若い心で人を惹きつける〜東京都知事選挙から〜
過去最高の立候補者数やお騒がせ候補がいるなど何かと話題の東京都知事選挙。現職の知事にある一定の批判はあるものの、日本最大の有権者数を誇る選挙のため、知名度の高い現職が有利な状況は変わらないというのがマスコミで報道されている。さて、そのような中、注目しているのは元広島県安芸高田市長。SNSを中心に一部の若者や無党派層で騒がれているというのでその実態を確かめるべく電車に飛び乗ってみた。
SNSでは他の候補の影響もあり異常とも言える程盛り上がりを見せているが、これまで幾つかの選挙を見てきた中では、SNS上で盛り上がりを見せても実際の選挙結果とは乖離している結果になるという選挙が多かった。例外もあるが、これはネット上で話題にしている人たちが、実際の有権者ではなかったり、発信力のある人が発信をしているためだろうと考えている。しかし、今回は日本の人口の10分の1以上となる1400万人が住む東京都の知事を決める選挙である。有権者が数十万人の選挙で見てきたセオリーは当てはまらないのではなかろうか?そんなことが今回の動機である。
駅に到着したのは19:20、街頭演説開始予定は19:30。少し会場を見て回ろうと思った矢先に選挙カーが到着。最適ポジションを発見する間も無く始まってしまったため、後ろの方で見ることに。ボランティアの方が応援弁士が沢山いると言っていたので気を抜いていたらいきなり本人登場。マイクトラブルなのか余り声が聞こえずに、周辺の人もyoutubeの配信で音声を聴いていた。肝心の内容は「選挙楽しい」から自分の生い立ちや東京の思い出などの掴みの話に始まり、徐々に自分の政治姿勢や心情にシフト。20:00まで残り10分となったところで終了。公約、政策の話は無し。各地で様々な政策を語って来たので最後の締めくくりだったのでしょう。少し残念ではあったけど雰囲気はなんとなく知ることができた。印象に残ったのは「未来はここから始まる、諦めている場合ではない」という言葉。新しい政治でこれから東京都を動かそうという力強いメッセージに感じた。
若いに心と書いて「惹」という字が成り立っている。当然、知識や経験が豊富な方が人を惹きつけることもあるが、年齢的な若さではなくエネルギッシュという若さには何とも言いがたい魅力があるという感じがした。選挙の結果は明日の夜には判明する。選挙の結果がどうなるかは開票後にしかわからないので、誰が知事になりどういった首都東京を創っていくのかも楽しみだが、今回のこの衝動的な行動からは政策的な何かではなく、人を惹きつける何かのヒントを見つけられた様な気がする。
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