苗木部_by_花ひろばオンライン

レモン部にはルールがあり、月1回、レモンの苗木の写真をとり、成長日記を書いて顧問に送ること、です。顧問は社長がやっています。日記には「花が咲きました」とか「なにか大変なことになってます」とか色々なコメントがあがり、トラブルの際は、顧問から適切な対策アドバイスがはいります。レモン部同期たちは互いに連携して、励まし合い、それぞれの成長を比べて楽しみます。

部員募集は年に1回で、SNSで話題になり、毎年満員御礼。最初は楽天上だけだったのが、フェイスブックグループを作り、部員同士の交流も活発になっていき多くのファンができていきました。

しかし、社内では、当初こういった活動に対して後ろ向きな意見が多かったといいます。「なんで社長はこんなに手間のかかることを始めたのか」と。

しかし、レモン部が日経MJに取り上げられるとその活動が意味のあること、ということが社内で理解され、社員も部員との交流を楽しむようになり社内も活性化していったといいます。

顧問の口癖は、「部員さんはレモンを育てています。私はレモン部を育てています。

このお客さんとの距離感がオンリーワンを作り上げる秘密のようです。

②邪悪なハンコ屋

認め印という昭和の遺産をビジネスにして成長しているお店があります。その名も、「邪悪なハンコ屋 しにものぐるい」。センスの汁出てますね。

邪悪なハンコ屋_しにものぐるい オリジナルハンコ、認め印通販

日常に悪ふざけとほくそ笑みを、で始まるミッションステートメントの最後は、”乾いた都会の喧騒に、湿った日常に、イエスイエス!ディスイズ認印!”で締めくくられています。最高です。

この実印ではできないけど、認印なら許される、という絶妙なところを狙ったコンセプト設計は本当に秀逸だと思います。

ネコ好き、犬好きといったカテゴリ以外にも、キレル、ちら見、ジタバタなど独特の切り口でハンコがラインナップされています。下はキレル、カテゴリ。なんか欲しくなってきました。

キレる_-_邪悪なハンコ屋_しにものぐるい オリジナルハンコ、認め印通販

これ、基本的にはSNSでシェアされて、欲しい!の連鎖が続いていくということで、拡散力があるデザイン設計になっていると広告宣伝費が恐ろしくかからないのでとても賢いですね。

とにかく圧倒的センスなので、真似するのはなかなか難しいですが、行き詰まったときは、まじめにふざける、というアプローチも忘れないようにしたいと思います。

③ネットで月商1億円売る壁紙専門店

このお店がかかげるミッションは「全人類職人化計画」。すべての人が職人のようなリフォームができるようにプロの技を誰に手もわかりやすく説明していきます!ということで、数十ページのコンテンツを用意。またお客さんから寄せられた300件近い事例が掲載されていたり壁紙特化でとにかく読み物が充実しています。

【楽天】壁紙の張替えを自分で!壁紙(クロス)の販売サイト壁紙屋本舗_スマホ用トップページ_

全人類職人化計画|壁紙屋本舗

2009年に壁紙の貼り方教室をはじめたらしいのですが、最初はまったく参加者が集まらず苦労したようですが、とにかく続けること、そしてお客さんに楽しんでもらうこと、を意識して継続しているうちに活動が支持されはじめ今では全国9会場で月2回開催され、各会場毎回ほぼ満員御礼ということ。

壁紙の貼り方はネットで動画を見て、「知る」ことはできても、実際にやってみないと「わかる」にはならないので、ネットショップでありながら、その体験ができる場をリアルに作ったというのがキモで、この非効率の教室開催をあきらめずに続けたことが今になって実を結んでいます。

さらに、その教室自体がコンテンツとなってウェブ上の集客を高めているというリアルとネットの相乗効果を作っています。

社長の野望は、日本の壁はとりあえず無難な白ばかりで面白くない!、日本から白い壁をなくす!(濃いですね)だそうで、マーケティング手法は色々あるけど、結局はトップの想いなのかな、と思いました。

まとめ

ということで、今日は消耗戦に巻き込まれず成長をしているお店の事例を3つご紹介しました。これらのお店の想いや、活動を学ぶ中で、冒頭の書の話も含めて、金鉱脈はどこかに探しに行くものではなく、自分の足元を深く、深く掘ったところにあるのではないかと思いました。

自分が情熱をもって面白がってできる場所に旗を立て、そこを深掘りする、そのことで、同じ価値観を持つ仲間と小さい経済圏を作り成長していく、そんな老舗の生き様に憧れますね。

あなたはどこにどんな旗を立てますか?


ということで、今日のお話は以上です。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

それでは、よい一日を。

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