町下樹

小説を書くかもしれません。LPレコードを集めています。

掌編小説 『簾の奥』 町下 樹(マチシタ ナオキ)

春がはじまり少し経ったある日。桜は数日前に満開を迎えたがその様子を藤原因香朝臣は病気で気分がすぐれなかったため外の野桜を見ることはできなかった。しかし誰も見る者…

掌編小説 『ジャズ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ』 町下樹(マチシタ ナオキ)

ジャズ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ                            町下 樹  サックスの音が夜の霧に溶け込んだ。ノルウェー人がサックス、イ…

掌編小説 『睡蓮』 町下 樹(マチシタ ナオキ)

池には睡蓮が浮かんでいた。日は頂点より少し落ちていた。水面には穏やかな赤色の睡蓮とその葉が写り、ときどき風に揺らめいていた。池の少し奥には小さな林があった。そこ…

村上春樹『猫を棄てる 父親について語るとき』 感想文 #猫を棄てる感想文

#猫を棄てる感想文   村上春樹の作品では父親をはじめ、家族という存在がほとんど出てこない。特に主人公においては家族という印象を意図的に消しているようにも感じる…